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死地天罰問う~転生してもいいことがあるわけじゃない~  作者: 愛猫私(あいびょうわたし)
第3章 魔城激突編
45/47

第45話

第四五話 人間の域


地面を溶かし、蒸気を上げるラヲハは、剣を抜いた。

「ヴェネロペ、ありったけをぶつけるぞ。」

「ラヲハ!」

「来なよ。受けてあげるよ。」

「馬鹿にしやがって。痛くても泣くなよ!」

『「陽剣:焔裂き」』

振りかぶった剣の一閃は、大気をチリチリと焼き、高温の斬撃としてカイル目掛けて飛んで行った。

バシュー!!っと鎧の隙間から大量の蒸気を吹き出したラヲハは、斬撃の行く先を見ていた。

水球(ウォーター・ボール)

水属性でも下級の魔法をカイルは唱えた。しかし、その大きさは、広い城の天井まで届きそうな巨大なものだった。

高温の斬撃と巨大な水球は、衝突し一面真っ白な蒸気に包まれた。

そこで、一手先を行ったのは、ラヲハだった。

「水球ごときで消されたのは、癪だけどこれなら避けられないだろ。」

「ヴェネロペ!『「陽剣:焔裂き」』

カイルに剣を直接あてがい、高温の斬撃を叩き込んだ。

「ぐっ!」

呻き声を上げたカイル。しかし、反撃の氷の鋭い先端がラヲハの鎧をミシミシと凹ませ、吹き飛ばした。

「今度は詠唱なしかよ。くそ!しかも今のは、なんだカイル!」

カイルには、直接斬撃を叩き込んだ。しかし、焼き切りながらもその瞬間に回復していた。

「どうもこうも、僕の意志とは関係ないよ。周りの魔力が勝手に傷ついた瞬間に直してしまうんだ。もう僕は人間の領域にいないみたいなのさ。」

「不死かよ。聞いてねぇ。」

「だから、言ったろ。無理なんだって。」

「まだだ。殺しに来たわけじゃねぇ。お前の横にいられるくらいお前の友人が強いってことをみせてやるよ。」

「…。僕はひとりでいいよ。」

すると、二人の間に大きな扉が現れた。

「はいはい、そこまでだよ。喧嘩の仲裁なんてやったことないけど、僕の話を聞いてもらうよ。『大きな(エンペラースペル)』」

ニブルスがそういうと、カイルとラヲハは、強力重力のようなもので地面に叩きつけられた。

「今後のことを人間も含めて話をしていこうじゃないか。」

にこやかにニブルスは言った。



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