まずは自己紹介からです
自己紹介
ご機嫌よう、マギーアです。サーカス団の団員にして貰えることになりました!まずはお互いを知る所からということで、皆さんと軽く自己紹介をします。
「元侯爵令嬢で、夢属性魔法が使えます。マギーアです。よろしくお願いします!」
「俺はヴィヴリオ・マギアス。団長でも、リオでも好きな方で呼んでくれ。このサーカス団、『旅のサーカス団』団長だ。一応炎属性の天才魔法使いって言われている。よろしくな」
「あ、旅のサーカス団って名前だったのですね。リオさん、改めてよろしくお願いします」
「そうそう。リオってネーミングセンスないよねー。僕は猛獣使いのオミリティコス・ティタセウテース。ティスでいいよ」
「いえ、分かりやすくていい団名だと思います。ティスさん、よろしくお願いします」
いい団名だと言うと、リオさんが目をきらきらさせます。サーカス団内では不評だったのでしょうか?
「私はソフィア・キュビスティシ。そこの弟と一緒に空中曲芸師をやっているの。よろしくね。ソフィーって呼んでね」
「はい、ソフィーさん。よろしくお願いします」
「俺はトルミロス・キュビスティシ。ロスでいいぞ」
「はい、ロスさん。よろしくお願いします」
「あたしはエピカリ・アクロバーティス。これでも男なのよ?ピピって呼んで。よろしくね」
やはりピピさんは男の人なのですね。
「よろしくお願いします、ピピさん」
「…俺はパリャツォス・ゲロートポイオス。パリャスでいい。一応ピエロ。よろしく…」
「はい、よろしくお願いします。パリャスさん」
「さて、自己紹介も終わったところで、飯にするか」
「ギアちゃんはなにか食べたいものはある?」
「久しぶりに、きのこ鍋とかが食べたいです」
「え?お貴族様でもきのこ鍋食べるの?」
「あ、私、元々平民で…夢属性魔法を買われて、両親にお金で売られて侯爵令嬢になったんです」
私がそういうとみんながいきなり静まり返ります。…?
「そう、貴女も両親に売られたのね」
「え?ソフィーさんもですか?」
こんなに穏やかで優しい人にそんな過去が?
「俺も一緒にな。元いた国では双子は縁起が悪くてな。それで、貧しかった実家が口減らしに選んだのが俺たちだったんだ」
なるほど、そういうこともあるのですね。ならば侯爵家に売られた私は幸運な方だったのですね。
「奴隷商からろくでもないお貴族様のところに売られそうになった時に、団長が大枚を叩いて俺たちを買って保護してくれたんだ」
「そうだったのですね!すごい!」
思わずリオさんをきらきらした目で見てしまいます。リオさんは何故か顔を赤くして目を合わせてくれません。
「でもそんなお金、どこから?」
「ああ、リオは…」
「ティス。それは秘密にしてくれ。ギアが萎縮してしまうかも知れないだろう」
「ああ、はいはい」
…?
「うふふ。団長も訳ありなのよ」
「あ、す、すみません!」
「いや、良いんだ。それよりも飯にしよう!今日はきのこ鍋だ!」
「まあ!本当ですか!嬉しいです!」
「さあ、食べよう食べよう!」
「よかったわね、ギア」
「はい、ソフィーさん!」
「ほら、よそってやるからたっぷり食べろよ」
「ありがとうございます、ロスさん!」
「あら、あたしにもよそってくれないの?」
「お前によそるときりがない」
「まあ!失礼しちゃう!私はそんなに大食いじゃないわよ!」
「いや、大食いだろう」
「…団長の作るきのこ鍋は絶品だから、期待してて」
「はい!」
ー…
「ふー、食った食った」
「お腹いっぱーい!」
「ふふ。ギアも気に入ってくれたみたいで嬉しいわ。リオのきのこ鍋、いいわよね」
「はい!」
「まさかギアがこんなに食べるなんてな」
「お、お恥ずかしいです…」
「あたしよりは少ないしいいじゃない」
「ピピさんは規格外というか…」
「…食べるのはいいこと」
「そう言っていただけると幸いです…」
ご飯の後片付けが終わると、いよいよ就寝です。
「俺たちはこっちの大きいテントで寝るから、ソフィーとギアはそっちのテントで寝てくれ。何かあったらいつでも呼べよ?あと、ギア。明日からデビューしてもらうから、今のうちに覚悟しておけよ?」
「はい、リオさん。皆さん、おやすみなさい」
「おやすみ、みんな」
「おやすみー」
「おやすみなさい」
「いい夢を見るんだぞ!おやすみ!」
「おやすみ、二人とも」
「…おやすみ」
こうしてサーカス団での初日が終わりました。早速明日からデビューのようなので頑張っていきたいと思います!
きのこ鍋食べたい