73 逃避行 中編
まさか前中後編になるとは思いませんでした。自分の構成力のなさに絶望します。あとすごく眠いです。
なんて醜い男なのかしら。ジーナはハンクを初めて見たとき、そう思った。
ウェスタ村の歓楽街の裏通り。娼館で働く女たちや、酒場の用心棒をしている冒険者崩れの男たちしか利用しない、ちっぽけな酒場でハンクは料理人として働いていた。
去年の秋頃、仲間の踊り子から「うまい料理を出す店があるから」と連れていかれて、初めて彼の料理を食べたとき、彼女はその料理に込められた繊細さと情熱に圧倒されて、思わず言葉を失くした。同じような材料を使っている他の店の料理なんかとは、とても比べものにならない。
どんな人間が作っているんだろう。仲間の女が止めるのも聞かず、興味本位で厨房を覗き込んだ時、狭い厨房の中で懸命に包丁を振るう彼を見たのだ。
「ひっどい顔だったでしょ?だからやめとけって言ったのよ。あの顔見た後じゃあ、せっかくの料理も台無しだわ。」
「最近、この村に流れてきたみたいなんだけどさ。あいつ、熊人族の血を引いてるんだって。でもあれじゃあ人間離れしすぎよねぇ。」
口さがない女たちの言葉が、笑い声と共に狭い店内に響く。きっとあの料理人にも聞こえているはずだ。ジーナは声を潜め、女たちに冗談めかして言ってやった。
「ちょっとやめなよ。料理人の悪口言って長生きした奴はいないって言うでしょ。」
女たちが慌てて口を噤む。その様子がおかしくて女たちは笑いあう。ジーナの意図したとおり、彼女たちはすぐに別の噂話に夢中になった。
もちろんジーナも、あの料理人が本気で料理に毒を入れるだなんて思ってはいない。ただああすることで、彼の耳に届くひどい言葉が少しでも減ればいいと思っただけだ。
別にあの料理人の同情したわけでもない。ほんの気まぐれだ。だからその時に、こんなことを口にしたことも、すっかり忘れていた。
「あたしはこの料理の味、好きよ。こんなに美味しいもの作れるなんて、すごく素敵じゃない。」
ジーナはウェスタ村の歓楽街で働く両親のもとに生まれた。ただ彼女の両親は彼女が生まれて間もなく、立て続けに死んでしまったので、彼女は両親のことを知らない。彼女と同じような境遇の子供は、ここには掃いて捨てるほどいる。彼女は他の子どもたちと同じように、歓楽街で働く多くの女たちの手で育てられた。
ジーナは背こそ低かったが器量よしだったので、よい意味でも悪い意味でも、随分可愛いがられた。怖い思いしたことや痛い目に遭ったことも数えきれないくらいある。成長するにつれ、彼女は女として生きる知恵と術を身に着けていった。
そんな彼女の幼いころからの憧れは、踊り子としてステージに立つことだった。華やかな衣装を纏い、曲に合わせて美しく舞う踊り子たちの姿に、幼い彼女は釘付けになった。そして大人になるにつれ、その夢はより具体的なものとなっていった。
いつか王都に自分の酒場を開いて、そこであたしの踊りを大勢の人に見てもらうんだ。
そう思った日から、彼女は夢を叶えるための努力を始めた。酒場の下働きをしながら、酒場の切り盛りについて学んだ。踊りの練習ももちろん欠かさなかった。
自分の踊りをよりよく見せるための衣装やアクセサリーの研究もした。踊り子たちに直接話を聞いて、化粧の仕方や難しいステップを教えてもらったこともある。
そして何より彼女が頑張っていたのは、金を貯めることだった。どんなに実力があったって、金が無ければ誰にも相手にされないことを、彼女はそれまでの経験で学んでいた。
ただ弱い人間が金を持つことの危うさも、よく知っていたので、彼女はそれを周囲から慎重に隠してきた。彼女は誰にも知られることのないまま、夢に向かって着実に歩みを積み重ねていたのだ。
だがそのことが彼女の運命を逆転させることになるとは、この時の彼女はまだ夢にも思っていなかった。
彼女の運命を決定的に狂わせる事件が起きたのは、19歳になったばかりの今年の春の始めのことだった。
彼女の働いていた娼館に王国の衛士隊が乗り込んできたのだ。その場にいた男たちはほとんどが殺され、女たちは逮捕された。しかも王国の衛士隊は歓楽街のど真ん中で、信じられないような破壊魔法をぶっ放したのだ。
彼女の働いていた娼館だけでなく、歓楽街全体が壊滅的な被害を受けた。逮捕された女たちの大半はすぐに釈放されたが、彼女たちは家や仕事場を失うことになった。誰もがこれからの行く末に不安を覚え、この不可解な事件を引き起こした者に対する憎悪を募らせた。
歓楽街の顔役ジーベックの隠し金庫から、事件のどさくさに紛れて、誰かが金を持ち出したという噂が流れたのは、そんな時だった。その額なんと1万D。とんでもない大金だ。残虐なやり口で歓楽街を仕切るジーベックが、犯人を血眼になって探していると聞き、人々は戦々恐々の毎日を過ごすことになった。
おそらくはその恐怖が原因だったのだろう。あの事件は王国衛士隊が、ジーベックの金を奪うために引き起こしたのではないかという噂が実しやかに囁かれるようになった。ジーベックに疑われることを恐れる人々の間で、やがてそれは確信を持って語られる、確固たる事実へと変わっていった。
間の悪いことに、ジーナが大金を持っていることを、ひょんなことから周囲の人間に知られてしまった。犯人ではないかと疑われた彼女はジーベックの手下に捕らえられ、持っていた金もすべて奪われた。もちろんそれは彼女が夢を叶えるために、これまで死ぬような思いで稼いだ金だったが、誰もそれを信じてはくれなかった。
彼女の貯めた金は大金ではあったがせいぜい1000D程度。王都の裏通りに小さな店を出すのが精一杯の額だ。ジーベックは彼女に、残りの金の隠し場所を言うように迫った。だが当然、彼女がそんなことを知るはずがない。
潔白を訴えたが無駄だった。彼女は苛烈な尋問を受けた。だがどんなに責められたところで、知らないものは話せない。ジーベックはボロ布のように痛めつけられた彼女に言った。
「もういいぜ、ジーナ。大方、男に騙されて盗みの手引きをしたんだろう。素直に吐けば、一生俺の奴隷として飼ってやるつもりだったが、もう限界だ。俺も面子ってもんがある。お前にはきっちり落とし前をつけさせてやるから、覚悟しとくんだな。」
ジーナは朦朧とした意識のまま、その言葉を聞いていた。やっとこの苦しみから解放される。安心すると同時に、無残に夢を破られたことへの悔しさと怒りがこみあげてきた。彼女の腫れあがった目から涙が零れ、冷たい石の床を濡らした。
その夜のことだった。彼女の閉じこめられていた地下室の扉が、突然吹き飛ぶように開き、巨大な人影が踊り込んできたのだ。
「ジーナ、無事か?」
「あんた・・・料理・・人の・・・?」
ハンクと名乗ったその男は、彼女を大事に抱え上げるとジーベックのアジトから救い出した。何とか薄目を開けて見えたのは、めちゃめちゃに破壊されたアジトとそこに倒れ伏すたくさんの男たちだった。その光景を最後に、彼女は意識を失った。
彼女が意識を取り戻したのは、暗い森の中だった。体中がひどく痛み、全身が燃え上がるかと思うほど熱い。苦しむ彼女の額にひんやりとしたものが触れた。あの料理人が、冷たい水に浸した布で彼女の体を冷やしてくれていた。
「これを飲め。」
彼女は言われるがままに口を開いた。口の中に甘くてさらさらした液体が滑り込んできた。
「痛み止めの薬草を煎じた汁で蜂蜜を溶いた。すぐに眠くなる。ゆっくり眠れ。ここは安全だ。」
「ここは・・・?」
「エルフの森だ。ここには人間は立ち入らない。さあ、少し眠れ。」
男の言った通りすぐに痛みが和らぎ、眠気がやってきた。彼女はゆっくりと安らかな眠りに落ちていった。
それから一月ほどの間二人は森で過ごし、ジーナは何とか動けるまでに回復した。
ハンクは甲斐甲斐しく彼女の看護を続けたが、必要以上のことを話すことはなかった。彼は森での暮らしに精通しているらしく、どこからともなく食材や薬草を調達してきては、彼女に与えた。
なぜこの男は私を助けたのだろう。彼女はそれが不思議でならなかった。村にいるとき、彼と言葉を交わしたことは一度もない。名前すら最近まで知らなかったくらいなのだ。だが彼は彼女のことをよく知っているようだった。
確かにジーナはハンクの働いていた店に、彼の料理目当てでよく通っていた。だが彼はいつも厨房に閉じこもっていたし、給仕は他の者がやっていたので、彼女は顔を合わせたこともなかった。
彼のことを意識したことなど、ほとんど記憶にない。思い出せるのは、たまたま店に居合わせた客が、彼の容姿について面白おかしく話すのがなんとなく不愉快で、やめさせたことが何回かあるくらいだ。
それも別にハンクのことを思ってやったことではない。仕事に一生懸命打ち込んでいる人間をバカにされるのが、許せなかっただけだ。なぜそう思ったのかは、彼女にもよくわからなかった。
どうやらこの男、あたしに惚れているみたいだ。それなら都合がいい。安全なところに逃げられるまで一緒にいてもらおう。あたしに言い寄ってくるかもしれないが、少しくらいなら抱かせてやってもいい。
正直、あの顔はどうにも受け入れられないけれど、これも逃げ延びるためだ。見るからに純朴そうなやつだし、ちょっと優しくしてやれば、そうそう乱暴なこともしないだろう。
彼女はそんな風に考えていた。だが春の終わりが近づき、彼女が完全に回復しても、彼は彼女に指一本触れるどころか、ろくに話しかけもしなかった。彼女が尋ねたことには答えてくれるが、それもごく短い言葉で返事をするだけだった。
体が元に戻ったのはありがたかったが、この男とずっと森で暮らして行くつもりなど、彼女には毛頭なかった。彼女はハンクにいつまでここにいるつもりなのかと尋ねた。
「そろそろここを離れるつもりだった。お前はどこに行きたい?」
彼が言うには最近になってエルフたちが森の中で活発に行動している気配があるという。エルフといえば余所者に容赦しない、残虐な連中だと聞いたことがある。彼女は恐ろしくなり、追手から逃げられるならどこでもいいと答えた。
「それなら王都領を出るのがいいだろう。王都から出来るだけ離れるのがいい。」
王都領を出るには、ウェスタ村を通過してグラスプ領へ抜ける西部街道と、ドルーア川を南下してサローマ領へ行く二つのルートがある。未開の森を抜けるという方法もないわけではないが、魔獣と戦う力のない二人では、死にに行くようなものだ。ウェスタ村に戻ることができない以上、二人に残された選択肢は、一つしかなかった。
二人はエルフの森の南端に沿って一度王都方向に向かった後、適当なところで王都領内の村々をつなぐ街道に出て、手近な村を目指した。ハンクが森で集めた素材を金に換え、旅装を整えたあと、川港のあるノーザン村を目指す。
王都を目指さなかったのは、追手を警戒したためだ。二人は徒歩で、また乗合馬車を使って、ノーザン村まで辿り着いた。だがそこにはジーベックの依頼を受けた冒険者が待ち受けていた。冒険者たちは川港を利用する人間を調べているようだった。二人は冒険者たちに見つからないよう、遠巻きに彼らを観察した。
厄介なことにウェスタ村の冒険者ギルドでも腕利きとして知られるマヴァールまでやって来ている。二人は進路変更を余儀なくされた。
「ノーザン村の南にも確か村があるはずだ。そこは街道も整備されていないから、奴らもすぐには追ってこられないはず。川沿いを歩けば比較的安全に南へ抜けられる。」
ハンクはそう言い、二人は陸路で南下することにした。だがここで大きな誤算が生じた。なんと二人の知らない街道が南に通っていたのだ。
「このハウル街道はな、国王様がサローマ領との交易のために魔法で通してくださったんだ。王都領の南の森を抜けるまで、まっすぐに道が通ってるから安心して通れるぞ!」
新しくできたばかりの、ノーザン村の南門を守る自警団の男はそう言って笑ったが、追手の追求から逃れたい二人にとっては、決していい知らせではない。二人は夜陰に乗じて村を抜け出すと、一路ハウル街道を南に下り、ハウル村を目指した。
だがそこで追手に追いつかれてしまった。二人は森に身を潜め、追手をやり過ごそうとしたが、結局は失敗に終わった。マヴァールはやはり油断ならない相手だった。
追い詰められたジーナを、ハンクが必死の思いで逃がしてくれたものの、結局彼女はハンクを見捨てることができなかった。
ジーナとハンクの逃避行は、ついに終わりの時を迎えた。
だが魔獣の森は、彼らの領域へと踏み込んだ愚かな人間たちを、容赦なく飲み込んだ。追う者、追われる者。そのどちらもが、今や絶体絶命の危機に瀕していた。
暗闇に閉ざされた森の中、七人の男女に水幽鬼が静かに迫り寄っていく。彼らの周囲をぐるりと取り囲む無数の黄色い光は、水幽鬼の目に当たる感覚器が発するものだ。
すでに一人が水幽鬼の強力な麻痺毒を持つ触手に捕らえられ、恐ろしい末路を迎えている。恐慌状態に陥った男たちは闇雲に剣を振り回して、じわじわと迫りくる水幽鬼を寄せ付けまいとしていた。
「やめろ!こいつらには普通の武器は通用しねえ!逃げるんだ!」
マヴァールが仲間に叫ぶが、その声に対する答えは絶叫だった。剣で一瞬怯ませることができたものの、男たちは水幽鬼の触手に捕らえられ、次々と捕食されていった。
彼は「くそっ!」と毒づいた後、自分の道具袋に一つだけ残った下級回復薬を、愛用の長柄の片手剣の刀身に振り掛けた。そして僅かに見える月の光で方向を確かめると剣を構え、森の出口を目指して慎重に移動を開始する。
水幽鬼は強力な魔獣だが、動きは緩慢だ。猛毒の触手にさえ気を付けていれば、戦闘力自体はかなり低い。こいつらの厄介なところは、通常の武器が通用しない不定形の体と、強力な消化液だ。
目の前に迫った水幽鬼を剣で薙ぐ。刀身に残った下級回復薬の魔法成分が、水幽鬼の体を構成する魔力を一瞬だけ断ち切り、水幽鬼はぐにゃりと形を崩した。噴出した消化液を躱して、水幽鬼の包囲を抜けようと前進する。
彼が立ち去った後で、崩れた水幽鬼がゆっくりと元の形に戻り始めた。この程度の攻撃では、ほんの一瞬形を崩す程度が関の山。こいつらを完全に滅ぼすには、魔法の武器が必要なのだ。
おそらく一体目の消化液で、刀身にあった魔法薬の成分はかなり失われたはず。多く見積もってもおそらくあと2回振るえば、剣による攻撃は通用しなくなってしまう。彼は囲みを抜けるため、さらに慎重に歩を進める。ここで焦って転倒でもしたら、たちまち周囲の水幽鬼の触手に捕まることになる。
相手の性質を見極め、冷静に対処することが、魔獣との戦闘において生き残る唯一の方法だ。彼は実体験からそのことを学んできた。
さらに2体の攻撃を躱して彼が包囲を突破したところで、背後から絹を裂くような女の悲鳴が響く。可哀想だが仕方がない。どうせここを抜けられても、あの女はジーベックに嬲り殺されるのだ。生きながら魔獣に食われるのは恐ろしいだろうが、苦しみが一瞬で終わる分、この死に方のほうが慈悲深いと言えるかもしれない。
マヴァールはそう自分に言い聞かせ、迫りくる水幽鬼に追いつかれないよう、慎重に歩みを速めていった。
ジーナはすぐ目の前に迫った濁った黄色い光を、震えながら見つめた。すでに手を伸ばせば届きそうな程、光は迫ってきている。逃げなくてはと思うのに、体が言うことを聞いてくれない。彼女の脳裏に先程見たばかりの、生きながら溶かされていった男の表情がよぎる。彼女は倒れているハンクの体に縋りつき、恐怖の叫びを上げた。
その瞬間、これまでピクリともしていなかったハンクが突然立ち上がり、彼女を懐に抱え込んだ。彼は体を半身にすると、右肩を前にして水幽鬼に突進していった。
水幽鬼の体がバシンと水を打ったような音と共に弾け、消化液がハンクの全身に飛び散った。じゅうじゅうという音と共に、肉の焼ける嫌な匂いが周囲に立ち込めた。激しい痛みで彼は気を失いそうになる。
「ぐううっっ!!」
しかし彼は止まらなかった。歯を食いしばり唸り声をあげて、さらに次の水幽鬼に突進していく。再び彼の体の表面が消化液によって焼き尽くされた。彼は自分の腕の中のジーナに消化液がかからないよう、より一層体を丸め、今度は左肩から水幽鬼に突進した。
「ハンク!もうやめて!あたしのことは捨てて逃げて!」
ジーナの叫びにもハンクは答えず、彼女を抱く腕により一層力を込めた。一体。さらにもう一体。ハンクの肩はすでに一部、骨が露出するほどの傷を負っている。だが彼は決してジーナを抱く腕を離さず、突進を続けた。
ついにハンクは囲みを抜けた。彼はジーナをそっと地面に降ろすと、後ろを振り向いて二人を追う水幽鬼の前に立ち塞がった。
「ジーナ、行って・・くれ。」
「!? どうして!?」
「俺は・・もう・・歩けない。足が・・・。」
ハンクの足は消化液によって、動かすことができないほど、焼け爛れていた。躊躇するジーナにハンクは言った。
「名前・・覚えてくれて・・うれしかった。ジーナ・・・どうか・・生きて。」
ジーナはハンクの大きな背中をぎゅっと抱きしめた。彼女の涙が彼の焼け爛れた背中を濡らす。ハンクは「ありがとう」と呟くように言った。
彼女はハンクの背中を離れると、森の出口を目指して必死に駆け出した。彼の想いを無駄にするわけにはいかない。私は生きるんだ!
ああ、聖女様。大地母神様。誰でもいい。お願いだから、ハンクを助けて!
不器用で優しいあの人を、誰か!誰か!!
彼女は助けを求め、声を上げながら、暗い森を走った。枝が体を傷つけるのも構わず、一心不乱に森を駆け抜ける。助けを呼んでここに戻ろう。もしかしたらまだ間に合うかもしれない。だから死なないで、ハンク!
彼女は走り続けた。そうすることがハンクを救う唯一の手段であると信じて。
彼女の目からとめどなく涙があふれてくる。枝の隙間から時折見える青い月の光が、涙で滲んで見えた。彼女の涙に映った月の光は、虹色の美しい煌めきを放ち、彼女の足元へと落ちていった。
種族:神竜
名前:ドーラ
職業:錬金術師
見習い建築術師
所持金:5163D(王国銅貨43枚と王国銀貨40枚と王国金貨1枚とドワーフ銀貨12枚)
→ 行商人カフマンへ5480D出資中
読んでくださった方、ありがとうございました。




