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Missドラゴンの家計簿  作者: 青背表紙
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72 逃避行 前編

なぜこの話を書いてしまったのか、自分でも書いてからちょっと意味が分かりませんでした。読みにくかったら、ごめんなさいです。次の話で新キャラの素性を書きますが、蛇足かなーと思ったりしてます。書いてるほうはとても楽しいんですけど。展開遅くてすみません。

 ガブリエラさんから、人手が足りなくて困っているという話を聞いた翌日。


 私は東ハウル村の建物の基礎作りをするために、朝ご飯の後、エマと一緒に家を出た。途中で合流したハンナちゃんたちとワイワイと歩いて街道に差し掛かると、ちょうどそこでカールさんと出会った。


「「「おはようございます、カール様!」」」


 元気よく挨拶する子供たちに、笑顔で挨拶を返すカールさん。彼が今、着ているのは王国の文官さんの『お仕着せ』っていう服。この村に最初に来た時に着ていた服と同じものだ。胸についている金色の飾りがとっても素敵。


 カールさんは最近ずっと、街道を通過する人を『検分』する仕事をしている。朝、北門を開けて、夕方閉めるまでの間、街道を通る人の身分証や積み荷を調べているのだ。


 本当は『衛士』という人たちがする仕事で、本来はそれを監督するのがカールさんの仕事らしいのだけれど、ハウル村には衛士さんも、自警団さんもいないので、カールさんが直接担当している。


 時々ノーザン村から応援が来ることもあるけれど、基本的にはずっと一人でやっているのでとても大変そうだ。わたしが一度「手伝いましょうか?」と言ったら、丁重にお断りされてしまった。


 門を通る人を調べるときには何だかいろいろと複雑な決まりがあるらしくて、その『規則』が分かっていないとできないらしい。残念です。


「おはようございます、カールさん。今から北門へ行くところですか?」


「ドーラさん、おはようございます。はい、北門で検分です。ドーラさんは、東村の方ですよね。気を付けていってらっしゃい。」


 カールさんと笑顔で別れ、私は船着き場へ、エマたちは集会所へそれぞれ向かったのでした。








 




 カールはその日も、北門でハウル村を通り抜けていく者たちの身分証を検分していた。そのほとんどは王国南部から王都へ向かう行商人たちだ。彼らの扱っている商品は非常に多岐に渡る。


 サローマ領の干した果実や海産物、果実酒。レーベン領の毛織物、香料や染料、馬乳酒。遠くシーラント領からは茶葉や希少な鉱石なども運ばれてきていた。どれも王都周辺では目にすることがなく、売り込みようによっては原価の数十倍、数百倍の値が付くようなものばかりだ。彼らはこれを王都の魔法薬や魔道具などに替えて、また祖国へと帰っていく。


 もちろん全員が無事に故郷に辿り着けるとは限らない。野盗や魔獣の襲撃、道中でのケガや病気、災害や事故・・・。様々な困難を乗り越え、彼らは夢を掴むため、目的地を目指す。カールは彼らの無事を祈らずにはいられなかった。





 王都への主要な交通路はやはり水運であるため、ハウル街道を通る人間はそれほど多くない。とはいえ検分は決して楽な仕事でもなかった。


 身分証の確認はもちろん、他領からやってくるものからは通行税(基本的に一人銅貨一枚)の徴収も行う。身分証がない場合は、一人銅貨10枚の通行税の徴収に加え、氏名や年齢、出発地及び行先等の記録なども行わなくてはならないのだ。


 それに加え、不法入国者や禁制品の密輸を取り締まるという役目もある。今月の終わりには王都から常駐の衛士隊が来ることになっているので、その迎え入れの準備もしなくてはならず、カールはこのところ仕事に追われる毎日なのだった。


 もっともこれは、本来の任務であるドーラの護衛にも直結する大切な仕事でもあるので、手を抜くわけにもいかない。ドーラや彼女の愛する村を守るため、誠実に任務をこなそうとカールはペンを握る手に力を込めた。






 人通りの少ない時間を見計らって、リアの持ってきてくれた昼食を摂った後のこと。王都側から二人の旅人がやって来るのが見えた。大きさや体形から見ておそらく男女の二人連れ。男に比べて女は随分小柄だ。いや男が大きいのか?


 二人が来た時、ちょうど南側から共同で護衛を雇って移動する行商人の一団がやってきていて、北門周辺は非常にごった返していた。そのためカールはその二人に「すまないが、しばらく待っていてほしい」と伝えた。


 すると二人のうちの、大きな背負い袋を持った見上げるほど巨大な男のほうが、彼に「お願いだから先に通してもらえねえですか」と言い、彼の手に数枚の銅貨を押しつけようとする。だが彼はそれをきっぱりと断り「もうすぐ終わるから待っていてください」と男に言った。


 それで男は諦めたようだったが、連れの女と二人でしきりに周囲を警戒している素振りが見られる。まるで何かに追われでもしているかのようだった。






「お待たせしてすみませんでした。身分証を見せていただけますか?身分証がない場合は、銅貨10枚の通行税が必要です。」


 ようやく行商人の一団が通り過ぎ、カールが二人の旅人にそう言うと、男のほうが懐から身分証を取り出し提示した。女のほうは外套のフードを目深に被り、人目を避けるようにしている。彼女は身分証を持っていないようだった。


「ウェスタ村のハンクさん、年齢は28歳。間違いありませんか?」


 ハンクと呼ばれた男は、大きな体を縮め、おどおどと頷いた。まん丸のつぶらな目の上の薄い眉を困ったように下げ、分厚い唇を小刻みに震わせている。赤みがかった大きな鼻に浮いた汗をしきりにぬぐっていて、見るからに落ち着きのない様子だ。カールは紙にハンクの名を記し、女の方に尋ねた。


「お名前と年齢を教えていただけませんか?身分証がないのでしたら、手数料はかかりますがここで発行することもできますよ。」


 それを聞いて女が彼の方に疑わしそうな眼を向けた。ややきつめの整った顔立ちのせいで、より一層辛辣な印象を与える表情だとカールは思った。冷たいアイスブルーの瞳もそれに一役買っている。






「身分証の発行には王の文官の印章が必要のはずだろ。あんたみたいな門番がそんなことできるのかい?」


「私はこの街道を管理する王の文官なんです。発行を希望されますか?」


「・・・偽物を掴ませて手数料を踏んだくるつもりじゃないだろうね?」


「そんなことはしませんよ。ご安心ください。」


 カールはにっこりと笑って答えた。女はじっと彼を見つめていたが、やがて軽く鼻を鳴らし身分証の発行を依頼した。


「名前はジーナ。年は19。生まれは・・・。」


「ジーナ!!」


 彼女の言葉を遮って、ハンクが怯えたように叫ぶ。ジーナは慌てて後ろを振り返った。遠くに馬に乗った一団が接近してくる様子が見えた途端、彼女はカールの手に銅貨10枚を叩きつけるように握らせた。






「発行はもういいよ!通行税払うから、早く通して!」


「そういうわけにはいきません。荷物の確認をさせてもらえますか?」


「いいよ、さあ早く調べとくれ!」


 彼女はその場で外套を取ると、カールが止める間もなく、着ていたけばけばしい衣装を脱ぎ始めた。フードの中から光が零れ落ちるように、美しい金髪がこぼれ出る。彼女はたちまち下着姿になり、小柄な体に似つかわしくない豊満な胸とくびれた腰、バランスの良い引き締まった足が露になった。


「これでいいかい?下着もとれって言うんなら、あんたが自分の手で脱がしておくれ!さあ、早く!!」


 道行く人々がその光景を見て驚き、足を止める。カールの方を見てひそひそと話をしている者もいた。


「分かりました!早く服を着てください!・・・何も違法なものは持っていないようですね。ハンクさんの方も確かめさせてもらっていいですか?」


 ジーナが服を着る間、ハンクの背負っている巨大な背負い袋の中を調べさせてもらう。中身は多数の調理器具と食材。後は二人分の旅装のようだ。不審な物は見当たらなかった。


「何か訳ありのようですが、よかったら話を聞かせてもらえませんか?」


 別れ際にカールがそう尋ねると、ハンクは何か言いたそうに彼を見つめた。だがジーナがそれを遮り「行くよ。役人は信用できない」と吐き捨てるように言い、急ぎ足で立ち去る。ハンクは彼に一礼すると、彼女を走って追いかけていった。







 二人の姿が街道の向こうに見えなくなった頃、北の方から馬に乗った一団が北門にやってきた。薄汚れた服に、あまり手入れのされていない武器を持った、風体の良くない男たちが6人。彼らは馬を降りることもせず、カールに身分証を突き出した。


 全員がウェスタ村の冒険者ギルドに登録している冒険者だった。だがどう見ても魔獣よりも、人を相手に戦っている雰囲気がする。カールは馬上の男たちに言った。


「村の中での騎乗は許可できません。全員、馬から降りてください。」


「なんだとこの木っ端役人が!俺たちを誰だと・・・!」


 居丈高に怒鳴りかけた仲間を年長の男が制した。仲間に「貴族章だ」と小声で呟き、さっと馬から降りる。彼のお仕着せの胸にある金色の準男爵章に気が付いたのだろう。見ればこの男だけは手入れの良い長柄の片手剣バスタードソードを帯剣していた。


「仲間が大変失礼な真似をして申し訳ありません、管理官様。」


 それを見て他の男たちもすぐに馬を降りカールに頭を下げた。「なんでこんなところに貴族が・・・」と小声で呟いた仲間を、年長の男が無言で一睨みし、黙らせた。






 年長の男は慇懃な様子で、カールに尋ねてきた。


「実は我々は依頼を受けて人を探しているところなのです。ジーナという金髪の女なのですが、ご存じありませんか。」


「お答えできません。」


「・・・ありがとうございました。では我々はこれで。」


 男たちは馬の轡を取って村の中へ歩いて行った。馬を休ませる様子もないので、おそらくジーナたちを追うつもりなのだろう。彼らがなぜジーナを追っているのか気にはなるが、事情が分からない彼には、これ以上この件に立ち入ることはできない。


 男たちの姿を見た旅人や村人たちが、慌てて道を開ける。彼らが犯罪を犯していない以上、カールに彼らを取り締まることはできない。彼はため息をつき、男たちの記録を記入すると、次の旅人の検分に取り掛かった。











 ハウル村の西に広がる深い森。夕暮れの森を必死で逃げる男女。男たちが二人を追いかけて走る。


「待ちやがれ、この野郎!逃げられると思ってんのか!」


「村を出たと見せかけて、こんなところに隠れていやがるとはな!」


 男たちの怒声が森に木霊した。森の中は暗く、前を十分に見ることができないほどだ。そんな中、逃げるほうも追うほうも、木の根に躓き、枝に体を打たれながら、一歩でも前に進もうとしている。


 逃げる二人の目の前に木々の切れ目が見えてきた。この先は木が薙ぎ倒され、ちょっとした広場のようになっている。空を遮る枝がなくなったため、夕焼けの明かりで周囲の様子がぼんやりと見えた。広場の奥に続くけもの道がある。


 けもの道から、かすかに水音が聞こえる。先に小川か泉があるようだ。男たちはまだ森から出てきていない。今、あのけもの道に飛び込めば、男たちから逃れることができるかもしれない。二人は全力でけもの道を目指した。






 だがそのけもの道の脇から、長柄の片手剣を持った男が現れ、二人の行く手を遮った。


「鬼ごっこはここまでだ。観念しな。」


 片手剣の男に行く手を阻まれている間に、他の男たちも広場に集まってきてしまった。ハンクはジーナを庇うように男たちの前に立ちふさがり、愛用の巨大な肉切り包丁を振りかざした。


「ハンク。人を切ったこともない癖に、そんなもん振り回すんじゃねえぞ。」


「ジーナは何も悪くない!」


 ハンクの叫びを聞いて周りの男たちが嘲笑する。男たちの一人が《発火》の魔道具でたいまつに火をつけたことで、男たちの嘲りの表情がよく見えるようになった。真剣な表情でハンクを見つめているのは、片手剣の男ただ一人。たいまつによって明るさが増した分、森の奥は深い闇に閉ざされた。


「こんなアバズレに簡単に騙されちまってかわいそうな野郎だぜ。こんなとこまで逃げてきて『ジーナは悪くない』って!」


「おい、ジーナいつもみたいに言ってやれよ。『あんな顔の男なんて絶対にごめんだわ』ってな!」


「ハンク、お前この女に騙されてんだよ。こいつは店の金を盗んで逃げたんだぜ。お前を連れてきたのだって、自分が逃げるためのだしにするためさ。」


 男たちの嘲りを黙って睨みつけるハンク。ジーナは抗議の声を上げた。






「ずっと言ってるだろう、あたしはそんなことしてないよ!何にも知らないって・・・!!」


 だがその言葉を長柄の片手剣の男が遮る。


「それは俺たちじゃなくて、ジーベックさんの前で言うんだな。俺たちはお前を連れて帰るだけだ。もっともここで盗んだ金1万D、そっくり渡してくれるんなら話は別だがな。」


 ジーナの顔がたちまち青ざめる。ウェスタ村の歓楽街を仕切るジーベックが裏切り者にどんな仕打ちをするか、彼女は嫌というほど知っていた。奴にとって彼女が金を盗んだかどうかは、もはやどうでもいいのだろう。


 自分を裏切った者がどんな末路を辿るのか、それを見せしめるために彼女を捕らえようとしているに違いない。この男たちに捕まったら最後、どんな惨たらしい死を迎えることになるかを想像し、彼女は激しい吐き気に襲われた。






 男たちは武器を手に、二人をじわじわと追い詰めていく。


「ハンク、同じシマの仲間として、これが最後の忠告だ。大人しくその女を渡せ。その女はお前のことなんか、何とも思っちゃいねえぞ。いくら惚れてたって、お前を相手にするような女じゃねえ。」


 片手剣の男がハンクに声をかけた。ジーナが気まずそうに顔を伏せる。だがハンクはそれに即答した。


「そんなことは分かってる。ジーナが俺のことを好きじゃないことくらい、分かってるさ。」


 ハッと顔を上げるジーナ。ハンクはそれを見もせずに、言葉を続けた。


「ジーナだけが俺の料理を素敵ねって言ってくれた。それで十分だ。」


 ジーナは彼の言葉に驚き、目を見開いてハンクを見つめる。片手剣の男は、ため息をついて無造作に二人に近づいていった。






「おめえみたいな馬鹿を殺すのは、俺の流儀じゃねえがこれも仕事だ。悪く思うなよ。」


 男の剣の間合いに入る寸前、ハンクはジーナを懐に抱え上げ、その巨体で守りながら、たいまつを持っている男に向けてに突進した。雄たけびと共に突進してきたハンクに男は跳ね飛ばされ、たいまつが地面に落ち、明かりが弱まった。


 男たちは一斉にハンクに斬りかかる。だがハンクの背負っている調理器具が邪魔になり、彼の体に致命傷を与えることはできなかった。ハンクはジーナを力の限り草地の上に放り投げた。草を転がり闇の中に入って、ジーナの姿が見えなくなる。


「ジーナ、逃げろ!」


 ハンクは男たちの方を振り返ると、周囲の木がびりりと震えるほどの雄たけびを上げた。男たちが思わず耳を塞ぐ。ハンクは両手を上げて、男たちに飛び込んでいった。丸太のような腕が振るわれ、男が武器を持ったまま吹き飛ばされる。


 轟音と共に、でたらめに振り回される拳を避けようと、男たちは右往左往した。そこに片手剣の男が、素早く踏み込み、剣を袈裟懸けに振り下ろした。長柄を両手でつかんで打ち下ろした剣は、ハンクの体を斜めに切り裂く。血がどっと溢れ、ハンクは2,3歩後ろによろめいた。


 だが彼は倒れることなく、目の前の男に掴みかかった。ハンクの手が届く寸前、両側から突き出された武器がハンクの右足と、左わき腹に突き刺さる。ハンクはドスンという大きな音と共に、前のめりに倒れた。荒い呼吸と共に体から血がどくどくと溢れ出す。片手剣の男はたいまつの薄明りの中、ハンクの首に剣を振り下ろそうとした。






「待って!殺さないで!」


 その時、ジーナが暗がりの中から走り出て、ハンクの体に覆いかぶさるように倒れ込んだ。


「ジー・・ナ、どう・・して・・。」


 半狂乱になったジーナは、ハンクの呟きを聞くこともなく、片手剣の男に向って叫んだ。


「お願い!この人を殺さないで!あたしがあんたらと一緒に行くから!だから殺さないでおくれよ!!」


 ジーナは倒れたハンクに取り縋って泣き始めた。おいおいと声を上げて泣くジーナを見て、片手剣の男は構えを解き、剣を収めた。






「命拾いしたなハンク。おいジーナ。こいつをハンクに使いな。出血は止まるはずだ。」


 片手剣の男は顔を上げたジーナに、下級回復薬ポーションの入った素焼きの瓶を投げてよこした。動けるほどには回復しないだろうが、とりあえず死ぬことはなくなる。運が良ければハンクは助かるだろう。あとはジーナを連れ帰れば、彼らの依頼しごとは終了だ。


 いろんな悪事に手を染めてきたが、こんな後味の悪い仕事はもうごめんだ。そろそろ引き上げ時かもしれねえ。報酬かねを受け取ったら、ジーベックとも縁を切ろう。


 ハンクに打ちのめされた男を助け起こしている仲間を見ながら、片手剣の男はそんなことを考えていた。





 その時、彼らの背後から凄まじい絶叫が響いた。そのせいで彼らは最悪の光景を目にしてしまうことになった。


 絶叫の主は、落ちてしまったたいまつを拾い上げに行った男だった。彼は、人型をした半透明の化け物に捕らえられていた。背中から生えた4本の触手が男の体を拘束していた。


 触手の麻痺毒により動けなくなった男は、恐怖に目を見開きながら、化け物の体に引きずり込まれていく。男の体は化け物の消化液により、生きながらじわじわと溶かされていった。


 もがき苦しみ続ける男を半透明の体に包み込んだまま、化け物は彼らの方へゆっくりと近づいてくる。それはまるで、腐乱した仲間の死体が動死体ゾンビとなって襲い掛かってくるかのようだった。


水幽鬼ウォーターレイスだ!逃げろ!」


 片手剣の男の叫びが合図になったかのように、たいまつの火が消え、周囲が闇に包まれた。その中にぼんやりと浮かび上がる濁った二つの黄色い光。水幽鬼の目の放つ光は、彼らのいる広場をぐるりと取り囲んでいた。


 暗闇に閉ざされた森の中、その光景を見て恐慌状態に陥った男たちの悲鳴が響き渡る。殺戮が始まった。






種族:神竜

名前:ドーラ

職業:錬金術師

   見習い建築術師


所持金:5163D(王国銅貨43枚と王国銀貨40枚と王国金貨1枚とドワーフ銀貨12枚)

    → 行商人カフマンへ5480D出資中

読んでくださった方、ありがとうございました。

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