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Missドラゴンの家計簿  作者: 青背表紙
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60 冬の終わり

あけましておめでとうございます。ブックマーク30件いただきました。ありがとうございます。今年も続きを書いていこうと思っています。よろしくお願いいたします。

 森を再生するという大儀式魔法が終わった日。領主館で儀式の成功を祝う宴が開かれた。でも私は宴には参加しなかった。祝宴にはちょっと興味があったけれど、私が目立つのはあんまりよくないらしい。


 代わりに伯爵からたくさん美味しい料理やお酒を分けてもらったので、ハウル村に帰ってみんなで食べることにした。集会所に集まった皆に儀式の成功を知らせると、みんな自分のことの様に喜んでくれた。


 楽しい食事の後、真夜中になるのを待って、私はスーデンハーフ領主館のガブリエラさんの部屋へ《転移》で移動した。真夜中になったら来るように言われていたのだ。


「ドーラ、待っていたわ。」


 ガブリエラさんは部屋着に着替えて、居間のテーブルに座っていた。私は勧められるままに腰を下ろした。


「これをあなたに渡そうと思ってね。私からのお祝いよ。」


「!! すごくきれいですね!もらっていいんですか!?」


 彼女はにっこり笑って頷いた。彼女が差し出したのは一本の美しい杖だった。長さは私の背より少し長いくらい。きれいに磨き上げられた杖の先端は、私の顔より少し小さいくらいの輪っかになっていた。


 輪と杖に継ぎ目がないところを見ると、一本の材料から削り出したのだろう。輪には美しい植物の模様が彫り込まれており、さらに金と銀で繊細な植物の装飾が施されていた。


 木の実の様に配置されているのは、六色の小さな宝玉だった。宝玉は部屋に灯された魔法の明かりを反射して、キラキラと輝いている。私は恐る恐る杖を手に取った。






 その瞬間、私の体の中にぐっと力が溢れてくるような感じがして、それが杖の中に流れ込んでいった。六色の宝玉が強く輝き、杖全体に私の魔力が行き渡ったことがはっきりと感じられた。


「ガブリエラ様、これって・・・!?」


「錬金術師はね、一人前になったと認められた時、師匠から杖を贈られることになっているの。あなたはもう基礎的なことはすべて一人で出来るようになった。だからこれは師匠である私からの贈り物よ。」


 呆然とする私の頬を、彼女はゆっくりと撫でながら言った。


「実はこの大儀式魔法計画を始めるときにね、ペンターとフラミィに杖の作成を依頼していたの。二人とも喜んで引き受けてくれたわ。その杖は守護と金運を表すシデルの木で作られている。あなたにピッタリでしょう?」


「ガブリエラ様・・・!」


「泣かないの、おバカさん。宝玉は六属性の魔石を私が自ら加工して作ったものよ。それぞれの魔力が調和するように配置したの。杖の装飾の中に組み込んだ魔方陣の効果を高めるようになってるわ。あなたまだ魔力の調整が雑なところがあるから。この杖を使えば魔法の精度がもっと上がるはずよ。」


 私は彼女に抱き着いて、声を上げて泣いた。彼女は私が泣き止むまで頭をゆっくりと撫でてくれた。涙が止まった後、私は急に不安になり、彼女の顔を見上げて言った。






「ガブリエラ様、どこにも行かないですよね?急にいなくなったりしませんよね?」


 彼女はほんの一瞬、驚いたように目を見開いた。彼女の長く白いまつげが瞳に暗い影を作る。ガブリエラさんは、彼女を見上げる私ににっこりと微笑んだ。


「大丈夫よ、おバカさん。私はどこにも行かないわ。あなたこそ勝手にどこかに行かないで頂戴ね。」


 私はその言葉になぜか言い様のない寂しさを感じ、彼女を抱く腕に力を込めた。彼女は私の目元にすっと指を伸ばした。


「この石、竜虹晶・・・。やはりあなたは人間じゃないのね。」


「!! あ、あのガブリエラ様、私、本当は・・・!!」


「ううん、いいの。私、あなたの本当の姿、何となく分かっていたわ。でも今のあなたは私の一番弟子のドーラ。それでいいじゃない。そうでしょう?」


「・・・はい!そうです!それがいいです!」


 とめどなく流れる涙を抑えきれず、私は涙声で答えた。彼女は私の頭をぎゅっと胸に抱き寄せてくれた。彼女の体からは薬草と魔法の試薬の香りがした。慣れないとかなりきつい香り。でもそれがちっとも嫌じゃないと、その時の私は思った。






 ガブリエラさんはその後、私に2冊の本を渡してくれた。錬金術の解説書と素材の図鑑だった。


「それは国王とサローマ伯爵からよ。私があなたに杖を贈る話をしたら、二人も一緒に贈り物をさせてほしいって言ったの。ありがたくもらっておくといいわ。」


 彼女はそう言って笑っていた。私は杖と2冊の本を《収納》の宝物入れに大事にしまいこんだ。


 「少し疲れた」という彼女の体を癒し、私は村へ戻った。彼女は明日の朝早く、王様と一緒に船で王都へ向かうそうだ。村に帰ってくるのはもうしばらく後になるみたい。


 翌朝は朝からとてもいい天気だった。最近はこんな日が多くなっている。暖かい日差しが雪を溶かし、だんだんドルーア川の水量が増えてきた。もうすぐ冬が終わる。


 私はグレーテさんとともに、水汲みをする子供たちを見守った。土人形ゴーレムのゴーラと一緒に水汲みも手伝った。冬の間、ゴーラは雪かきに、荷物運びに、水汲みに、そして子供たちの遊び相手にと大活躍だった。今もゴーラの背中には子供たちが乗って、笑い声をあげている。


 暖かくなったせいで、ゴーラの全身に生えた草から小さな白い花が咲き始めている。私はゴーラの体の花にそっと触れた。いつも笑った顔のゴーラだけれど、その時は特に嬉しそうな顔をしているように見えた。






 村には新しい建物が少しずつ増えてきている。ペンターさんたちが冬の間、ずっと頑張ってくれたおかげだった。私はペンターさんとフラミィさんの家を訪ねて、二人に杖のお礼を言った。


「いや、礼には及ばねえよドーラさん。俺も細工は本職じゃねえから、仕事の息抜きのつもりでやってたんだ。でもやってるうちになんか楽しくなっちまって。まるでこう作るのがいいって分かってるみたいに手が勝手に動いてよ。いい仕事が出来てよかったぜ。」


「ああ、そうだよ。あたしもこの人とおんなじさ。この人の作る杖を見てたらどんどん細工したいものの形が思い浮かんでさ。気が付いたら出来ちまってたのさ。楽しませてもらったよ。こっちこそありがとうね、ドーラ。」


 逆に二人にお礼を言われて、なんだか嬉しいような申し訳ないような、不思議な気持ちになった。


「ところでドーラ。カール様はまだ帰ってないんだろう?なんか連絡があったかい?」


「えっと、アルベルトさんに手紙が届いたそうです。いろんな人への支払いの確認が終わるまで戻れないので、戻るのは春の始めくらいになりそうって書いてあったみたいですよ。」


「へえ、アルベルトに手紙ねえ。あのおっさん、字が読めるなんて意外と学があるんだな。」


 ペンターさんの言葉を、私は慌てて訂正する。







「あ、手紙を読んだのはエマですよ。エマが私に手紙の内容を教えてくれたんです。」


「エマが!?そりゃすげえ!」


「そういえば冬の間、ずっとみんなで字の勉強してたもんねぇ。おかげであたしも自分の名前を書けるようになったよ!」


「え、そうなのか?俺、そんなこと全然知らなかったぜ?」


「あんたも徒弟を抱える棟梁になったんだから、契約書くらい読めるようにしておいた方がいいんじゃないかい?」


「そ、そうかな?いや、でも俺は字ってやつがどうにも苦手でよう・・・。そうだ!エマやお前に読んでもらうよ!うん、それがいい!」


 嬉しそうにそう言ったペンターさんの頭を後ろから軽くはたくフラミィさん。それで二人はまた言い合いを始めてしまう。私は仲の良い二人を邪魔しないようにそっと扉から外に出た。






 その日の夜、私は妖精郷を訪ねた。妖精たちは大喜びで私を迎えてくれ、竜の姿の私の周りをくるくると楽しそうに飛び回った。


「虹色ちゃん、ありがとう!妹が帰ってきたよー!」


 花の妖精が私の鼻先に抱き着いてきた。なんだがちょっとくすぐったい。私は帰ってきた花の妖精の妹と会わせてもらった。


「あれ、この子、服を着てる!」


「これ『服』っていうの?妖精騎士に似てるなって思ってたけど・・・。」


 ニコルくんの体から飛び出してきたあの妖精は、南の島に咲く花とよく似た、明るい青色の服を着ていた。短いスカートの下には、膝上まである靴下を履いている。彼女は私にその理由わけを教えてくれた。






「私、あの森が急に無くなって妖精郷に帰れなくなっちゃったでしょう?それで危うく体が消えちゃうところだったんだ。もうだめだーっていうときに、すごく私と似た魔力を持つ人間を見かけてね。慌ててその人間の魔力の中に飛び込んだの。」


 妖精はその人間の中で眠りについたらしい。次に目が覚めた時には、ニコルくんの体の中にいたそうだ。


「あの子、生まれた時からすごい森の精霊の呪いを受けててさ。多分、森が消えちゃったせいだと思うんだけど、とにかくすぐに死んじゃいそうだったの。あの子が死んじゃうとあたしも消えちゃうと思って、それであの子の魔力を使って一生懸命、呪いから守ってたんだ!」


 彼女は夢の中でニコルくんと会っていたそうだ。その時にニコルくんからルピナスっていう名前を付けてもらったらしい。


「この服もね、あの子が夢の中で私にくれたの。いいでしょ?」


 彼女は服を自慢するように、その場でくるくると回った。青い花の色をしたスカートの裾が翻る様子を見て、姉妹の妖精たちが声を上げた。


「いいなあ!あたしも名前と服、欲しいなあ!」


「そうだよね、ずるいよ一人だけ!虹色ちゃんもそう思わない?」


「・・・私も人間の女の子からドーラっていう名前をもらっちゃった。」


 私の言葉を聞いて、妖精たちが「いいな!いいな!」って大騒ぎしだした。妖精騎士が彼女たちを落ち着かせ、ルピナスに話の続きを促した。






「それで虹色ちゃんたち、じゃない、ドーラだったね!ドーラたちが森を元に戻してくれたおかげで、あの子の呪いが解けてね。あたしもやっと帰ってこられたの。大変だったけど、すごく楽しかった!」


 彼女によると彼女とニコルくんには、まだ魔力的につながりがあるそうだ。夢を通じて彼に会うこともできるらしい。ただし夢から醒めると、彼はそのことは忘れてしまうのだとか。


 その後は私とルピナスが人間の暮らしについて知っていることを話し、妖精たちはそれをすごく楽しそうに聞いていた。楽しい夜はあっという間に過ぎて、次第に東の空が明るくなってくる。


 私は妖精たちに別れを告げると、また村へ戻った。ハウル村は真っ暗だった。太陽がまだ追いついていないのだ。私は夜が明ける前に服を着替え、朝食の準備をするための火を起こしに行った。






 それから数日、穏やかな日が続いていよいよ冬の終わりの日がやってきた。その日は朝からマリーさんとグレーテさんが、小さな器に甘い匂いのする穀物のお酒を入れていた。


「マリーさん、グレーテさん、それどうするんですか?」


「ああ、これはね。明日、大地母神様に捧げるためのものさ。」


 二人によると、この国では春の初めの日に大地母神に供物を捧げる祝祭が行われるらしい。春の到来を祝い、魔物を遠ざける祈りを込めて行われる祭りで、この国が出来たころからずっと続いているのだとか。


「冬の間、ずっと保存しておいた肉も大分悪くなっちまってるしね。まだ食えるうちに残らず食っちまおうっていう意味もあるのさ。」


 アルベルトさんが私にそう教えてくれた。雪が解ける季節になると、食べ物が一気に悪くなってしまう。そうなる前に最低限の食料を残して、このお祭りで全部食べてしまうのだそうだ。


 なるほど、人間の知恵ってすごいなー!!って感心していたら、はたと思い出した。






 そういえば私のねぐらにも王様たちが明日お酒を持ってくるんだった!確かあれは私のよだれがたくさん採れるようにお祈りをするっていう意味があったはずだ。


 ガブリエラさんが私のよだれはこの国にとってすごく大事なものだって言っていた。このまま私が戻らなかったら、大変なことになるのでは?


「あ、あのね、みんな!私、村のお祭りが終わったら、ちょっと行かなきゃいけないところがあるんです!」


「行かなきゃいけない?また王様の所か?それともスーデンハーフの町?」


「それは・・・ちょっと言えないんだけど、とっても大事な場所なんです。」


「そうかい。それでいつ帰ってくるんだ?晩飯の用意はしとかなくていいのか?」


「えっと、しばらく帰ってこられないかもなんです。」


「え、ドーラおねえちゃん、いなくなっちゃうの?」


 エマが心配そうな顔で私を見る。私は慌てて手を振ってそれを否定した。






「ううん、そんなに長い間じゃないよ。多分、何日かだけだと思うんだけど、まだはっきりわからないの。だから、安心して?」


 エマはちょっと泣きそうな顔をしていたけれど、ぐっと涙をこらえ「早く帰ってきてね、ドーラおねえちゃん」と言ってくれた。


 翌日は村を挙げての春の祝祭が行われた。きっと今頃は私のねぐらにある神殿でも巫女たちが踊っていることだろう。


 私も子供たちと一緒に陽気な歌に合わせて踊った。雪でぬかるんだ地面は、昨日のうちに私が《乾燥》させ、ゴーラが踏み固めておいたので、いくら跳ね回っても大丈夫。


 ハウル村の人たちは大人も子供も、みんな大いに歌い、踊り、笑いあった。祭りの最後に私は子供たちにしばらく村を留守にすることを伝えた。


 皆はすごく寂しがったけれど、私がすぐに戻ってくるからねと約束すると、最後にはみんな笑って見送ってくれた。


 私はゴーラに「私がいない間、村の皆を守ってね」と言い、ゴーラのコアになっている魔道具にたっぷりと魔力を注ぎ込んだ。ゴーラの目がきらりと輝く。


 まるで「お任せください!」」って言ってるみたいだった。私はその夜、村を離れ、自分の寝床だったドルーア山の洞穴へと《転移》した。






 光の差さない洞穴を《絶えざる光》の魔法で照らす。あの時は気が付かなかったけど、よく見ると洞穴の壁は私の鱗と同じ乳白色になっていて、光を当てるときらきらと虹色に輝いていた。


 これきっと長い間、私がここで寝ていたせいで、変質してしまったんじゃないかなと思った。こんな風に考えられるようになったのも、きっと錬金術を学んだおかげだろう。


 そう思って見てみると、この洞穴の床には私の鱗や抜け落ちた爪や牙、角がたくさん落ちている。私の体が大きくなる間に落ちたり剥がれたりしたものだろう。


 アルベルトさんの家を毎日掃除していたせいか、妙にそれが気になってしまった。私は落ちている物を全部拾い集めて《収納》にしまい込んだ。何だかどんどんいらないものが溜まっていくなあ。今度ちゃんと整理したほうがいいかもしれない。


 私は周りに人の気配がないことを確認したうえで、ねぐら全体を《領域》で包み込んだ。そして《大地形成》の魔法で、岩で作った私の顔をどかすと《人化の法》を解除した。


 私の体が竜の体に戻り、ねぐらの洞穴のほとんどを埋め尽くした。・・・ん、なんか、ちょっときついかも。ひょっとして太った!?






 い、いや、きっと成長だ成長。エマもこの一年で随分背が伸びたものね!私もまだまだ成長期なのだ。断じて太ってなどいないのです!


 気を取り直して人間たちが洞穴の入り口に作った祭壇を見る。いつも通り、果物やお酒の甕がいっぱい並べてあった。


「よし、じゃあ早速食べちゃおう。王様たちが喜ぶように、たくさんよだれを出さないとね!いただきまーす!!」


 私は舌を伸ばして果物を食べ、お酒を飲んだ。このお酒はどうやら穀物を発酵させた後、一度蒸留して酒精だけを取り出したもののようだ。


 これが分かるようになったのも、ガブリエラさんの教えてくれた錬金術のおかげだ。師匠、ありがとうご・・ざい・・ま・・す・・・・・。


 お酒が私の体に回ると意識が薄れて気持ち良くなってきた。口の中に熱いよだれが溜まってくる。私は目をつぶり、深い深い眠りに落ちていった。











 遠くから何か不快な音が聞こえる。私はエマたちと南の島で遊ぶ楽しい夢を中断され、ゆっくりと覚醒していった。


 何だろうこの音、本当にうるさいなあ。音は私の心を掻きむしるような、切羽詰まったリズムを刻んでいる。これどこかで聞いたことあるんだけど・・・。


 私はその時、思い出した。これは《警告》だ。私がエマの身に何かが起きた時のためにかけておいた魔法。エマの身に危険が迫っている!!


 慌てて飛び起きようとして、身動きができないことに気が付いた。そうだった。ねぐらの穴にはまり込んでいるんだった。


「《人化の法》&《大地形成》!!」


 私が竜から人の姿になると同時に、岩壁が変形して私の顔になり、洞穴を塞いだ。私はすぐにアルベルトさんの家に《転移》しようとした。が、出来なかった。


「!? なんで!?」


 私は転移場所を変えた。エマたちと最初に出会った村の南側の洗濯場に《転移》する。今度はちゃんと魔法が作動した。だけど私の目に飛び込んできたのは、まったく予想もしていない光景だった。





「村が・・・燃えてる・・・!?」


 まだ夜が明けたばかりらしい薄暗がりの空を背景に、村の方から赤い火の手が上がっているのが見える。吹き上がる炎は春雲を不吉な色に変えていた。


「エマ!!マリーさん!!カールさん!!みんな!!」


 私は服を着るのも忘れ、皆の名前を叫びながら村の方へと駆け出した。と同時に、村の方からドンという衝撃音が聞こえ、ばあっと炎が上がるのが見えた。


 誰かが村を攻撃している?もしかして私のせいで!?


 胸の奥を誰かにぎゅっと掴まれたような痛みを感じた。私は胸の奥から湧き上がってくる嫌な予感を振り払うように足を動かし続けた。


 みんな、どうか無事でいて!!私はそう願いながら走った。


 そんな私の姿を森の端に沈もうとしている白い月の光が照らす。月は赤い炎を映し、まるで血が滲んだような不気味な光を、静かに放っていた。






種族:神竜

名前:ドーラ

職業:かけだし錬金術師、かけだし薬師

    → 錬金術師

所持金:6803D(王国銅貨43枚と王国銀貨21枚と王国金貨1枚とドワーフ銀貨27枚)

    → 行商人カフマンへ5480D出資中

読んでくださった方、ありがとうございました。

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