56 御褒美
錬金の場面は一応それっぽくなるように書いていますが、正直自信はないです。読み飛ばしていただいても、後々のお話にはほとんど関係ない、と思います。
冬の最後の月である4番目の月の初め。最近は少しづつ雪の降る量が減り、暖かい日差しが差す日が多くなってきた。あと20日余りもすれば、年が明け春がやってくる。
私はガブリエラさんと一緒にドルーア川の岸辺にいた。川に来たのはガラスの原料になる砂を取るためだ。
魔道具作りを終えたご褒美として、ガブリエラさんが私に鏡の作り方を教えてくれることになり、そのためにガラスが必要になったからだ。
「ドーラ、あの川べりに白っぽい砂が溜まっているところがあるでしょう?あの砂を集めて来て頂戴。」
「はい、任せてくださいガブリエラ様!」
私は身長の2倍ほどの高さの岸を飛び降り、ごつごつとした岩の上を跳ねるように走って、砂場に辿り着いた。《領域創造》で砂場を包み込み、丸ごと《収納》にしまう。砂が無くなったため、川の流れが少し変わり、岸辺に張っていた氷が割れてキシキシと音を立てた。私はまた走って彼女のところに戻った。
「持ってきましたよ、ガブリエラ様。」
「ご苦労様、これで必要なものは全部そろったわね。工房に帰りましょう。お願いできる?」
「ではお手をどうぞ、ガブリエラ様。《集団転移》」
次の瞬間、私たちはガブリエラさんの工房の中に立っていた。ちょっとふらつくガブリエラさんを研究机の前にある椅子に座らせる。彼女は乗り物に酔いやすいらしく《転移》の後は大概、軽くめまいを起こしてしまう。
私は工房にあるゴブレットを《洗浄》で清めた後、《水生成》の魔法で作り出した水を満たして、彼女に差し出した。
「大丈夫ですか、ガブリエラ様。」
「ありがとうドーラ。もう大丈夫よ。早速始めましょう。」
ガブリエラさんは杖を手にして立ち上がり工房の外に出ると、私にさっき集めた砂を出すように言った。私が《収納》から砂を取り出すと、たちまち雪の上にこんもりとした砂山が出現した。
「これをどうするんですか?」
「砂の中にキラキラした粒が見えるでしょう?それがガラスの素。それを取り出していくの。本当はふるいや分離の魔道具を使って分けるのだけれど、あなたなら魔法で分けられるわよね。砂を《分析》して素材毎に分けてみて頂戴。」
私は言われたとおりにやってみた。今まで意識したこともなかったけれど、こうやって《分析》の魔法を使うと、砂はいろいろな素材が混ざり合って出来ているというのが分かった。すごく面白い。
塩づくりをしたときに作った《素材抽出》の魔法を使って、判明した素材を取り出していく。砂の大半はガラスの素で、透明なキラキラした粒の他、白いものや赤っぽいものも含まれていた。
残りはいろんな石のかけらだった。私はガブリエラさんに言われるままに、それらの素材を分類しては壺に移していった。最後にほんのちょっとだけ残ったのは赤くてキラキラした石のかけらだ。《鑑定》してみて驚いた。なんとこれ、私のよだれが固まったものだ。
私がよだれの欠片を見て驚いていたら、ガブリエラさんが声をかけてきた。
「やっぱり『竜涎石』もあったのね。すごく貴重な素材だから私が保管するわ。渡して頂戴。」
「・・・これ竜涎石っていうんですか?」
「ええ、ドルーア山の山頂付近にある聖なる洞窟からのみ湧出する魔法鉱物なの。全属性を有する貴重な素材で、それから作る魔法薬にはすごい薬効があるのよ。代々王家が厳重に管理してるから、私もほとんど扱ったことないけれどね。」
川砂の中から採取される竜涎石は、長い年月が経過しているので大分薬効成分が弱まっているそうだ。それでも他の魔法薬の効果を格段に底上げする程の力があるらしい。あと全属性の素材としても希少で、価値が高いのだそうだ。
「竜涎石は王家の富の源泉とも呼べる鉱物よ。かつてはそれを巡って何度も王国が戦禍に見舞われたと歴史書に記されているわ。その結果、ドルアメデス王国が大陸東部最強の騎士団と魔導師団を保有することになったのだから、皮肉なものよね。」
私のよだれを巡ってそんな人間の歴史があったなんて。全然想像したこともなかった。驚きです!
「それじゃあガラス作りに移るわね。本来なら『魔力炉』を使って素材を溶融させるのだけれど、あなたは《領域》内で出来るでしょう?やってみて。」
私はガラスの素と木灰から作った白灰、あと白くて柔らかい石灰という石を砕いた粉末を《領域》に取り込み《加熱》の魔法で一気に溶かした。石灰はガブリエラさんに言われて、昨日、私が海の側から拾ってきた白い石から作ったものだ。
ガラスの素が赤熱化してすごい光を放っている。彼女の指示に従って《素材強化》で不純物を取り除く。
「次はそれをこのくらいの厚さの板に加工するの。王都のガラス職人は溶融したガラスを筒状に吹いたものを加工していくんだけど、あなたなら《大地形成》の魔法があるから大丈夫よね。」
私はガブリエラさんのアドバイスを受けながら、ガラスを板状に引き伸ばしていった。材料が多かったのでかなり大きな板ガラスが出来た。あとはこれをゆっくり冷やすのだそうだ。私は《加熱》を弄って作った《放熱》の魔法でガラスをゆっくりと冷やしていく。
「じゃあ、ある程度冷えるのを待つ間に、鏡の材料も作ってしまいましょう。工房に行くわよ。」
私たちは空中に作った《領域》にガラスを浮かべたまま、工房の中に入った。
工房内にはガブリエラさんがすでに準備を整えた材料が並べられている。鉱石類はカフマンさんを通じて購入したものだけど、私がガブリエラさんに言われて集めてきたものもある。
「鏡はね、ガラスの裏に薄く伸ばした銀を張り付けることで出来るの。」
ガブリエラさんはそう言って銀の塊を手に取った。他には銅の塊に、ケール結晶の粉末とシュベル石、木灰から白灰を取った後に残った黒灰、そして各属性の魔力中和液だ。
「まずはケール結晶とシュベル石を熱していくの。『アタノール釜』がないから、これはあなたにやってもらうわね。」
ケール結晶は村のおトイレの周りの土を集めて火属性の魔力中和液に溶かしこみ、温めた溶液に塩を加え、それに土属性の魔力を流して結晶化させたものだ。
これはガブリエラさんが作ったのだけれど、側で見ていた私は発生した白いガスで鼻が痛くなってしまい、工房から飛び出してしまった。彼女が錬金中、ずっとマスクをしている理由がその時やっと分かった。
ちなみにこのケール結晶を取り出した後には、ものすごく強烈な匂いのする液体、ケール溶液が残った。ガブリエラさんはそれを蓋のできる瓶に丁寧に移して大事に保管していた。何でも植物を元気にする魔法薬の原料になるそうだ。あんな臭いものが植物の役に立つとは・・・錬金術恐るべし!
シュベル石は火を噴く山の周りにある黄色い石だ。すごく臭いので、ガブリエラさんに心当たりがあるかと聞かれたとき、すぐにピンときた。
それで昨夜、こっそり竜の姿に戻ってうんと西側にある火を噴く山まで行って取ってきたのだ。この山の辺りには昔、私の仲間だった赤い竜が住んでいたのだけれど、今は姿が見えなかった。ぐすん。
私は《領域》内でケール結晶の粉末とシュベル石を加熱し、火の魔力を流す。すると二つの素材が領域の中で白いガスに変わる。そこに闇属性の中和液を加え、魔力を流すと薄緑色の液体が出来た。
「うん、成功ね。アタノール釜なしでこんなに簡単にシュベル溶液が出来るなんてすごいわ。私も《領域創造》、研究してみようかしら。」
「ガブリエラ様ならきっとすぐに出来るようになりますよ!」
「ありがとうドーラ。でも私の魔力量じゃ、あなたみたいに大規模にはできないでしょうけどね。じゃあ次はシュベル溶液をそっとこの壺に移してくれる?跳ねると危ないから気を付けてね。」
私は言われたとおりに壺に溶液を移した。彼女はその中に慎重に銀の塊を入れ《溶解》の魔法を使った。するとあっという間に銀が溶け、溶液が銀色に変わった。
「すごい!!銀が水みたいになっちゃいました!」
彼女はちょっと得意そうに胸を張った後、私にもう一度シュベル溶液を作らせ、今度はそこに銅の塊を入れた。これで銀と銅、二つの色の溶液が出来たことになる。
「そろそろガラスもいい感じに冷えた頃でしょう。壺を《収納》にしまってついてきて。」
《領域》内のガラスはすっかり冷えていた。私は《領域創造》で空間に仕切りを作り、大きなガラスの板から戸板くらいの大きさのガラス2枚切りとった。このうち一枚は私ので、もう一枚はガブリエラさんの分の鏡になる予定だ。残りのガラスは《収納》にしまっておく。
「表面もきれいになってるわね。ほとんど磨かなくてもいいくらいだけれど、一応《研磨》で磨いてくれる?その後、ガラスを《加熱》でまた温めるのよ。」
「どのくらい温めるんですか?」
「水が蒸発するくらいの温度なら十分ね。」
「え、それじゃあ一旦ガラスを冷やした意味がないのでは?」
「冷やさないと《研磨》できないでしょ、おバカ。」
「あ、そうか。」
私がえへへと照れ笑いすると、ガブリエラさんはくすくすと笑った。私は言われたとおりにガラスを磨き、加熱した。
「いよいよ仕上げね。銀の溶液を温めたガラスの片面に薄く塗っていくの。」
「どうやって塗ったらいいんでしょう?」
「普通に上から流しかけてもいいけれど、私は風魔法の《噴霧》で吹き付けてたわね。その方がきれいに出来るの。」
「じゃあそれでやってみます。《噴霧》!」
熱したガラスに銀の溶液を吹き付けるとたちまち水蒸気が上がる。溶液は蒸発し、溶け込んだ銀だけが薄くガラスに張り付いて残った。ピカピカしててすごくきれいだ。テンション上がってきた!
銀が均一に張り付いたら、同じ要領で銅の溶液を吹き付けていく。ピカピカの銀が銅の色で隠れてしまった。テンション下がるー。
「なんでそんなにがっかりした顔してるの。次は風魔法の《放電》を使うの。出来るでしょう。」
「出来ますけど、どうすればいいんですか?」
「今、塗った二つの金属に《放電》を浴びせて頂戴。あ、思い切りやっちゃだめよ。そっとね、そっと。」
私は彼女の指示に従って《放電》を使った。こうすると丈夫になるのだそうだ。ガブリエラさんになぜそうなるのか聞いてみたけれど、私の知識では彼女の説明を理解できませんでした。
「あとはこれを吹き付けて終わりよ。」
そう言って彼女が工房から持ってきたのは黒い液体が入った壺だった。闇属性の魔力中和液に黒灰を溶かし込んだものらしい。私は言われたとおりに壺ごと《領域》に取り込み、中身を吹き付けていった。
「・・・なんか真っ黒になっちゃいましたね。これで本当に鏡が出来てるんですか?」
「これは裏面よ、おバカさん。ガラスをひっくり返してごらんなさい。」
「!! すごい!周りの風景が映ってますよ!ガブリエラ様!!」
「無事に完成したわね。これでご褒美は終了よ。満足したかしら?」
「はい、もちろんです!ありがとうございます!!」
私は《領域》を解除して鏡を取り出し、そっと地面に下ろそうとした。でもガブリエラさんが「とっても壊れやすいから気を付けてね」と言ったので、慌てて《収納》にしまった。壊れやすいものは苦手だ。壊す自信しかない。
彼女が「鏡に木枠を付けたいからペンターを呼んできて頂戴」というので、私はペンターさんの所に行くことにした。
途中、集会所に寄ってエマやカールさんと合流する。エマは鏡を作るところを見たがったのだけれど、ガブリエラさんが「危ないから絶対にダメ!」と断ったのだ。
「ドーラおねえちゃん、『鏡』っていう道具出来たの?」
「うん、ちゃんとできたよ!すっごく難しかったけど。やっぱりガブリエラ様はすごいよね!」
「彼女は王国でも随一の錬金術師ですから。幼いころから『不滅の薔薇姫』っていう異名を持つ天才だったんですよ。」
「薔薇のお姫様!?すっごーいい!!」
エマの目がキラキラ輝いている。お姫様はエマの憧れの存在なのだ。あれ、なんかちょっと悔しいぞ。でも、ガブリエラさんはすごいからなー。仕方ないよね、うん。
私たちは三人でペンターさんの所に向かった。
「こりゃあ、もしかして鏡ってやつじゃねえか!こんなもん、どこで手に入れたんだ!?」
「ガブリエラさんが錬金術で作ってくれたんですよ。ペンターさんに木枠を作ってほしいそうです。やってもらえますか?」
「ああ、もちろんさ!やらせてもらうよ。お貴族様の屋敷でも滅多に見られないって噂の鏡を扱えるなんて・・・。やったー!!この村に来て本当によかったぜ!!!」
ペンターさんが上げた驚きの声を聞いて、大工仕事をしていた徒弟さんたちが集まってくる。たちまち皆、初めて見る鏡とそこに映る自分の姿に夢中になった。
「親方、一体何ですかこの板は。あ、なあおい、この鼻水垂らした男は誰だ?」
「そりゃあ、お前だよバカ。あ、俺の顔ってこんなだったのか。・・・俺ちょっと川で顔洗ってくるわ。」
「ありゃあ、俺、寝癖が付いてるよ。何で教えてくれないんだよ!」
「おめえの髪がアホみたいに突っ立ってんのは、いつものことじゃねえか。わざとじゃなかったのか?」
「ドーラさん、俺の顔どう思う?結構男前だと思うんだけど・・・?」
「おめえら!さっさと仕事に戻れ!」
ワイワイと自分の顔と互いの姿について言い合いをする徒弟さんたちをペンターさんが一喝した。徒弟さんたちは蜘蛛の子を散らすように持ち場に戻っていった。
その後、私が材料の切り出しをし、ペンターさんが加工して鏡の木枠と足が出来た。
「これは『姿見』ってやつだな。もう少し時間があれば凝った飾りをつけられたんだが・・・。」
「じゃあ、ガブリエラ様にそう伝えておきますね。」
「ああ、よろしく頼むぜ。いいものを見せてもらったって伝えてくれ。」
ペンターさんはすごくうれしそうにそう言った。木枠の付いた鏡はガブリエラさんの部屋と集会所に一つずつ置くことになった。
この日から、集会所の鏡の前で自分の姿を眺める人の姿をよく見かけるようになり、ハウル村の人たちの身だしなみがちょっとだけ、きれいになったのでした。
先月の半ば頃、ハウル村を旅立った聖女教会司祭のテレサは各村々を経由して、ドルアメデス王都を目指した。
癒しの力を持つ聖職者はどの村に行っても歓迎される。彼女は特に強い癒しの力があるため、どこの村でも賓客として丁重に遇された。
その折、ガブリエラについての情報も集めた。だが、情報はほとんど得られなかった。唯一得られたのは数か月前に、犯罪奴隷を運ぶ馬車がハウル村に向かったという情報だけだ。
その話をしてくれたのは、街道沿いの小さな村で馬番をしている老人だった。テレサが癒しの魔法で足の痛みを取っているときに、教えてくれたのだ。
「犯罪奴隷の馬車は普通、西に向かうのがほとんどなんだけどね。その馬車はなぜか南に向かっていったのさ。ちらりとしか見えなかったけど、乗せられてたのは白髪のばあさん一人だったよ。」
馬車を動かす御者たちは、その老婆にひどい扱いをしていたそうだ。
「古くなった食べ物を汚れた床にぶちまけてね。婆さん、体を引きずるようにしてこぼれたものを口に運んでいたよ。今にも死にそうな有様で、年寄りにずいぶん惨いことをするって思ったもんさ。」
「その男たちは何か言っていましたか?」
「いいや、犯罪奴隷の運搬人は一応王国に仕える刑吏だからね。俺たちとは話をしないのさ。・・・ああ、そういえば一番背の高い男が婆さんをののしっていたのを聞いたよ。たしか『薔薇』が何とかって言ってた気がするけどね。」
「『薔薇』ですか?」
「ああ、なんて言ってたかな・・・ああ、そうだ『糞でも舐めてろ、背徳の薔薇め!!』って言ってたんだった。いくら何でもひどい言い草だよ。一体あの婆さん、何やらかしたんだろうなあ。」
おそらくこの老婆というのはガブリエラのことに違いない。ハウル村で聞いた彼女の情報とも合致している。だがなぜ彼女がそんなにひどい虐待を受けたのだろう。
老人の語った『背徳の薔薇』という言葉。ガブリエラは何か大罪を犯しハウル村に流された。これは確実。それも人からひどく恨まれるような類のものだ。
犯した罪が殺人や放火ならすぐに処刑されているはず。だからこれは違う。そういう直接的な犯罪ではなく、王国の法や倫理に触れるような類のものではないか。
彼女の立ち居振る舞いや言葉遣いは明らかに貴族の、それもかなり高位のそれだ。王国の法に詳しくはないが、おそらく犯した罪によって貴族の身分を剥奪されてしまったのだろう。
やはりドーラを召還したことを罪に問われたのだろうか。ドーラと同じ場所に流されたのは、契約主のガブリエラの力でドーラの暴走を防ぐため。
ガブリエラを殺せなかったのも、彼女が死ねばドーラが暴走してしまうから。そう考えると筋が通っている気がする。
ドーラは召還直後にガブリエラから逃亡。ハウル村に流れ着いて彼女の探索に来たカール様に剣を渡した。その目的はガブリエラの支配を脱するためだ。
だが召還主であるガブリエラが村にやって来たことでその計画が破綻。彼女はガブリエラの管理の下で暮らすことを余儀なくされている。カール様は二人の監視役でそのままハウル村に残ったのだろう。
ガブリエラは何らかの目的でドーラを召還したが、ドーラの逃亡によりそれが露見し、罪を問われた。だがドーラが暴走する可能性があったため死を免れた。
自分でも穴だらけだと思うが、今のところはこんな風な筋書きしか思いつかない。
そうなるとますますガブリエラの目的が気にかかる。彼女は一体何のためにドーラを召還したのか。そしてなぜあんなに恨まれているのか。
やはり王都で彼女の情報を集める他無さそうだ。そこで思い出した。彼女は言っていたではないか。王都の北にあるドルーア修道院で数年過ごしていたと!
修道院の道女たちは皆、敬虔な聖女教徒ばかりだ。情報を集める上でも、活動の拠点とする上でも、ちょうどよい。王都に到着したらまずはドルーア修道院を目指そう。
聖女様にも連絡を取らなくては。テレサはそう思いながら、次の村に向かうための乗合そりに乗り込んだ。
この時、彼女がもう少しこの国の事情に通じていたら、自分以外の乗客がいないにも関わらず、御者がすぐに呼び込みをやめて、いそいそとそりを出発させたことに疑問を抱いただろう。
だが彼女はそれに気が付かなかった。荷台の空いた場所に座ったままじっと瞑想する彼女を乗せたそりは、やがて街道をそれ、薄暗い森の奥へと進んでいったのだった。
種族:神竜
名前:ドーラ
職業:ハウル村のまじない師
文字の先生(不定期)
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鍛冶術師の師匠&弟子
木こりの徒弟
大工の徒弟
介護術師(王室御用達)
侍女見習い(元侯爵令嬢専属)
かけだし錬金術師
かけだし薬師
所持金:4883D(王国銅貨43枚と王国銀貨21枚と王国金貨1枚とドワーフ銀貨15枚)
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