1ー8
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「急げ〜急げ〜」
俺は、妙な歌を口ずさみながら農作業を猛スピードで行っていた。
ここ二週間の作業で耕し終えた土に種を蒔き水をやる。
そして、雑草を超高速で抜きとる。
「キーンさん‼︎今日の仕事分終わりましたっ‼︎」
「お、おう」
「でわっ‼︎」
俺の勢いに気圧されたのかキーンさんは一言返事を返しただけで猛ダッシュでかけていくウジアキを見送った。
「メイリーンっ‼︎来たよ〜〜っ‼︎」
俺は、店に入るなりメイリーンを呼んだ。
その瞬間店にいたお客さん4人ほどが一斉に俺の方を見る。
「あらあら、メイちゃんお客さんよ」
呑気なことを言いながらメイリーンを呼ぶアルマさんの横でメイリーンは顔を真っ赤にしていた。
「ウジアキ君…恥ずかしいよ」
「あ、ごめん」
「しょうがないな〜…
じゃあ、今日は裏庭でやろっか?」
そう言って俺の手を引いてくれるメイリーンはやっぱり天使だった。
あれから一週間が経った。
修行でこレベルの上昇もなく、新たなスキルを覚えたことも無く。
さらに、農作業もほぼやることはなく俺の午後は【骨細工】スキルの習得にたやされていた。
俺の練習の材料に使っているのは森から拾ってきてあった何か分からない骨だった。
それが、無くなった時にたまに一緒に補充に行くくらいでそれ以外は毎日2人で裏庭での練習だった。
こういった生産活動でも微量ながら経験値を得ることができ、メイリーンのような非戦闘民でも少しずつだがレベルを上げてより高いDEX値になっていくらしい。
すなわち、この作業は俺のレベル上げにもつながるはず…だ。
俺は何度も何度も作り直したがうまく作ることができず同時にスキルを習得することもできなかった。
このまま、習得できずにずっとこれを口実にメイリーンに会いに行くのも良いかなぁ…
なんて、事を思い始めた頃だった。
あれ?
なんだか、サクサク作業が進んでいくなぁ…
今まで何度も失敗してきた穴あけの作業や紐通しがサクサク進んでいく。
「で、出来た」
「う、嘘っ⁉︎本当⁉︎」
「…うん」
俺は完成したばかりのばかりの品を見つめると俺の頭にまた、なんの脈絡もなく言葉が浮かんでくる。
「命名【ネーミング】?」
そう呟いた瞬間俺の手元のネックレスが少しだけ光を放ち始めた。
「やったよウジアキ君‼︎
【骨細工】スキルも習得したんだよっ‼︎
それ、技能の【命名】だよ」
なるほどこれが…
とりあえず名前つけろってか?
んー…
まぁ、ここは無難に
「【森の骨のネックレス】」
俺がそう発した瞬間一瞬強くネックレスは光を発して光は消えた。
「これで、ネックレスは完成してウジアキ君のものになったはずだよ。
多分、ネックレスの効果も見れると思うから意識をネックレスに集中してみて?」
「うん」
俺は意識をネックレスに集中した。
【森のネックレス】
AGI値上昇弱
俺の頭に情報が浮かんでくる。
俺は浮かんできた情報をメイリーンに伝える。
「え⁉︎凄い‼︎効果持ちじゃない‼︎
私でもまだ、作ったことないよ〜‼︎
ウジアキ君すごいっ‼︎」
メイリーンが自分のことのように喜びピョンピョンと飛び跳ねる。
「メイリーンに教えてもらったからだよ。
本当にありがとう」
俺はメイリーンに頭を下げた。
「また明日〜〜」
「また明日ね〜」
そう言って俺はアルマ商店を後にした。
今日はいい事あったなぁ…
なんたってスキルも習得したし〜
おもむろに俺はステータスを開く。
AME ホウジョウ ・ウジアキ
SEX 男性
PROF 旅人
Level 5
HP 192/192
STR 18
DEX 16
VIT 33
AGI 17
MND 8
SP 22/22
SIKLL 【指揮】【剣術】【防御強化】
【骨細工】
「お⁉︎レベル上がってんじゃん」
俺はさらに上機嫌になり家までスキップで帰った。
一つ決定的な大事なことを忘れているのにもかかわらず。
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