1ー5
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「ウラァァァァッッ!!」
俺は朝のキーンさんの修行の手伝いで、家の前の畑の横に庭で俺は、木剣を縦に振り落とす。
しかし、振り落とした先にいたはずのキーンさんはもうその切っ先にはいない。
「甘い甘い、こんなじゃ準備体操にもなりゃしねぇぜ」
ドゴォ
っと、キーンさんのカウンター俺の腹に炸裂する。
ちなみに、キーンさんは木剣を持っていない。
素手対木剣のハンディ戦。
「かはぁっ⁉︎」
これで、今日一体何回めだろうか……
俺はもう何十回もこのやり取りを繰り返している。
「ぅ、うげぇ…」
俺は、何も入っていない胃から胃液だけでを吐き出す。
「はぁ〜ぁ、情けない奴だな。
もういい、今日は終わりだ」
胃液を吐き出している俺を横目にキーンさんは家に入っていく。
クソ…
誰がこんなことをお願いしたってんだよ…
俺は、修行の手伝いをするって聞いただけで殴られるなんて聞いてない。
俺は、まだまだ吐き足りないのか生唾が止まらない体を無理やり動かして、家に戻る。
朝飯を作るのは俺の仕事だからだ。
全身がだるい俺は、満足に料理をすることもできずパンと切ったハムを焼いハムトーストを作っただけだったが、それも俺の体は受け付けないようで半分も食えなかった。
「今から、農作業だぞ表の畑に来い」
そう言って、飯をくいおえたキーンさんは俺より先に家を出て行く。
「……チッ!!」
その姿を見届けた俺は皿洗いをしながら舌打ちをした。
農作業だぞ、だぁ?
今度は、俺に厳しい重労働をしいるんだろうが…
逃げ出してぇ……
あてさえあればこんな家逃げ出してやるのに…
そんなことを考えているとすぐに洗い物は終わってしまい、俺は少しのんびりしてから畑に向かった。
ザックザック
と、俺は鍬を使って畑を耕す。
キーンさんは、切り株の上に座って俺の作業を見つめていた。
あの野郎やっぱりサボっていやがる…
クソ
クソクソクソクソクソ……
そんなことを思いながら俺はひたすらに耕し続けた。
畑仕事を終えて洗濯物を済まし夕食を作りその後片付けを終えた俺は風呂の中で寝てしまう程に、疲弊していた。
クソ…
明日も朝から、あのわけのわからない修行か…
そんなことを思いながら俺は何とか布団にたどり着きそして、静かに目を閉じた。
「ふぅ…ちゃんと付いてきたかあの坊主」
酒瓶を片手にキーンは先日助けた出自不明の坊主が寝入ったことを確認した。
最初は倒れてただけの旅人だと思っていたがステータスを確認してみて、それが間違いだと気がついた。
あそこまで、ステータスが低い人間は温室育ちの人間にしか見たことがない。
だが、多分あいつは温室育ちじゃない。
じゃあ、何故あんなに弱いのか?
そんな疑問も浮かんでくるが、捨てられたかなんだか知らんがあんなところで気失ってるあたりほっといたら野垂れ死んじまう。
「ちゃんと、付いて来いそしたら…」
最後の言葉は小さく呟いて酒瓶を片付けてキーンは眠りについた。
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