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この世界で無能な俺が異世界に行ったら  作者: 嘘つきの野暮
〜王都・冒険者生活始動編〜
34/34

3-2

読んでくださる方々

ありがとうございますm(_ _)m


感想、指摘、アドバイス等お待ちしております。

俺たちは初心者ルーキー冒険者にオススメというギルド協賛の【陽光の宿】という宿に滞在することになった。


値段は一晩銅貨50枚というギルド協賛でなくてはとても経営が成り立たないほどの良心価格なので、なるほど初心者ルーキーにオススメの宿。

まぁ、Eランク以下の冒険者限定というわけだが。


俺たちは、一週間をかけて順調に小間使のような肉体労働系の依頼をこなしGからG+をへて既にG+からF−へとランクアップして白色の石を新たにつけてもらった。

なんでも、この石をつけたことで【自証の指輪】に機能が追加され、レベルアップや新たなスキル、アーツを取得した際に伝達してくれるシステムがつくらしい。

確かに、今までいちいち戦いの度にステータスを確認する手間を省くことができるのは大きい。


そしてなにより…


Fランクからモンスター討伐系の依頼を受けることができるのだっ!!!


そんなこともあり、俺とミーシャは嬉々として依頼の案内を受けていた。



「ねぇねぇ、何受ける?」


ミーシャが何枚かの依頼用紙を見ながら声をかける。

あれから、別に一緒にやろうという話があったわけでもないがなんとなく成り行き的に同じ宿の隣の部屋に泊まり、一緒にギルドへと通い一緒に依頼を受けてきたのである。

もはや、一種の相棒パートナーとかしている。


「んー、換金する部位やなんかもあるから一応簡単な依頼のほうがいいんじゃないかな」


そんな、相棒の問いに俺は安全マージンを優先した答えを出す。

まだ、アイテムポーチを購入していない俺たちはそのまま袋に換金部位を入れるため、そのまま重量が加算されると、動きも悪くなる。

という、俺の考えなのだが…


「んー、まー最初だし〜、いいーんじゃなーいのー?」


なんだか、不機嫌そうだが俺の意見に賛成してくれるようだ。

なんだか、後で『言うこと聞いてあげたんだからいいじゃないのっ‼︎』とか、言われそうな嫌な予感がするが…まぁ、なんとかなる…だろう。


「じゃあ、これでどう?」


『スライムの討伐』

王都近郊の街道でスライムが大量発生しています。支給、スライムの討伐の討伐をお願いします。

種を問わずスライム10匹の討伐。

受注条件ランクF以上。

報酬 銅貨60枚

依頼主王都警備兵団


ミーシャの持ってきた依頼はスライムの討伐という内容だった。

スライムの強さは分からないが、RPGゲームなんかでは定番の序盤の雑魚キャラだし、この世界でも初心者でも受けられる以来のモンスターになってるくらいだ。おそらく、こいつらは雑魚だ。


「よし、受けるとするか」








依頼を受けた俺たちは王都近郊の街道を少し離れた平原を進んでいた。

同じように依頼を受けたのであろう先輩冒険者たちや俺たちと同じような装備の整っていない冒険者の姿がちらほらと見られる。


討伐系依頼は倒したモンスターの特定部位を持ち帰り納品することで討伐の達成とみなされる。

スライムだと、【スライムの核】が納品アイテムであり、倒したスライムの体の中にある小さな透明な水晶のようなものらしい。

ちなみに、納品アイテムはそのままギルドを通じて換金か持ち帰るのかの選択ができ納品とは言っても証明するという意味合いの方が強い。




プギュ〜〜



と、ギルドの受付嬢の説明を思い出していた俺の耳に可愛らしい鳴き声が聞こえる。


「あ、あれ!スライムじゃない?」


ミーシャの指差す方には確かになるほどスライムといったニュルニュルとしたゲル状の青色の物体がうごめいていた。


「みたいだな、さてと…殺るとするか」


と、俺は久しぶりに【黒狼の大鎌】を抜き払う。

ミーシャもワンドを構えて応戦体制に入る。


「まずは俺からっ、と」


俺はスライムに急接近して鎌を振り下ろす。

すると、ピギャと声を出したスライムが今度はベチャという音を立てて動かなくなった。


「なぁ、これひょっとして」


「あんたねぇ…こんなのオーバーキルよ」


どうやら、ゴブリン線を乗り越えた俺たちにとってスライムというのはレベル違いの相手だったようで俺の攻撃では一撃で死んでしまう。


「これが【スライムの核】みたいね」


スライムのゲル状の死体の中にあった小さな透明な水晶を拾い上げ腰のポーチに入れていく。ミーシャはアイテムポーチを持っていないからとりあえずはミーシャに物は持ち帰ってもらうことにする。



この時の俺たちは知らなかったのだがゴブリンの適正ランクはE以上、ゴブリンソルジャーはD以上という適正で遥かに格上をあの時点で倒していたのであった…










「あ、あそこにもいるわよ」


「あ、あっちにも!」


俺たちはあの後もスライムを発見しては狩ることを繰り返していた。

スライムには種類があるようで最初の青色のスライムと赤色のスライム、緑色のスライム、黄色のスライム、黒色のスライムに遭遇した。

それぞれ属性とでもいうのかミーシャのウォーターボールで倒す際に必要な数がまばらだった。

赤色は一撃だったのに対して、青色と黒色は二発、黄色と緑色は三発要するようだ。

おそらく、赤は火、青は水、緑は木、黄色は雷、黒は…闇か?

これは調べなてみないと分からないがおそらくこういった属性区分なのだろう。

と、なってくると闇に対して光があるはずだが今日はまだ見てないな…

何色なのだろうか…


そんなことを考えながら俺たちは9匹のスライムを狩っており最後の一匹を探していた。


ピギャァァ


と、近くにスライムの声が聞こえ俺たちはスライムを探すが辺りにスライムらしい姿は見当たらない。


「あれ?」


「今、声聞こえたわよね?」


俺たちは確かにスライムの声を聞いたはずだがスライムは見当たらない。


「2人揃って聞き間違えたか?」


「みたい…ね、そんなこともあるのね」


俺たちは周囲をもう一度見渡して何もいないことを確認して歩き出す。


しかし、

ピギャァァ


「っ⁉︎」


「どこ?」


いないと確認したはずのスライムの声がまた聞こえたのだ。

確かにここに、スライムはいる。

2人揃って二度も同じ空耳はしないはずだ…


俺たちは武器を握る手を強く握りしめた。

読んでくださる方々

ありがとうございますm(_ _)m


感想、指摘、アドバイス等お待ちしております。

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