2-13
読んでくださる方々
ありがとうございますm(_ _)m
今回でこの章は完結し、次回からは新章突入となります。
感想、指摘、アドバイス等お待ちしております。
冒険者ギルドの中は酒場や換金所、道具屋なども作られており酒場では予想通りまだ明るいこの時間でも酒を飲んで騒いでいる連中がいた。
そんな連中をスルーし俺はギルドの受付を発見しそこを目指して歩き出す。
すると、前からスキンヘッドの体長2メートルはあろうかと言うムキムキの機嫌が悪そうな男性が一人で何やらブツブツ呟きながら歩いてきた。
「なんで、俺じゃダメなんだ?俺の何がいけないんだ?」
俺にはこの人が何に憤慨しているのかわからないが恐らくこの人が憤慨する要因を作った原因はそのスキンヘッドと筋肉のせいだと思う。
そんなことを思いながら歩いているとすれ違う瞬間一瞬目があう。
俺は慌てて目をそらしなんとか横を通り過ぎる。
「あぁん?」
「え?」
そのまま、スルーされるかと思いきや後ろからなぜか俺たちに向けてチンピラの絡みのような声を出している。
「なんで、てめぇみてぇなもやしっ子のガキが女とこんなところ歩いてんだよぉぉっ!」
そこで振り返った俺が負けだったのか、横にミーシャを連れて歩いていた時点で負けだったのか定かではないがこの人が先ほどから憤慨していたのは女絡みということで間違いないらしい。
「あぁ、てめぇそこの女とどこまでいってんだよ、えぇ?もやしのくせにそこだけは一丁前ってか?あぁ?」
「は、はぁ、すみません」
いきなりの絡みに動揺しつつも、俺はとりあえず謝罪を述べる。
こういう時はとりあえず謝る。
これが、日本で培ってきてた俺の処世術。
だが…
「すみませんだぁ?言い返す口も持たなねぇガキが女つれまわすんじゃねぇよっ!!!」
「ぅっ⁉︎」
俺はスキンヘッドにいきなり鳩尾を殴られ体をくの字に折り曲げる。
そして、俺は床に膝と手をつき吐き気に任せて床に吐き出す。
「ちょ、ちょっと大丈夫?」
いきなりの事態に動揺している様子だがミーシャが俺を心配してくれている。
「なぁ、嬢ちゃんよそんなもやしじゃなくて俺と一緒に遊びに行かないか?」
「あんたねぇ、いい加減んにしなさいよ!」
さすがのミーシャも動揺よりも怒りが勝ったようで怒鳴り声で返す。
そもそもいきなり大男が若い少年をいきなり殴るというだけであたりの注意を引いていたのにこの怒鳴り声のせいで酒に酔っている連中までがこちらに集まってくるという小さな騒動のようになっていた。
「おぅおぅ、もやしよりもよく吠えるじゃねぇか嬢ちゃんよ、そういう気の強い女も嫌いじゃないぜ?」
「ッ?こいつ気持ち悪い」
自分に向けられている男の思惑を感じ取り純粋に嫌悪を感じるミーシャに、俺も納得できるほどこいつは気持ち悪い男だと思う。
ただ、俺は今猛烈な吐き気と腹部の痛みで立ち上がることはおろか声を出すこともできない。
コツコツ、と足音が聞こえ大男の後ろに集まっていた人が道を開けて一人の女性が現れる。
「マルコフこれはいったい何事ですか?」
「んぁ?受付嬢の分際で俺とやりあう気かこのアラサ…ブベラァ?」
途中まではにこやかにこの場を収めようとしていたであろうマルコフもといスキンヘッドいわくギルドの受付嬢の女性はマルコフがアラサのアを口にした瞬間に冷たい表情に変わったかと思うとその眉間にとてつもないスピードの右ストレートを綺麗なフォームで決めていた。
右ストレートを食らったスキンヘッドはそのままダウンしてKOしたようでどうやらこのバトルは受付嬢の勝利らしい。
俺に一撃でこんなダメージを与えるパンチなんてキーンさんはもちろん地球にいた時も食らったことはない。そんなパンチの持ち主を一撃で仕留めるなんて…
「ん?あなた、大丈夫?」
にっこり笑う受付嬢が俺に向かって手を差し出す。
俺は恐怖ですぐには返事を返すことができなかった。
「本当に申し訳ありません!」
先ほど右ストレートで華麗にスキンヘッドを退治した受付嬢のイリーネさんは俺の眼の前で俺に向かって頭を下げていた。
「本来、冒険者は冒険者同士の場合においても公共の場で力を振るうことは固く禁じられているにも関わらず、まだ冒険者になられていない一般人に手を上げてしまうとは…。
この件についてはこちらから彼に重い処分を下しますのでどうかご容赦ください」
「あ、はい、大丈夫です。僕は気にしてませんから」
本当はものすごく気にしている。
だが、あの右ストレートを見てなおここで本当のことが言えるほど俺はバカじゃない。
「有難うございます。では早速冒険者になるさいの手続きと説明をさせていただきます」
そのあとは、冒険者としての心構えと説明を受けそして、【証明の指輪】に小さな黒色の石をつけてもらった。
これは冒険者としての階級を示すもので階級は下はG−から始まりGに上がりその次はG+その次はF−と上がりA+まで順に上がっていくというものらしくアルファベットが一つ上がるこのごとに色の異なる小さな石ころが貰えるらしい。
石の数が一種のステータスになるらしい。
さて、これで俺も晴れて冒険者。
こらから待ち受けているであろう冒険者生活に胸をはせる俺であった…
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