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2ー2

読んでくださる方々

ありがとうございますm(_ _)m


感想、指摘、アドバイス等お待ちしております。

俺は村の道を素直に歩いていただけだが、ただまっすぐに歩くだけで宿屋なんていう俺が探し求めている建物がピンポイントであるなんて…


というか、リーギ村に宿屋なんてなかったぞ…


「すみませ〜ん」


「あら、珍しいお客さんかい?」


「え?あ、あぁ、はい」


何だ?宿屋なのに、客が珍しいのか?


「この村の宿屋に客なんてこのご時世珍しいねぇ」


「そうなんですか?」


「この村に来る人なんて、リーギ村を経由した変わり者の旅人さんぐらいかね…後はリーギ村に行った商人くらいさ」


なんか、リーギ村がらみの客しかいない気がするんだが…


「この国では、リーギ村が一番辺境の領地だし、ほとんどの人はリーギ村なんて行かずにここの一応はお隣さんにあたるウルセル伯爵領にある一番の町にして唯一の町、エンシャスに行くからね〜」


なるほど…

伯爵の領地一番の町が隣にあるのか、となるとキーンさんは俺を伯爵に合わせないようにこのルートを使わせたわけか。


「一泊銀貨1枚で、朝食付きだよ。

今日は夜も遅くて夕飯が出ないから特別サービスで銅貨80枚ってとこだね」



「ありがとうございます」


思わないところで値段を負けてもらえたな。

俺は、ベットに寝転がりながら今日1日を振り返った。


やっぱり俺には才能がない。

これを思い出したことぐらいしか今日の収穫は無し…か。


まぁ、いい…とりあえず今日は寝るか。












翌朝、俺が目をさますとチュンチュンと、小鳥の鳴く声が聞こえた。

なんだか、この村もリーギ村に負けずに平和な村のような気がする。



朝ごはんはキノコと野菜のスープと黒パンだった。

味は女将の腕が良いのか、素材が良いのかメイリーンに負けず劣らず美味しかった。


「ご馳走様でした。美味しかったです」


ちなみに客は俺一人、食堂で一人で食事をする日が来るなんてな。


「あらあら、おだてても何も出やしないよ」


おばさんは褒められてまんざらでもないような顔をしていた。


「ぼうやここの次はどこに行くんだい?」


「ヨーテス村です」


「あらぁ…また、遠いところへ行くのね〜。

確かに道は一本道だけど歩いたら3日はかかるわよ〜」


マジか…

3日は遠すぎる。

1日ですら、この旅路は人が恋しくなったというのに…

それに、野営をする必要があるからな…

夜間のモンスターへの警戒をする必要がある。



「誰か、一緒に行ってくれる人がいるといいんだけどね〜」



「そうですね…できれば探してみます」











「お世話になりました」


俺の荷物らしい荷物はバックパック一つだけだしな。

武器の大鎌も背中の鞘にしまってある。

ちなみに鞘は気を適当にくり抜いただけのものでたまにガチガチと音を立てていて不安になるがまあ、なんとかなるだろう。


旅の同行者…

とは、言うもののそううまくそんな人物が見つかるはずもなく、俺はヨーテス村へと続く道を聞いて一人でそこに向かっている。


できれば、なるべく早く村を出て少しでも早く道を進みたいが…

同行者を探すべきか…


いや、考えても見ろ。

ここに訪れる人は少ないんだ、ヨーテス村へと行く、旅人が都合よくいるはずがない。



「はぁ…」


諦めのため息をついて、俺は道を急ごうとした。


ドンっ!

と、俺は横を歩いていた人と肩がぶつかる。


「すみません」


「いたた…」


ぶつかったのは、水色の髪の毛に淡い翡翠色の目をした少女だった。

髪型はセミロングのどこか、ふんわりと甘い匂いのする…

って!俺は変態じゃないかっ!!!!!!




「大丈夫ですか?」


「え?ああ、すみません、よそ見をしていて」


俺はさりげなく手を差し出すと、その手を握って少女は立ち上がった。


「私、ヨーテス村へ一緒に行ってくれる方を探していて周りが見えていませんでした…

すみません」


「いえいえ、俺もヨーテス村への同行者を探そうかと思って諦めて落胆したところだったんですよ」


ん?

いや、あの子ヨーテス村に行くって?



「「ええぇぇぇぇぇっっっ⁉︎」」



こうして、俺の旅に思わぬ形で旅の同行者ができたのであった。

読んでくださる方々

ありがとうございますm(_ _)m


感想、指摘、アドバイス等お待ちしております。

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