1ー11
読んでくださる方々
ありがとうございますm(_ _)m
感想、指摘、アドバイス等お待ちしております。
厳しい意見や矛盾点の指摘なんかでも、大歓迎です。
アドバイス送っていただけると嬉しいです。
完全に俺をなめきっていた闇狼は、予期せぬ反撃に驚きを隠せないでいた。
一瞬動きが止まる。
致命傷を負わせることはできなかったが片目を奪ったのだ。十分に及第点と言えるだろう。
「キーンさん、走ってっ‼︎」
俺は、闇狼から一気に距離を取り村へと駆け出し、キーンさんの腕を掴みそのままはしる。
ふらふらのキーンさんは、かろうじて足を動かして俺についてきている。
「坊主、一回…体制立て直せ。全員撤退させろ」
キーンさんは、ハッキリとした意志を持っていた。
まだ、奴らに勝つつもりでいることがはっきりとこの言葉からにじみ出ていた。
「皆さん、一度撤退して下さいっ‼︎」
俺は、走りながらできる最大限の声で叫ぶ。
が、アドレナリンが出ているせいなのか俺の声が小さいのか全く俺の声に反応する人はいなかった。
「坊主【指揮】を使え…アレならなんとかなる」
「無理です…まだ、俺は【指揮】スキルの使い方が分からないんです」
「いいから、みんなに指示するつもりで…いや、命令するつもりでもう一回叫べっ‼︎」
キーンさんもかなり切羽詰まっていた。
周りで戦っている人達は皆少し押され気味だったのだ。
「っ…皆さん、
『ここは一度村に撤退して下さい』っ‼︎」
叫んだ瞬間は、この声がみんなに通ったのかわからなかった。
ただ、ほんの数秒いや、一秒の間もあっただろうか…
「「「撤退だぁぁぁ‼︎」」」
近くにいた、者から順にその声は連鎖していきやがて全員が村へと撤退を始める。
俺とキーンさんは一番乗りで村への撤退を成功させる。
「とりあえず、松明に火をくべろそれを橋の前に何本も立てておけ、そうすれば時間は稼げる」
キーンさんは入り口に控えていた男に命令する。
男もすぐにその言葉を実行に移す。
「坊主、あれが【指揮】スキルの力だ多分他にもいろいろな使い方、それこそ技能もたるだろからな…この戦いお前が仕切れ」
「え⁉︎そんなの無理ですって…俺はそんな責任のあるポジションなんて無理です」
「甘ったれてんじゃねぇ…坊主、てめえがやらなきゃ、いや…てめえがやれなきゃ俺たちは奴らに喰われるだぞっ‼︎」
「でも、待っていれば伯爵軍が来てくれます」
俺はどうしても責任のあるポジションにつく気にはなれなかった。
そんな自信はないからだ。
「てめえ、あんな松明で朝まで持たせる気か?めでたいやつだなお前はよぉ」
キーンさんは嫌味な笑みを浮かべる。
「なら、どうしろって言うんですかっ⁉︎」
「てめえがこの戦場を仕切るんだよ」
俺は、自分のせいで人を死なせてしまうのではないか?
そんな、重圧に打ち勝てる自信はない。
「大丈夫だよ…俺を信じろ」
結局、キーンさんにほだされて俺は指揮官を引き受けることになったが今度は自警団のみんなが反発した。
「こいつの指示に従えばいいんすか?」
「あぁ、そうだ」
「でも、こいつは村のものじゃないですよ」
「それがどうした?」
「俺たちの命を預けるんだぜ?
こんな得体の知れないやつに預けれるかよ」
「そうだ、キーンさんあんたが指揮を取ってくれ」
キーンさんは、メイリーンの回復魔法による治療を受けながら自警団のみんなを説得していた。
「大丈夫だよ…
てめえら全員さっき既に撤退命令に従ってっからよ」
「んなっ⁉︎」
「あいつは【指揮】スキルを持ってる。
多分、あいつの言う通りに動きさえすれば俺なしでも…奴らに勝てる」
「その言葉、俺は信じるぞ」
「俺もだ‼︎」
「俺もっ!」
キーンさんは次々と自警団のみんなを説き伏せていった。
そんな頃
俺は、小さな見取り図を書き作戦を立てていた。
読んでくださる方々
ありがとうございますm(_ _)m
感想、指摘、アドバイス等お待ちしております。