prologue
受験勉強の息抜きに書こうと思い書き始めた小説です。
不定期の投稿になりますが、宜しくお願いします。
感想、評価、指摘、アドバイス等お待ちしております。
俺の名前は、北条氏明。
とある県立の普通科高校の2年生のある教室で、面白くもない古典の授業を受けている。
ちなみに、北条って名前は俺のご先祖様が戦後時代の大名北条氏康の隠し子でそこから、この家はそう名乗ってる、とか言って婆さまが興奮して教えてくれたけど定かじゃない。
そんな、すごい人が俺の先祖だとしたら俺はその才を受け継いでいるかもしれない、と思ってみた時期もあった。
が、俺自身は何に関しても才能が無く平凡。
自分で言ってて本当に悲しくなる。
そんな、俺は勉強の出来もいたって平凡で県内でもほぼ平均的な学力の高校の普通科に進み今に至っている。
チャイムがなり、授業が終わる。
今日の授業はこれで終わりなので、いつものように俺は高校最から少し離れたところにあるバス停に向けて歩く。
そして、俺の家は高校から遠く離れているためいつもみんなと帰ることはできないし、部活に入ったりなんかしたら俺が家に帰る頃には深夜になる。
そんな、こんなで田舎に家を持っている親を恨みたくなる事もままあった。
一時間に一本しか出ていない家の方向へのバスに乗りいつも通り俺は家に帰る。
「はぁ…なんか良いことないかなぁ」
そんなことを呟いてみても俺以外にこのバスに乗っている客は0人。
ここまで静かでしかも家まで1時間もバスに揺られる。
これで、俺が受験生なら単語帳の一つでも開くのだが俺はまだ二年生。ここで、寝るのが俺の日課だ。
そして、俺はいつも通り寝てしまった。
「君、おい君」
誰かにかたを揺さぶられる。
「……んぁ?」
俺は眠い目をこすり目を覚ます。
辺りの景色を見るにどうにもうちの近くのバス停とは、違う。どうやら寝過ごしてしまったようだ…
と、するとここは終点か
俺はバスの運転手にいつもの客だろ起こせよっ!!などと思いつつそんな悪態を吐くことはできずそそくさとバスから降りてバスの方向とは逆向きに道路を歩き出す。
「確か、この辺にトンネルが、っと」
昔この辺に来たことがあるのでうろ覚えながら道は大体わかる。
そして、トンネルに差し掛かった。
このトンネルを越えればあと少しでうちの近くのバス停に着くはずだ。
そんなことを思いながらトンネルを通っているとなんだか霧のようなものが立ち込め始めた。
それに、さっきから出口が見えない。
「もう5分は歩いてるぞ」
俺の記憶では3分も歩けば出られると思っていたのに未だに日の光すら見えない。
何かがおかしい、そう思い始めた矢先ようやく日の光が見えてきた。
「やっと、出口か」
そして、トンネルから出た俺の目の前には辺り一面の草原が広がっていた。
地面はもちろん塗装されておらずむき出しの地面に膝丈までの草が生えているそんな景色だ。
「おいおい、ここ…どこだよ」
慌てて後ろにあるトンネルに戻ろうとして振り返った先には、ここと同じ草原が広がっていた。
「え⁉︎あれ?トンネルは?」
俺は見知らぬ土地に一人ポツンと佇んだ。
読んでいただきありがとうございます。
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