あいつと私
詩に、挑戦しました。
文がおかしなところもあるかと思います。
恋愛ものです。
1
始めは、何とも思ってなかった。
あいつのことなんて。
ただの幼馴染。ただの男友達。
何でも気楽に話せて、ちょっとふざけあったりできる。
私にとって、そんな存在だった。
心が揺れ動いたのは、中学生になってから。
それまでは、普通に接して、一緒に帰ったりもしていた。
でも、中学に入ってから、恥ずかしくなってきた。
それから、あいつとどんどん離れて行った。
それが何となくイヤだけど、でも私から話かけることなんて、できない。
「どうしよう…?」
そう言って、ずっと悩んで…。
こんなこと、初めて。
こんな気持ちになるなんて。
そして、気が付く。
「私、あいつのこと、好きなんだ」
2
「あいつのことが好き」って認めたくなくて、
それを隠しながら、生きていく毎日。
たまに廊下で会って、「よう!」って言ってくれるけど、
私は、下を向いて通り過ぎてしまうんだ。
あいつもきっと、おかしいって思ってる。
でも、仕方がない。
だって、目もまともに合わせられないから。
そんなの平気だった、あのころに戻りたいよ…。
「ねえ、どうすればいいの?」
この気持ちを、あいつに言うことなんて、できない。
だって、もしも断られてしまったら、
もう会えないほど、遠い存在になってしまいそうで。
そして、思う。
「私って、どうしてこうなんだろう…」
3
降り続く、冷たい雨。
そんな中、一人で帰る。
前は、私の隣にあいつがいたのにな。
懐かしいその風景を、ふと思い出す。
あいつの笑顔は、輝いていた。
不意に正面を見たら、見慣れた後姿。
そうだ、たまには自分から、話しかけよう。
ドキドキする胸を抑えて、私はあいつの所へ走った。
今度こそ、話しかけるんだ。
急に強い風が吹いて、傘が飛びそうになった。
あわてて抑え、前を見ると、あいつの隣に女の子が近寄っていた。
その子は、可愛い笑顔で、あいつに話しかけていた。
そして、理解する。
「あの子は、あいつに、気持ちを伝えているんだ…」
4
あの子に先を越されてしまった。
きっと、あいつも受けたに違いない。
だって、あの子は、自信に満ちた笑顔だったから。
こんなことなら、言えばよかった。
私の気持ち、伝えればよかった。
そんなこと思ったって、仕方ないのは分かってる。
でも、考えてしまうの。
「もし、私が言っていたら」って。
そう思っていたら、廊下であいつと会った。
「昨日告白されたんでしょう?よかったね」
そう言ったら、
「断った」
という返事が、帰ってきた。
一瞬、理解できなかった。
「何で?」って、聞き返すしか、なかった。
そうしたら、あいつは顔を赤くして、言った。
「だってさ。オレは…お前が好きだから」
頬を真っ赤に染めて、そっぽを向いてる。
いきなりの告白に、びっくりした。
でも、しばらくして、私も言ったよ。
「私も…好きだよ」