表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR

用済みになった最後の巫女ですが、消えゆく神様と一緒に神殿を辞めさせていただきます ~無給で神を宿して二十年、そろそろ限界ですの?~

作者: uta
掲載日:2026/07/19

「役立たずの古き神を宿す巫女は不要だ。新たな聖女召喚に成功した。お前は追放、神は返上せよ」


大司教バルドメロの声が、神殿の大広間に朗々と響き渡りました。


私――ミレイユ・アーデンフェルトは、大理石の床に膝をつき、深々と頭を垂れたまま、その言葉を静かに受け止めました。


二十年。


無給。無休。


私は淡々と、心の中でその数字を反芻します。


(二十年、と申しましても。正確には十九年と八ヶ月と十二日。祈祷の実働時間は延べ六万九千三百時間ほど……ふふ、時給換算は、いたしませんが)


穏やかな微笑を絶やさず、私は顔を上げました。


広間の中央では、召喚されたばかりの『新聖女』セラフィーナが、光り輝く加護のエフェクトを纏って観衆を圧倒しています。金の光が花びらのように舞い、居並ぶ神官たちが感嘆のため息を漏らしました。


〈神格ステータス〉に浮かぶ彼女の加護数値は――なるほど、確かに華々しい。


王太子レオンハルト殿下が、うっとりとその光に見入っています。私のことなど、視界にすら入っていないご様子で。


「聞こえたか、ミレイユ。お前の宿す古き神は、もう何の加護も生めぬ枯れ木も同然。神殿に不要な出費だ」


出費、と大司教は仰いました。


私は微笑みを深くします。


(出費。ええ、出費でしたわね。この二十年、神殿が国から徴収してきた『加護維持費』は金貨四十二万枚。そのうち私に支払われた額は……ゼロ。実に美しい収支ですこと)


「巫女ミレイユよ。神を返上し、速やかに神殿を去れ。これは決定事項だ」


観衆がざわめきます。哀れむ視線。嘲る視線。無関心な視線。


そのすべてを、私は静かに見渡しました。


胸の奥で、何かがことりと音を立てて――終わりました。


(ああ。ようやく、ですのね)


二十年間、耐えてきたわけではありません。


私はただ、待っていたのです。


この日を。


この言葉を。


私が仕込んだ、たった一文が――発動する瞬間を。


◇◆◇


私は、ゆっくりと立ち上がりました。


神殿の作法通り、銀灰色の髪はきっちりと結い上げたまま。色素の薄い青灰の瞳を伏せ、両手を胸の前で組みます。


そして、これ以上ないほど丁寧に、深々と一礼いたしました。


「かしこまりました」


大司教が満足げに頷きます。


「うむ。物分かりがよいな」


「では――神様ごと、辞めさせていただきます」


一瞬の沈黙。


「……なに?」


大司教の眉が寄りました。私は顔を上げ、穏やかに微笑みます。


「神を返上せよ、との仰せですが。ひとつ、確認をさせてくださいませ。この神殿と古き神シェストの〈神格契約〉――その契約書、猊下はきちんとお読みになったことがございますか?」


「なんだと……?」


「二十年前。私が巫女として着任した際、契約の更新手続きを担当いたしましたのは、この私でございます」


私は懐から、一枚の羊皮紙を取り出しました。


年季の入った、しかし丁寧に保管された契約書の写し。


「第七条、第三項。『神格加護の供給は、祈りの実務者たる巫女の在籍を前提とする。実務者が離脱した場合、加護供給は即時停止するものとする』――」


広間が、しんと静まり返りました。


「つまり」


私は一語ずつ、算盤を弾くように告げます。


「私が去れば。シェスト様の加護は、この国から――即座に、消えます」


「はったりを申すな! 古き神の加護など、とうに枯れておるわ!」


大司教が吐き捨てました。


ですが、私は動じません。


「そうお思いでしたら、どうぞご確認を。国境の魔物封じの結界――あれを維持していたのは、派手な単発加護ではございません。地味で、目に見えず、けれど二十年一日のごとく途切れなかった、シェスト様の継続加護でございます」


私は、二十年分の帳簿を思い浮かべました。


加護の供給量。魔力コスト。結界の維持記録。すべて、この頭の中に――そして写しは、安全な場所に。


「加護の帳簿、二十年分。減価償却まで、きっちり計算してございますのよ?」


王太子が、初めて怪訝な顔で私を見ました。


「……待て。ミレイユ、それはどういう意味だ」


「もう遅うございます」


ですが、私はもう振り返りません。


「それでは、皆さま。長らくお世話になりました」


私はもう一度、優雅に一礼し、踵を返しました。


背中に浴びせられる困惑のざわめきを、心地よい旋律のように聞きながら。


◇◆◇


神殿の奥、私だけが立ち入りを許されていた祈祷室。


埃をかぶった祭壇の前に、それは――ちいさく、儚く、座っておりました。


シェスト様。


私が二十年、宿し続けてきた消えゆく古き神。


本来は国土全体を包む結界を張れるほどの神格を持ちながら、長年の軽視と搾取によって衰弱し、今は幼い少年のような半透明の姿でしか顕現できません。銀の睫毛が、淡く発光していました。


「……行ってしまうのか、ミレイユ」


消え入りそうな声で、シェスト様が仰いました。


「そなたは、追放されたのであろう。ならば私を返上し……身軽になって去るがよい。私のような枯れた神を抱えていては、そなたの荷になるだけだ」


気位だけは高く、けれどその声は震えていました。


私は、そっと膝をつき、半透明の小さな手を取ります。


ひやりと冷たく、けれど確かにそこにある、神様の手を。


「シェスト様。ひとつ、訂正がございます」


「……訂正?」


「私、神を返上する気など、毛頭ございませんの」


シェスト様の目が、まん丸に見開かれました。


「神殿への返上義務は、契約解除をもって果たします。ですがその後――私はシェスト様を、私個人と〈神格契約〉で結び直します。もう神殿のものではございません。私だけの、私の神様に」


「な……」


「よろしければ、これからは私の専属で、いてくださいませんか」


沈黙。


半透明の頬に、透きとおった雫が、ひとつ、ふたつ。


「わ、私を……捨てぬのか?」


震える声で、シェスト様が問いました。


「誰も、必要とせなんだ。神殿の者も、王も、民も……皆、私を役立たずと。それなのに、そなたは」


「役立たず、ですって?」


私は、静かに微笑みました。


「とんでもございません。この国を二十年支えてきた、唯一無二の継続インフラでいらっしゃいますのに。……ただ、それを正しく評価できる帳簿係が、いなかっただけですわ」


シェスト様が、ぐしゃりと顔を歪めて、泣きました。


小さな、小さな神様が。


私は前世で――三崎詩織として、過労で倒れるまで、誰にも評価されずに働き続けました。


だからでしょうか。


この神様の涙が、他人事とは思えなかったのです。


「参りましょう、シェスト様。神殿の外は、案外あたたかいそうですよ」


私は小さな手を握り直し、立ち上がりました。


二十年ぶりの、外の光へ向かって。


◇◆◇


――視点は、神殿へ。


ミレイユが去って、三日後。


国境警備隊からの早馬が、王都に飛び込みました。


「魔物の氾濫ですッ! 国境結界が――結界が、消えました!」


大司教バルドメロは、豪奢な祭服の襟を掴まれんばかりの勢いで報告を受け、顔を蒼白にしました。


「馬鹿な……新聖女の加護があるだろう! セラフィーナ、結界を張り直せ!」


召喚されたばかりの新聖女セラフィーナは、困惑した表情で立ち尽くしていました。


「そ、そんなこと言われても……わたしの力、一度使ったら、しばらく出ないんです。さっき王都の噴水に加護を灯したばかりで……」


「なんだと?」


「派手に見せろって言われたから、見せただけで……国境まで届く結界なんて、そんな長く続く力、わたし、持ってません……!」


大司教の額に、脂汗が浮かびました。


派手だが、単発。瞬間出力に特化した、消耗型で、期限付きの力。


それが――新聖女の、加護の正体。


「帳簿を持ってこい! 加護維持費の帳簿だ! 数字を、数字を合わせろ!」


慌てて運ばれてきた神殿の会計簿。


だが、めくってもめくっても――合わないのです。


収入と支出。加護の供給量と結界の維持コスト。


すべての根拠となっていた『継続加護の供給者』の欄には、ただひとつの名が記されていました。


『祈りの実務者:ミレイユ・アーデンフェルト』


「合わん……なぜ合わん! どの欄も、あの女の名で埋まっておるではないか……ミレイユ……ッ! どこへ行った、連れ戻せ!」


ですが、その頃。


当のミレイユは、遠く辺境の地で――冒険者ギルドの扉を、静かに叩いておりました。


◇◆◇


「――で? あんた、巫女様が、なんだって冒険者登録なんかしに来たんだい」


辺境の冒険者ギルド。受付に座るそばかすの女性――ノーラ・フェンウィックが、胡散臭そうに私を見上げました。


三十路の元冒険者。実務に長けた、鋭い目。


私は微笑んで、懐から小さな石を取り出しました。


「こちらを、買い取っていただけますかしら。〈結界石〉と申します。魔物避けに使えますの」


ノーラさんが石を手に取り、〈鑑定〉にかけ――目を見張りました。


「……なんだいこれ。持続効果、三ヶ月? しかも範囲が村ひとつ分だって? こんなの見たことないよ!」


「地味でございましょう? 派手さはございませんが、途切れませんの。うちの神様の、得意分野で」


「うちの、神様……? ちょっと待ちな。枯れ井戸の再生に、農地の豊穣化に、治療補助……全部あんた一人で?」


私の隣、ふわふわと浮かぶ半透明のシェスト様が、少しだけ得意げに胸を張りました。まだ弱々しいですが、辺境に来てから、ほんの少し発光が強くなった気がします。


「ええ。前職で、実務ならひととおり」


私は淡々と、けれど確かな手応えとともに告げました。


ノーラさんは、しばらく私の顔と結界石を見比べて――やがて、盛大にため息をつきました。


「あんた……その細い腕と、その澄ました顔で、神殿でどんだけタダ働きさせられてきたんだい」


「あら。おわかりになります?」


「わかるさ! そういう顔してる。散々こき使われて、それでも仕事はきっちりやる奴の顔だ。……昔のあたしみたいでね」


ノーラさんは立ち上がり、私の肩をばしんと叩きました。


「いいだろう。あんたの成果、あたしが正当に値付けしてやる。神殿の権威なんざ、この辺境じゃ通用しない。効く仕事にゃ、ちゃんと金が出る。それが道理ってもんさ」


ああ。


胸の奥が、じんと温かくなりました。


二十年。誰も、私の仕事を『値付け』してくれなかった。


初めて、正当に評価される場所に、私はたどり着いたのです。


「では――お仕事、始めさせていただきますわね」


シェスト様が、私の隣で、ふわりと笑いました。


◇◆◇


枯れ井戸に水が戻り、痩せた畑に麦が実り、村を囲む結界石が魔物を退ける。


辺境の小さな村は、みるみるうちに潤っていきました。


そして、その噂を聞きつけて――


ある夕暮れ。村の広場に、ひとつの巨躯が現れました。


身長二メートル近く。黒鱗の混じる浅黒い肌。黄金の竜眼。背には、折り畳んだ黒竜の翼。


辺境を守る竜人騎士団の団長、ガルフ・ドラーケン。


『冷酷な戦鬼』と噂される男が、無言で私の前に立ちました。


村人たちが、怯えて息を呑みます。


ですが私は、微笑みを絶やさずに一礼しました。


「団長様。何か、ご用件でしょうか」


ガルフ様は、しばらく私を見下ろし――それから、私の隣に浮かぶシェスト様に、視線を移しました。


そして、驚くべきことに。


その巨躯を、静かに、深く、折り曲げたのです。


礼を――シェスト様に、捧げるように。


「え……?」


シェスト様が、戸惑いの声を上げました。


「そなた……私を、知っているのか?」


ガルフ様は、ぶっきらぼうに、けれど確かな声で答えました。


「毎年、神殿跡に供物を捧げてきた。誰にも気づかれぬよう。……古き神が、この国を陰で支えてきたことを、俺は知っている」


私は、思わず目を見開きました。


「……あなたが。冷酷と噂されるあなたが、誰も見向きもしなかった神様を、ずっと」


ガルフ様は、次に私へと向き直り、少し、視線を逸らしました。


無骨な頬が、わずかに強張っています。


「……巫女、ミレイユ」


「はい」


「お前の祈りは、二十年ずっと国を支えていた。魔物が国境を越えなかったのは、お前がいたからだ。誰も評価しなかった。だが――」


言葉を、探すように。


「俺は、知っている」


夕陽が、竜人の横顔を赤く染めました。


私は――ああ、なんということでしょう。


前世でも、今世でも、決して溢れなかったはずの涙が。


ほんの少しだけ、目の縁に滲みました。


「……ありがとう、ございます。政略でも、打算でもなく。ただ、真実を見てくださった方は……あなたが、初めてでございます」


シェスト様が、私とガルフ様を交互に見て、ふふ、と小さく笑いました。


「ふふ。……ミレイユ、そなた、少し顔が赤いぞ」


「シェスト様。それは、ご指摘なさらないのが、大人の作法でございますよ」


その声は、以前よりも、ずっと力強くなっていました。


◇◆◇


国境結界が消えて、ひと月。


王都は、魔物の脅威に晒されていました。


新聖女の加護は幾度張り直しても三日ともたず、大司教バルドメロは失脚。二十年分の帳簿の写しと契約条項が公にされ、彼が積み上げてきた虚飾は、跡形もなく崩れ去りました。


そしてある日――辺境の村に、一台の豪奢な馬車が到着しました。


降りてきたのは、金髪碧眼の美貌の青年。


王太子レオンハルト・レイヴェリア殿下。


彼はやつれた顔で私の前に立ち、そして――信じられないことに、地面に膝をつきました。


「ミレイユ! 頼む、戻ってくれ! 国が、国が滅びる! お前の――いや、お前の神の加護がなければ、我が国は……!」


王族が、土下座を。


村人たちがどよめきました。


私は、静かにその姿を見下ろします。


(あら。ようやく気づかれましたのね。失ってから。……ええ、いつもそうですのよ、こういう方は)


「殿下。お顔を上げてくださいませ。地面が汚れますわ」


「戻ってくれるのか!?」


「いいえ」


私は、穏やかに、けれどきっぱりと、首を横に振りました。


「無給で二十年、もう十分働きましたので」


「なっ……」


「私、労働基準というものを、前職で骨身に染みて学んでおりますの。過労死一歩手前まで働いた者が、同じ場所へ戻ると思われますか?」


「ろうどう……? ミレイユ、頼む、報酬なら望むままに――」


「今は、うちの神様の専属ですの」


私の隣で、シェスト様が、すっと前に出ました。


もう、儚い少年の姿ではありません。


背は伸び、発光は力強く、纏う神装は本来の輝きを取り戻しつつありました。辺境で必要とされ、正当に評価され続けたことで――この神様は、少しずつ、けれど確実に、力を取り戻していたのです。


「王太子よ」


シェスト様が、凛とした声で告げました。


「私を役立たずと切り捨てたのは、そなたらだ。地道な継続の価値を、そなたらは最後まで理解できなんだ。……だが、ミレイユは違った。だから私は、彼女とともにある」


殿下は、言葉を失って立ち尽くしました。


「殿下。国のことは、どうかご自身でお考えくださいませ。真の価値を見抜く目を、これから養われることを、心よりお祈り申し上げます」


私は、二十年でいちばん美しい微笑みを浮かべ、深々と一礼しました。


最後の、お別れの礼を。


そして踵を返し、ガルフ様とノーラさんの待つ、あたたかな村の灯りへと歩き出しました。


◇◆◇


――それから。


辺境の村は、すっかり様変わりしました。


枯れ井戸は清水を湛え、農地は黄金の麦で埋まり、結界石は村々を魔物から守り続けています。


私の『加護転用ビジネス』は、ノーラさんの目利きのおかげで軌道に乗り、近隣の村からも依頼が絶えません。


「ミレイユ! 次の村から結界石の追加注文だよ! ……あんた、ほんとに休まないねえ」


「あら。今の私は、きちんと報酬をいただいておりますもの。それに――」


私は、窓の外を見やりました。


村の子供たちが、大きな竜人にまとわりついて遊んでいます。


「……こら。翼を引っ張るな。折れはせんが、くすぐったい」


ガルフ様は、相変わらず表情に乏しいまま、けれどその無骨な手で、そっと子供の頭を撫でていました。冷酷な戦鬼と恐れられた男の、不器用な優しさ。


「ふふ。子供たちに、ずいぶん好かれておいでですのね、団長様」


「……別に。追い払うのも、面倒なだけだ」


私の視線に気づくと、彼は少しだけ、ばつが悪そうに目を逸らしました。


その横顔を見るたび、胸の奥がくすぐったくなるのは――きっと、まだ名前のつかない、小さな芽のようなものなのでしょう。


「ミレイユ」


足元から、涼やかな声。


シェスト様が、私を見上げていました。


ずいぶんと背が伸びて、発光も安定し、もう『消えゆく神』とは誰も呼びません。


「今日はな、東の枯れ谷に、泉を一つ、生み出せそうな気がするのだ。……私の力で。二十年前には、とうてい叶わなかったことだが」


「まあ。それは素晴らしいですわ」


「そなたが、必要としてくれたからだ」


シェスト様は、少しだけ照れたように、けれど誇らしげに笑いました。


地味でも。派手でなくても。


地道な継続こそが――いちばん強い。


「地味でも、派手でなくても――地道な継続こそが、いちばん強い。それを、あなたが証明してくださっていますのよ、シェスト様」


それを、この神様が、その存在そのもので証明してくれています。


「さて。それでは、本日のお仕事に参りましょうか」


私は帳簿を小脇に抱え、立ち上がりました。


二十年、誰にも評価されなかった祈り。


その一つひとつが、今は確かに、この辺境の地を潤しています。


報われる場所で。必要としてくれる神様と。真実を見てくれる人と。


「前世も今世も、ずいぶん働きましたけれど――この暮らしは、悪くございませんわね」


「ときに、ミレイユ」


シェスト様が、ふと思い出したように問いました。


「王都では、まだ帳簿が合わずに右往左往しておるそうだが……よいのか?」


私は、色素の薄い瞳を細めて、微笑みました。


「ええ。それはもう――私の管轄では、ございませんの」


遠く王都では、まだ帳簿が合わずに右往左往している方々がいるとか、いないとか。


ですが、それはもう――私の、知ったことではございません。


(了、あるいは――次なる村への、はじまり)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ