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この作品には 〔ガールズラブ要素〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

小説家になろうラジオ大賞6

TSのための、女体化適応トレーニング

作者: 夜狩仁志

なろうラジオ大賞6 参加作品。

テーマは「トレーニング」

 数十年前。

 世界の女性はウイルスが原因で絶滅してしまった。

 残された人類は、万能細胞から卵子を生成し、人工子宮によって人を産んでいった。

 しかし誕生する子は男のみ。でもまれに女性になりうる染色体を持つ人間も誕生する。


 まさに僕がそうだった。学校の健康診断で判明した。


 そんな子は国策として強制的に女性に変えられてしまう。


 女性になれば一生安泰だ。

 国が全て面倒を見てくれるからだ。

 でも自由が奪われる。

 常に監視されるし、恋愛も結婚も自由に出来ない。


 こうして僕は女の子となり、女性として生きるための知識や技術を学ぶ講義が行われる。

 女体化適応トレーニングの始まりだ。


 教師は女体化した元男。


「まずは言葉使いと所作を学びましょう」

「はい」


「一人称は“私”にしてください」

「え? 僕じゃ……」


「“私”です」

「は……はい」



「今日は、身体の仕組み、生殖器官についてです」

「は、はい」


「女性になると生理が始まります」

「はぁ……」


「下腹部の痛み、頭痛、吐き気を伴い……」

「ふぇ〜」




「今日の実技は、歩き方です」

「歩き方?」


「女性は“足”で歩くのではなく、こうやって“腰”をつかって歩くのです」

「腰? え? 腰で歩く?」


 ……こうして、

 食事の取り方。

 服や下着の身に付け方。

 身だしなみ、化粧の仕方……などなど。


 勉強の日々!


 さらに僕の……私の役割はアイドルとして活躍して、みんなに夢と希望を与えること。


 そのため、歌やボイトレ、ダンスの稽古。


 毎日毎日、トレーニング!


 絶滅前の女性って、こんなに大変だったの?


 で、今日の特別トレーニングは……?

 21時から、私の部屋で?

 講師の人は誰?


 夜中に、しかも私の部屋でやるトレーニングって?


 その時間がくるまで部屋で待機していると……


「こんばんは」


 えっ?

 やって来たのは、

 現役の本物のアイドルの女の子だ!

 こんな可愛い子も、元は男だったと思うと不思議な感覚。


「はじめまして! ぼ…私、ファンです!」

「ありがとう」


 天使のような微笑みが、私の心を癒してくれる。


 こういうことなんだ。

 私が女体化して必要とされてる役割って。


「じゃぁ、今日はアイドルになるための…」

「違うわね」


「えっ? 違う?」


「今日は……

 女の子の……

 性感帯のタッチトレーニングよ」


「えっ?」


 混乱する私は、そのままベッドに押し倒される?


「今夜は実技よ。

 男と女での性感帯の違いをね、

 教えて あ げ る」


「えっとその、あのぉ〜!?」


 女の子になるって大変なことだと、

 痛感した夜でした。






これは昔書いた短編をモチーフにした話です。

テーマの「トレーニング」もネタがね……かぶるんで。

一作品没にして、こちらを書き直しました。

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