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140字小説  作者: 束田慧
23/30

作品No.221〜230

作品No.221【意地でも素顔は見せない】


今日はA子の誕生会。寝坊したA子の到着を待って、準備していたケーキにロウソクを立てた。

「あれ?消えない」

「マスクしたままじゃん」

「あ、そっか」

そう言ってA子は手で扇いで火を消した。どうせ食べるんだからマスク取ればいいのに…なんて思ってたけど、マスクの隙間から食べてる。



作品No.222【言うことだけは一丁前】


俺は警備員。

最近、現場の隊長格になった若手社員が、「暇なポジションばかり立つな」と怒られて、「隊長は忙しいところより全体を見渡せて指示が出せるポジションに立つべき」と反論していた。

一丁前なことを言うようなと感心していたが、実際にはただ暇なだけのポジションに立っていた。



作品No.223【メッセージ弁当】


妻と喧嘩すると、仲直りするまで弁当のおかずか一品になる。

一昨日は大根の煮物。昨日はイカの天ぷら。3日目の今日は酢豚。明日はどうなることやら。


夫と喧嘩した時は、メッセージを込めて弁当を作っている。伝わってるかは分かんないけど。

明日はきゅうりにしようか。きのこもありだな。



作品No.224【とりっくおあとりぃと】


正直爺さんの家に仮装した子ども達がお菓子をもらいに来た。村では見たことがない子もいたが、全員に配った。

意地悪爺さんはお菓子を配らず、全員追い返してしまった。その日の晩、お化けに出くわし、爺さんは腰を抜かした。それを見たお化けは、狐色の尻尾を満足そうに振りながら山へ帰って行った。



作品No.225【イタズラ好きな息子】


息子はイタズラ好きで、俺の大事なものを隠す癖がある。

今日も、庭に隠しておいた大事なものの一部がなくなっていた。息子を問い詰めると、宝探しをしていて見つけたことは白状したが、新たな隠し場所を言おうとしない。

見つけたら、もっとわかりにくいところに隠さねばならんな。息子と一緒に。



作品No.226【ダジャレ好きの奥様】


「こちらの物件は中二階がございまして、秘密基地のような空間となっております」

「楽しそうですね。子どもは好きそうです」

「旦那様にもきっと気に入っていただけるかと」

「そうですね。好きだと思います。夫は中二病なので…まさに中二階ですね」

「ブフォッ」



作品No.227【思考遅延】


新しく始めた仕事は、単純で簡単だが時間が経つのが遅く、かなり苦痛だ。

時間経過が早くなればいいのに。そんなことを考えていたら、夢に神様が現れて、時の流れを2倍早くしてくれた。

確かに翌日の仕事はかなり早く感じたが、皆が早口過ぎて言葉が聞き取れない。

え、もしかしてずっとこのまま?



作品No.228【親友からのメール】


昨日は楽しかったな

最初空気が微妙だった時に氷をぶちまけただろ

俺が狙ってた子もあれで打ち解けてくれたし俺もやりやすくなったよ

酔ってて覚えてないかもしれんが、あの子が今夜お前とまた会いたいとか言ってたな

悔しいが祝福してやる

俺達は親友だからな(笑)


PS.お前をよんで正解だったよ



作品No.229【熱狂的なファン】


とあるアイドルの握手会に、1人の熱狂的なファンが来ていた。

握手し終えた彼は、「俺、もう一生手洗わない」という他のファンの言葉に耳を傾けながら、ほくそ笑んだ。


翌日、毒殺事件の話題がトップニュースとなった。



作品No.230【私好みの彼氏】


今日は彼と遊園地デート。すごく楽しみにしてたのに、生憎の天気で私の心も雨模様。

「ごめんね、こんな日に連れてきちゃって。せっかくの観覧車も、これじゃ楽しくないよね」

『景色よりも君を独り占めできるこのひとときが最高だ』

そんな歯の浮くようなセリフさえも心地良い、私好みのAI彼氏。

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