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140字小説  作者: 束田慧
18/30

作品No.171〜180

作品No.171【廃墟さん】


廃墟に肝試しに来たが何も起きなかった。拍子抜けして帰途につくが、途中で突然の着信。

『私、廃墟さん。今、貴方の後ろにいるの』

思わず振り向くと、道の脇に無かったはずの廃墟が。車を飛ばし何とか家に着くが、

「私、廃墟さん。今、貴方の家になったの」

突然廃墟と化した我が家が、そう言った。



作品No.172【寂しがり屋の廃墟さん】


廃墟に肝試しに来たが何も起きなかった。拍子抜けして帰途につくが、途中で突然の着信。

『私、廃墟さん。今、貴方の後ろにいるの』

思わず振り向くと、道の脇に無かったはずの廃墟が。車を飛ばし何とか家に着くが、

「私、廃墟さん。今、貴方の家にいるの」

部屋に鎮座したミニ廃墟が、そう言った。



作品No.173【ゴミ地蔵】


ある男が山中で大量のゴミを捨てていた。見られているとも知らずに。

翌晩、何かを引きずるような音で男は目を覚ました。

外に怪しい影。突然窓ガラスが割れ、何かが部屋に放り込まれた。

――男が捨てたゴミだ。

呆然とする男を尻目に次々放られるゴミ。全て投げると『地蔵達』は山へ帰って行った。



作品No.174【お節介な自動販売機】


暑い。

自動販売機でジュースを買おう。炭酸の甘いやつがいい。

小銭を取り出そうとポケットに手を突っ込むが、パンパンでなかなか取り出せない。

また太ったか。

ようやく取り出した小銭を乱暴に突っ込みボタンを押す。だが、出てきたのは麦茶だった。

チッ…自動販売機まで痩せろと言ってきやがる。



作品ナンバー175【ユー◯ューブに負けるパパ】


仕事に行こうとすると、娘がしがみついてきた。いつもは見送りすらしてくれないのに、かわいいとこもあるじゃないか。

「行かないで」と泣きそうになる娘。見かねた妻が「ユー◯ューブ見よ」と言うと、すぐ手を離し、「見るー!」とモニターの方へ行ってしまった。



作品No.176【化物道】


じいちゃん家に遊びに来た。

神社で虫採り中、お母さんから電話が。

『今どこ?』

「神社」

『裏の森に――ちゃダメ。――ケモノが出るから』

雑音が酷い。横で聞いていた従兄弟が、獣なんて怖くないと言って1人で行ってしまい――帰ってこなかった。

大人達は言う。「バ」ケモノに喰われたんだと。



作品No.177【脇道マニア】


俺は脇道が好きだ。休日ともなればどんどん山奥へ行き、その日は車中泊してしまうこともある。

今日も、初めて走る山道に来た。くねくねした細道にテンションが上がる。

この道は一体どこへ通じているのか。そう考えると鼓動とともに自然と車の速度が速まり――

ハンドル操作を誤って崖から転落した。



作品No.178【持続可能な世界】


人類半減計画。

それは、増えすぎた人間を減らして持続可能な世界を作ろうという、人間の身勝手な筋書きだ。

生き残りの優先順位は、特権階級の連中が上に決まっている。彼らは「歴史上類を見ない、『有益で壮大』な計画」などと増長しているが、神である我から言わせれば、『醜悪で尊大』である。



作品No.179【宇宙旅行】


西暦3000年。今や、クルーズ旅行と言えば宇宙旅行が主流だ。ルートは多岐にわたり、寄港地も年々増えている。

その中でも、ごく最近寄港できるようになった星がある。有害物質に汚染され長い間立入が制限されていたが、規制緩和を受け、人々はこぞって訪れた――自分達の故郷に。



作品No.180【因果はめぐる】


SNSの衝撃映像チャンネルに、死亡事故の瞬間がアップされた。

事故の原因は、スマホで衝撃映像を見ながら運転していたことだったという。

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