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「鬱病」の最終地点

大会名や開催時期を忘れてしまってニュースサイトへ確認をとりに覗きに行きます。すると大坂選手の「うつ」発言について驚くべき文言が飛び交っていました。


「勇気ある告白」「うつとの戦いを公表するとは、とても勇敢なこと」「あなたを誇りに思う」


ここで会社あるある。内線表に名を連ねているけれども、一度たりとも顔を見ていない人。聞いてみれば大抵は「鬱病」による長期療養中。


私がマイノリティなのかもしれませんが、そうしたまだ見ぬ先輩に対して「勇気」だなんてチラリともよぎりません。感情を持つとしても、それは決してプラスのものではないです。大坂選手も私の中では、まだ見ぬ先輩と同じカテゴリです。


大坂選手が、どういう形式で棄権による契約変更をしたのかまでは分かりません。しかし「棄権理由」は明確にさせる必要はあるでしょう。そして、そこには「前十字靭帯損傷」とか身体の故障を書くわけにはいきません。あとで確実に嘘だとバレますし。そうなると「見えない病気」の出番というわけです。「実は長い間、うつに悩まされていました」と。


「勇気」要素ってどこにあるんですか?


人種差別を声高に批判してきた人間が、今度は精神疾患になったと言い出した。これは確かに迂闊に触れることは出来ない。ゆっくりと距離をとろう。そういった考えは分かります。私も同じです。批判しづらいところですからね。でも称賛は意味が分からない。現時点で大坂選手を派手に持ち上げている方は「私は馬鹿で思慮浅い人間であります!」と大声で宣伝しているのと変わりません。まず、落ち着きましょう。


さて、「鬱病」には最終地点が存在します。寝たきりです。身体に問題はない、だから動かそうとすれば動くはず、というか動きたい・・・が動けず。食事をしたい、シャワーを浴びたい、トイレに行きたい・・・が、身体が動かない。脳が発する信号に身体が応えないのです。そのため医師が書いた診断書があるラインを超えた時、患者は一人暮らしを禁止させられます。また、そういった診断書を書いたのに一人暮らしを許容した医師は発覚し次第、医師免許を剥奪させられます。「鬱病」とはそれほどまでに重い病気です。死に至る病なのです。


大坂選手は2週間前には元気にテニスをしておりましたが、強度の「うつ症状」であれば次の日にもラケットが握れない状態になってもおかしくありません。また、状態変化の波が激しいので自分の認識が症状と乖離してしまっている可能性もあり得ます。そうなってしまっては、独力でどうにかすることには難しいものがあります。


今回、大坂なおみ選手は「負けた選手への会見の廃止」を求めていたわけだけれども、テニス選手ってそんなにメンタルが弱いのかな?


不思議だなと思うのは、こういった局面で「メンタルケアをしてください」って組織に頼むところ。もちろん、それで十二分に対応してくれれば何の問題もないのだけれども、今回はダメだったわけでしょう。それはいいよ、仕方ない。問題はその先。そこで何億と稼いでいる選手がどうして「うーん、困った」とお手上状態になるわけ?


ボクシングのフロイド・メイウェザーを見習ってほしい。パンチコーチ、フィジカルトレーナー、メンタルトレーナー、ボディーガード、全員を個人で雇っているんだよ。理想の環境に自分を置くために、投資を惜しまない。稼いだお金はこう使わなきゃ。メイウェザーをもう一度見てほしい。まあ「うつ」とは縁の無い顔しているでしょう。そういうこと。

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