12
リーダーと出会う方法が問題だ……
この5日間の様子を見るに他のオークよりは明らかに頭が良い……そして二回り程は大きいという事も足跡から想像できる。
……追うのは決して難しくない…巨大な為に彼の通った後には必ず何かしらの跡が残る。
しかし近付いても、逃げの一点張りで人間の足では中々追付けるものではない。
おそらくウーゴなら体力勝負で追いつけるとは思うが、リーダーは俺が殺すと決めていた。
古典的……というより俺にはそんなに多くの作戦を練る事は出来ないので落し穴でリーダーを捕獲し、対峙する作戦を練ろうと思う。
俺は焚火の向こうに座るウーゴに問いかけてみた。
「なぁウーゴ、落し穴になんとか落として戦えないかな?」
『Master オークリーダーを落とす穴を開けるのは簡単です、私が土を貪れば済む事です……ですが問題が2つ……
1つはオークリーダーを落として確保するとなるとそれ相応の深さになり、ロープを使って降りたとしても暗くなります、夜目の効く彼に対してそれでは流石に分が悪いのでは?
2つ目はオークリーダーはアトランダムに逃げ回ってますが、通る場所をどうやって特定するのでしょう?』
「う〜ん……難しいなぁ〜」
『やはり、他の冒険者に応援を頼み……囲い込むのが一番良いのでは?』
それじゃあ意味がない……でもどうしようもないか……リーダーは俺がやる契約にして依頼するか……
「そうだね、不本意だけど明日、一旦街に戻ろう」
『Yes. My Master』
やはり一人前の冒険者になるのは難しいな……
「よし、飯にしよう!腹が減った……ん?そうか彼らも腹は減る……でも落としたとして……そのあとどうする?……そうだ!」
ーーーー3日後
冗談じゃない!オークリーダーはそう思っていた。
オークリーダー達は疲弊している。
執拗に人間と巨人が襲ってくるからだ!
彼等は5日間、連日襲って来た……その後、1日襲うのが止まったので終わったかと思ったら2日前にまた始まった。
さらに今度は昼夜問わず巨人のみが襲ってくる……囮を差し向けても巨人の体力は無尽蔵で今迄の様に逃げる間がそんなにない……一度は戦った……しかし剣も通さぬ、強靭な鱗に太刀打ちできるとも到底思えない
足音と仲間の血の匂いを撒き散らして近付いてくる……奴だ!……奴がまた来た!……
部下をその場に残してオークリーダーは逃げ出した。
これで大量に居た部下は二人になってしまった。
……もう…限界だ!
腹は減り、喉は渇く……しかし狩りをする間も無く追い立ててくる……
逃げる途中、オークリーダーの眼に飛び込んだのは一頭の大鹿だった。
鹿は角を木のツルに絡ませて抜け出そうと必死にもがいている。
飛びかかろうとする部下を力任せにねじ伏せた。
確かにこんな事もあるかもしれない……絶対にないわけじゃないが……こんな状況であまりにも都合が良すぎる。
オークリーダーは部下を離して様子を伺う事にした。
部下達は大鹿に襲いかかり、その臓物に喰らいつく。
大丈夫か?食われてしまう!いや、慎重に……しかし……
も……もうたまらん!……それは俺の食いもんだ!
オークリーダーはゴクリと喉を鳴らして部下達と揉み合いながら、腹を満たした。
「ミシミシ!」
後悔しても遅かった。
腹ペコのオーク達は蓋の上で大鹿を取り合い暴れ、終いには柱の砕ける音と共に穴に落ちていった。
『Master……リーダーは落ちました……香草を燃やして落とし…各々の蓋をします』
その落とし穴の中は蟻の巣状に伸びていた……各々の部屋の上部には同じく鹿と落とし穴を仕掛けてある……その数は12箇所……リーダーはとうとう罠を見つけて落ちてしまったというわけだ。
大量に入れられた香草の煙は徐々にて洞窟を満たし、洞窟からリーダーを出口へと追い立てるだろう。
ウーゴが作業を終えて帰ってきた少し後、オーク達の気配が洞窟からしてくる。
オークリーダー!もう逃げれないぞ!
「さぁ来い!」
俺はただ一つの出口で槍を構えて気合を入れた。
ユーゴのストック
岩………18立方
粘土……8立方
鉄…1立方
木材……1立方
所持金542s8000b




