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その男、マイペースにつき  作者: 菊池 徳野
2/5

その友人、おせっかいにつき

続きです。

あの後家に帰ると母さんに彼女ができた事がばれた。

見た目に浮かれていたとの事だったのだが、自分で思っていたよりも嬉しかったらしい。

適当に話をしてから宿題を終わらせるために自室に引っ込むことにしたのだが、その後、帰ってきた兄にも彼女ができた事がばれてしまった。腑に落ちない。


翌日はさっさと家を出て学校に向かった。

母さんに弄られるのは簡単に想像できたので、いつもより早く出たのだが、その姿が面白かったのか母さんは微笑ましいモノを見るような顔をしていた。

その後の授業は特に何事もなく放課後になり、部室に顔を出したのだが、


「おい、知樹少しいいか?」


部長から声がかかった。

「何?」

「いや、昨日なんかあったのかと思ってさ。教室でも変な様子はなかったから、昨日は来ると思ってたんだけど」

あぁ、心配してくれたのか。

「気が向かなくってさ、心配してくれたのにごめんな。」

告白されたと言っても仕様がないし、変に騒がれても彼女に悪いから今は黙っていよう。

「いや、文化祭前でもないし気にしないでくれ。」

彼女との関係を勝手に広めるのはどうかと思うし、納得してくれたみたいで良かった。

さて、次のための原稿チェックでもやるか。



怪しい。

知樹の奴、朝から様子がおかしい。

「部長、そろそろ音楽終わるのでミキサーの操作してください」

いつもより学校に来るのが早かったし、昨日は突然部活を休むし、何かあったな。

「曲終了30秒前です」

「はーい、マイクの準備できました」

でも、こういうのって聞いてもいいのか?あいつの事だからそんなに大変な事に巻き込まれているとは思えないけれど。

「仕方ないな、榊くんミキサーお願い」

「了解です」

今日は部活に来るって言っていたし、放課後に聞けばいいよな。

「これで、お昼の放送を終わります。」

そうだな。あいつ友達少ないし、自分から相談とかしに来るタイプじゃないから聞いた方がいいよな。

「じゃ、また放課後に」

「お疲れ様でした」

さて、ちゃんと仕事しないとな。部長が仕事真面目にしないなんて部員に示しがつかないからな。

「…あれ?」


結城 幹久、高校二年生。

他人の世話を苦に思わず、その為か後輩受けのいい男である。

ただし、その性格上恋愛面ではいいお友達止まりになりやすい。彼女募集中。


その友人、おせっかいにつき。


次は『その彼女、心配性につき』を予定しています。

ではでは。

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