3話 精霊王
会話多めでかなり多いです!話ごとに長さがかなり違のでお知りおきを!
「お前、いきなり魔方陣に突っ込むな...よ...?」
「あなたがとろいからなの」
「お前...誰?」
「2秒前まで話してた相手の存在すら忘れたの?残念な頭なの、私は名無し精霊なの、さっきも同じ事を聞かれたの」
「え...?お前はあの光の玉?なんで人間になってるんだ?」
「ここは私達が住んでる精霊界ってところなの、詳しいことは精霊王様に聞いて欲しいの、ほら、早くついてくるの」
そう話した名無し精霊(?)の姿は簡潔に纏めると小さい女の子...いわゆる幼女だった。そして桜華のいる場所はさっきの森とは違い、とても明るい場所だった。景色を堪能しているとふいに名無し精霊が立ち止まった。
「なんだ、入らないのか?」
「この中に精霊王様がおられるの、私みたいな中級精霊はこの中には入れないの、いいから早く謁見を済ませてくるの、くれぐれも失礼の無いようになの」
「分かったよ...」
めんどくさいなと思いつつも目の前にある扉を開け...開かなかった。
「それ引き戸なの、見たらそれぐらい分かるの」
「今のはちょっとミスっただけだ!」
ーーーーーーーーガチャ
「お邪魔しま~す」
扉の向こうには白いワンピースを着た前に「絶世の」と付きそうな美女が立っていた。桜華がその姿に見とれていると...
「お~い、何をそんなところにぼさっと立ってるんだ?早くこっちに来い」
「あ、はい」
「さてと、まずは自己紹介をしようか、私は精霊王のサリアだ」
「俺は海堂 桜華です」
「それで、君を呼んだ訳は...君のことを知りたかったからだ!」
「は、はぁ...?」
「言葉が足らなかったか...君...桜華があの森に現れたと知った時に私はとても驚いたのだ」
「...?なぜですか?というか、俺があの森にいたことがなんで分かったんですか?」
「私のところにはこの世界で起こってる摩訶不思議なことは大体情報として伝わってくるのだ」
「へぇ...そりゃすごい」
「っと、話がずれたな...それで私が桜華を呼んだ理由というのはだな...桜華の魔力が無かったからだ」
「魔力?なんですかそれ?」
「魔力のことも知らんのか...桜華はつくづく不思議な男だな」
「それで、俺を見て何か分かったんですか?」
「あぁ...それなんだが...全く分からん、よければ桜華の話を聞かせてくれないか?」
「分かりました、まずーーーー
それから桜華は魔方陣を踏んだら森にいたこと、それから名無し精霊と出会いここまで着たことを大まかに話した。
「なるほど...にわかに信じられない話だが...桜華が嘘を言ってるようにも思えん、疑ってすまなかったな」
「いえ、そんなことよりさっきから気になってたんですが...精霊ってなんですか?」
「精霊とは精霊界でうまれ、意思を持つ魔力で肉体が構成された存在のことだ」
「なんかよく分からないけど分かりました」
その後サリアに色々なことを聞いた、この世界がアスフェルという名前であること、魔王と勇者の話、精霊界のこと、サリアの過去など、体感時間にして4時間ほどだろうか、その話に関する時間の内の大半がサリアの話だった。
「いや~久しぶりにこんなに長く話したな...ありがとう、色々楽しかったぞ」
「こちらこそ、だな...この世界のことについて聞けて助かったよ」
「おっと、疑った詫びをしなければな、すこし待ってろ」
「分かった」
そう言うとサリアは宝物庫のようなところから一振りの剣を出してきた。
「これは?」
「この剣の銘は帝之剣〈ミカドノツルギ〉といってな、私が地上界に初めて行った時に人間の中でも5本の指に入る刀鍛冶に作らせたものだ」
「いいのか?そんな凄いもの貰って?」
「構わん、使い手がいないのはその剣にとっても良いこととは言えんからな、その剣の能力は物質操作だ、物質を作ることは出来んが慣れれば分子や原子を操ることも出来るだろう」
「そうか...ありがとう」
「礼はいらん、それは詫びの品だ、それと...扉の前で桜華を待ってる中級精霊ー入ってこい」
「失礼しますなの」
「中級精霊、お前は今、この時からアリスという名前を名乗れ」
「精霊王様より名前を頂けるとは...身に余る光栄なの」
そう言うとアリスの体が光り...体が成長した。
「これは...どういうことだ?」
「魔力量が増えたから成長したんだよ、今のアリスは上級精霊だ」
「へぇ...」
「そしてアリス、お前は...この男...桜華に着いて行け」
「...!?分かりましたなの」
「はぁ!?」
そして、今この時より桜華の旅が始まったのだ。
取り敢えず桜華はチート級の武器を手に入れましたねwこれから桜華の活躍に期待ですw←作者