2話 名無し精霊
コメ下さい!
「眩しっ...ってここどこだ?」
桜華が目を開けるとそこには何もなかった、いや、あるにはあったのだが...
「何ここ...木と草しかないじゃん...」
そう、桜華が今いる場所は360°どこを向いても木と草しか無かったのだ。要するに何が起こったのか理解出来ていない桜華でも分かるような森林だったのだ。
「取り敢えず、状況を整理してみるか...歩いてて...魔方陣があって...踏んだら...森林だった...うん、訳分かんねぇ...あとはここが異世界かどうかってことか...」
木しかないような場所では異世界かどうかも判断できないと思った桜華は第一目標を森を出ることにした。
「でも夜の森ってあんまり動きまわるの良くないって聞いたような...明日の朝でいいや...今日は野宿しよう」
と、その言葉を言い終わったとき
ーーーーーーーグルオオ
「...っ!?なんだ!?」
桜華の正面には2、3メートルはあろうかという熊が二足で立っていた。
「...これってもしかして...絶体絶命...?」
熊が大きな腕を振るい、桜華は吹き飛ばされ...なかった。
「こっちなの!」
「えっ...ちょ...」
「いいから早くするの!」
何が何やら分からない桜華はその小さい何かを追いかけることが今出来る最善策だと考え、ひたすら走った。
「ふぅ...ここまで来たら撒けたと思うの」
「はぁ...はぁ...ところで...君は?」
「私?私は精霊なの、名前はまだ無いの」
「...なんでそれを知ってるだ...」
「何か言ったの?」
「いいや、何でも...てか精霊って何?」
「あなた精霊も知らないの!?世間知らずにも程があるの...」
「んで、結局何なんだよ?」
「あとで精霊王様に聞けばいいの」
「...は?」
「だから、あなたには精霊王様と会ってもらうの、いいから早く来るの!」
「ちょ...おま...」
そして桜華は本日二度目となる魔方陣を踏んだ
読んでいただきありがとうございます