表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
円卓のヴェリタブル  作者: 宗園やや
第八章
PR
264/333

27

高級ホテルに帰って来たイヤナとセレバーナは、布に包んである『女神の慈悲』をベッドの上に置いた。

切れ味鋭いこの剣には鞘が無いので、雑に扱うととても危険だ。


「すんなりと剣を貸して貰えて良かったね。ユゴントの人達の会議より、私の話の方が長かったくらいだし」


「イヤナの熱心な説得の賜物だろう。では、シャーフーチに報告するぞ」


厚着をしたままのセレバーナは、部屋に残しておいていた荷物から小さな木箱を取り出した。

その中身は水晶玉。

より遠くに高品質なテレパシーを飛ばす為の魔法具で、シャーフーチの魔力を登録してある。

その水晶玉に手を翳したセレバーナは師の気配に神経を集中する。


「シャーフーチ。この声が届いていますか?」


『はい、何でしょう』


返事はすぐに来た。

意識を広げ、イヤナにも聞こえる様にする。


「女神の剣と思われるアイテムを入手しました。記憶を探ってみたいので、サポートをお願いします」


『了解しました。ソレイユドールが寝付いてからで良いですか?』


「それだと深夜になります。気絶した後に剣を身体から離して頂きたいだけなので、信用出来るギルドの女性の方が望ましいです」


『相変わらずせっかちですねぇ。じゃ、ギルドの人にお願いしてみますよ』


「お願いします。剣は私が全力を出しても持てないくらい重いので、魔法で重い物を動かせる人が良いですね」


『となると、ハイクラスの女性ですか。優秀な人は忙しいので、今すぐにとは行きませんよ?』


「夕食を取りながら待ちますので構いません」


『分かりました。――必要なら私もそちらに行こうと思います。予想の通りに深夜になるでしょうが、どうですか?』


「そうですね。結果報告が必要なら、おいで頂いても構いません。剣に記憶が無く、報告する事が無い場合はギルドの方にそう伝えます」


『では、その方向で手配をしまっ、うわっ』


「どうされました?」


『ソレイユドールが部屋の中を飛び回っているんですよ。ドラゴンと言う物は子供でも凄い力で』


「大変ですね。怪我をしない様に気を付けてください。では失礼します」


テレパシーを終えたセレバーナは、水晶玉を荷物の中に戻した。


「ドラゴンのお世話、大変そうだけど大丈夫かな」


向こうの状況を良く聞かないままアッサリと通信を切ったので、イヤナは師を心配する。


「大丈夫じゃなかったらギルド長を頼るだろう。あの二人でもどうにもならなかったら、心配してもどうにもならん」


相変わらずクールなセレバーナは、邪魔なマフラーと毛糸の帽子を脱いで身軽になった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ