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レッツサバイバル  作者: ノンノン
13/13

生かすか否か

今年の甲子園は茨城に期待

『レベルアップしました』

『レベルアップしました』

『レベルアップしました』

『エリアボス討伐達成。スキルを授与しました』

『エリアボス最速討伐達成。スキルを授与しました』

『一番エリアボスへのダメージを与えました。スキルを授与しました』


 なんかいっぱい表示された。

 

 表示した大量のテロップに驚き周りを見ると、東樹や他のみんなも動揺していたので同じような文が表示されたのだろう。


「な、なんかいっぱい出てきたんだけど……」


 千華せんかが駆け寄り震えた声を出すが、スキルが気になるので彼女を放置し端末でステータスを確認する。


――――――――――――――――――――――


七五三木 十五

LV12

HP110/261

MP2/53


スキル

上級爆発魔法――『小規模爆発』『爆風』『大規模爆発』

『鑑定』――――――物の詳細を把握する

『魔力探知』―――近くに存在する魔力の位置、種類、大きさを察知する

『取得経験値増加』―――魔物討伐時の取得経験値50%増加


装備

『爆拳』


4829DR


――――――――――――――――――――――


 やはりレベルが上昇し、スキルも3つ増えていた。

 『鑑定』『魔力探知』『取得経験値増加』。どれも使い方次第ではチードの臭いがしそうだ。


 試しに『鑑定』をさきほど倒したオークに使用してみる。



―――――――――――――――――――――――

オークキング

LV37

HP0/2100

MP0/0

筋力120

資質0

敏瞬50


スキル

『配下の仇』――自分以外の仲間が全滅すると全てのステータスが50%上昇

――――――――――――――――――――――――――


 鑑定を使うと対象者のステータス情報を覗けるようだ。

 レベルが一気に3も上がったのはこいつのレベルが高かったからだな。


『エリアボス討伐おめでとうございます』


 他のスキルでも試そうかと思っているとゲーム説明子ちゃんが端末の中に現れた。


『わからないと思うので説明すると、エリアボスとはこの『森エリア』のボスなる存在です。エリアボスを倒すと初回のみスキルを与えられます。皆さまは一番に討伐されましたので与えられたスキルも多いかと存じます。他にも最もおおくダメージ与えたりラストアタックなどを行うとボーナスがあります。討伐されたエリアボスは一定の時間が経つと自動で復活します。はい、説明終わり!じゃあね!』


 捲し立てるように言いたいことだけ言うと説明子ちゃんは消えてしまった。


「十五が虐めるからだよ」

「別に虐めてねえよ。それよりみんなはどんなスキル貰った?」

「私は『鑑定』と『魔力探知』」

「僕はそれ二つと『斬撃付与』だって」


 みな鑑定と魔力探知を貰っていたらしく、俺と東樹だけもう一つのスキルを与えられていた。


「スキルが増えたのは嬉しいけど、折角探索目的で召喚魔法で取ったのに魔力探知で事足りるみたいね」


 魔力探知を発動してみると、身近に6つの反応。これは仲間のものだ。

 森の中にもちらほらと魔力源があり、遠くで多く密集しているのはクラスの者たちだろう。

 あまり広範囲は見れないが、魔物狩りには充分すぎる能力だ。

 

 加えて経験値増幅も貰ったので、これからは1,5倍以上のペースでレべリングが行える。

 経験値おいしいです。


「それじゃ、とりあえず戻る?」

「いや、さっきこのエリアがどうとか言ってたし他のエリアもあるってことだろ?俺もうちょい探索してっから帰るわ」

「じゃあ俺もー」

「暑士が行くなら私も行きましょう」


 暑士と冷也も乗り気だ。レベルが大量に上がったので浮かれているのだろう。


「ん。魔力探知もあるし大丈夫だよね。女の子だけで返すわけにも行かないし、僕は先に戻ってるね」

「おう、暗くなる前には戻るよ。あ、安藤さん治療してもらえる?」

「はーいっ。任せてー」


 大規模爆発で負傷した体を治して貰い暑士と冷也を連れて東に進む。

 魔力探査のおかげで道に迷うことなくズンズン進み、他のエリアと思われる場所まですぐに到着した。


 さきほどのエリアが『森』なので、ここはおそらく『草原』エリアと呼ばれるだろう。

 雑草が生い茂り、どこまでも平面が続く。

 所々に魔物らしきものがちらほらと存在し、魔力探知がなくても発見できた。


「で、どうする?未知のフィールドに恐れをなして逃げるか、勇気を出して踏み込むか」

「決まってんよー」

「愚問ですね」


 腕をポキポキ鳴らす暑士と眼鏡をクイっと持ち上げる冷也。

 三者で頷くと一斉に草原を走り出した。





「そーれそれそれ!『轟炎地獄ヘルブラスト』」

「案外行けるものですね。『絶対零度アイスワールド

「魔力探知のお蔭がデカいけどな、っと」


 上級魔法での大技を打ちまくり魔物を一撃で葬り去っていく。

 鑑定によるとリス型の魔物『デスリス』やネズミ型の魔物『バイキングラット』といった見慣れない魔物達が生殖していた。こいつらは魔法を使って遠距離攻撃を仕掛けてくるが、魔力探知により魔法の流れを感知出来てしまうので回避が容易に行える。同時に大規模爆発の魔力量も感じ取れるため、状況に応じて自爆しない程度の火力に抑えられ未だ無傷で戦闘を続行している。


 魔物一帯を殲滅し終えると魔力探知で次の得物を見つけ一気に狩る。

 草原には森と比べて魔物の量が多いが森自体が初心者用みたいなもので通常はこれくらい魔物が多いのかもしれない。


「あーくっそ。MP尽きたよー」

「彼の独壇場ですね」

「いやっほーっい!独り占めじゃああああ!」


 MPが枯渇し休憩する2人の代わりに敵を殴り殺していく。

 経験値増加も手伝いグングンとLVが伸びていった。







 拠点に戻ったのは敵を100は殺した頃だった。

 

「あ、お帰り。どうだった?何か発見とかあった?」


 戻ってきた俺を見て千華が駆け寄ってきて尋ねる。


「草原があって魔法使う魔物がいた。魔物の量がここより多いから、拠点はやっぱり森の中かな」

「そっか……。それでさ、みんなのことなんだけど……」


 千華は俺らが草原に行っている間に問題が起こったと教えてくれた。

 みんなの様子が変なのには気づいていた。

 気まずそうな表情を浮かべる者や、顔を赤くし怒っている者。東樹は困った顔をしており、参ったねとばかりに肩を竦める。


「ちょっと言いづらいんだけど、一部の男子がその、ちょっと爆発しちゃったみたいでね……」

「爆発?」

「いや、その。あの……性欲、が。……溜まってたとかなんとか、ヤらせろって女子に襲い掛かってさ。大変だったんよ」


 気まずそうに顔を俯け、頬を染めながらも千華は詳細を語ってくれた。

 阿武と足尾を中心とした数名が極限状態に陥り狂い始めた。

 行き成りの森での生活に、先日のゴブリンとの戦闘で精神が参っていたようだ。

 東樹たちが帰還した際に魔力探知の話を伝えると「その力で他の奴らを見つけて殺せ」と騒いだ。

 生徒教員の半数が死ねば帰還できるのでそういう考え方がでるのはもっともだし、実際に探知で人間を見つけはしている。

 しかし、人を殺すわけにはいかない。

 東樹は当然のように提案を断ると、阿武や足尾勢は激怒。

 溜まりに溜まったものが爆発し女子に手出した、と。


「それでそいつらは?」

「あそこで土田君が抑えてるけど、見ない方がいいよ」


 土田の元に近づくと、砂浜遊びで体を埋めるようにして5人の男子が埋まっていた。


「離せよ!少しくらいいいじゃねえかよ!一人くらい欲求不満な女子いんだろうが!」


 砂から顔だけを出しわーわーと喚く姿は滑稽だったが、目の色が尋常ではなかった。


「ずっとこの調子でな。困ったものだ」


 溜息をつく土田の目は悲しみに満ちていた。

 クラスメイトの発狂。

 彼らの発言により帰りたい気持ちを思い出した者や怯えて震える女子。


 内部崩壊。

 魔物に襲われて崩壊する危険性は感じていたが、内側から崩されるとは思っていなかった。


 彼らの叫び声を遮断するために土田が壁を作り、急遽クラス内会議が開かれた。


 ――――議題は「発狂した彼らを生かすか否か」だ。



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