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生徒会副会長の受難  作者: 紫緑
生徒会副会長の至難
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後日談

最近の生徒会副会長は腹黒が多いらしい。

けどそれって普通のことだと思うんだ。

腹黒いというよりも腹白い僕だって――腹の中を探られれば、そりゃ痛いところが少しはあるだろうし(舞とキ、キスした……とかね?)痛くないところがない人間なんてまぁ、余りいないと思うのだ。生徒会長ですら、色々とあるというのに。え?そう言う問題じゃないって?ははは、これは現実逃避ってやつだよ。例えば、異世界の美女二人にお前は腹黒だ!と言われている状況から逃避したくなったりはしない?あ、そんな、状況がまずあり得ないか。けれど、僕の目の前で起こってしまっている訳であって、あり得てしまったということは、現実に起きているというわけで。生徒会副会長の立場として、答えない訳にもいかない。


「はぁ……、いきなりどうしたの?お姫様に魔王さま?」


横にいる生徒会長に、目で応援を要請するが、黙って首を横に降られる。医者も匙投げ出すレベルですか、そうですか。つまり、僕一人で相手しろと。片方は生徒会長がフラグたてたせいなのに。……泣いてもいいのだろうか。というか、この状況は、完全に僕を泣かせに来ている。折角副会長の仕事が終わって、軽い足取りで舞さんのいる風紀委員室に向かおうと思っていたのに。


「ですから、貴方のその薄っぺらい笑顔をやめて下さいと言っているのです!」


僕を指差して、ビシッという効果音を付けて、完全に的はずれなことを言う魔王さま。又の名をアスアレーノ・シェア。魔王をやっていたのに、魔力がファイアボール一発分しかないと言う、土管を掃除しているおじさんたちにも敵わない少女。


「……はぁ、笑顔に薄っぺらいも何もないと思うんですけど……。大体、今更指摘することでもないでしょう」


彼女たちのテンションがふりきっているので、僕も仕方なく、仮面を被る。まぁ、演じる役目は乙女ゲームなるもので見かけるらしい、腹黒系敬語眼鏡ってところだろうか。僕は鞄からだて眼鏡を引っ張ってくる。見た目はインテリ、中身は陰湿、腹黒副会長、ここに誕生――自分で言ってて流石に無理があることに気が付いた。まぁ、だて眼鏡かけただけで、性格なんて変わる訳もない。


「いいえ! 私には分かりますわ! 貴方の笑顔は偽物ですわ!」


僕は彼女の台詞にため息をつくが、しかしそれも一瞬。開かれた扉から入ってきた女性を見て、僕は気分がこの上なく良くなる。


「ほう? それは私の将来の夫を愚弄したと考えて、相違ないのだな?」


威風堂々。そんな言葉が良く似合ってしまう我等が風紀委員長にして、僕の恋人――刃羽 舞。その立ち振舞いはいつも通り凛としたもので、彼女はどこまでも彼女だった。やっぱり、彼女は格好いい。


錆び付いた機械の音を撒き散らしながら振り向くアスアレーノさん。さすがの魔王さまも、風紀委員の長には敵わないのだろうか。まぁ彼女に敵う人間なんて、それこそ委員長レベルではあるが。この学校には相変わらず人外が多い。これはどちらかと言えば誉め言葉なんだけど……。


「いつもより遅いから迎えに来てみれば、これは一体どうしたんだ?二心」

「ええとですね。副会長は腹黒いという噂がどこからか広まっておりまして」

「なるほど、それで二心はそんな風な喋り方をしているのか。うん。そんな二心の姿も似合っているよ」


……。

ナチュラルに誉められた。舞さんは産まれてくる性別を間違えていたのではないだろうか。ん?今更指摘することでもないね。もう、とっくの前に分かっていたね。舞さん一人にしたら、逆ハーレムとか作れるんじゃないだろうか。――いや、それはないか。少し想像してみたけど、良くイメージが出来なかった。


「さ、さぁ帰るぞ二心。仕事は終わっているのだろう?」

「あ、うん、じゃあ帰ろうか。ごめんね二人とも。今日は好きな夕飯作ってあげるから!」


僕がそう言うと、腕を振ってくれる二人。晩御飯でつれるとかちょろ……げふんげふん、王女さまはともかく、魔王さまの将来が心配である。なんか、飴あげるよって言われたらホイホイ着いて行っちゃいそうなんだけど。凄く怖い。まぁ、彼女の心配をしててもしょうがないよね。彼女は彼女。僕は僕。今は舞さんといるという幸せと、舞さんのファンクラブからおわれているという、不幸せで手一杯だからね。


「……しゃべり方はそのままなのか?」


不意に、舞さんが聞いてくる。そういえば、舞さんの前でも僕、僕いってるな僕。


「あのときみたいの方が良かった?」

「……うん、私はあちらの二心の方が好きかな。と、とはいえ、今の二心を否定するつもりもないぞ!?」


急に焦り出して、弁明する舞さん。おろおろするその姿はとても先程まで堂々と振る舞っていたようには見えない。ギャップ萌えである。先人たちの残した偉大な言葉に雨あられの感謝をしていた。そんな僕とは裏腹に、舞さんは僕の腕にガッチリとホールドを極め、彼女の家に連行された。……ナチュラルに(色んな意味で)死亡フラグだ!

お久しぶりです皆様。

文体が変わってるかもしれませんが、そこは気にしたら負けってやつです!

そして、読み返してみて、一章の存在理由を聞いてはダメです!

二心君の一人称は、やっぱり僕の方がしっくりきます。

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