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生徒会副会長の受難  作者: 紫緑
生徒会副会長の救難
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説得

「はぁっ、てやぁ!!」

「脇が甘いぞ二心!」


どうも。組素高校生徒会副会長、二年生の和宮 二心です。僕は今、風紀委員長、刃羽 舞さんと絶賛剣の特訓中です。明日の城を守る人、え~と何て言うんでしたっけ?まぁ、いいか。取り敢えず、このシルバースの国にたつ城、シルバース城を守る人と対決することになりました。何故か。それは時間を数十分ほど前へ遡ります。


―――――


「申し訳ございません、メリア姫。彼の弟として彼が我が家から居なくなっては、僕たちが困るのです。諦めて頂けないでしょうか。」


兄にメリア姫を説得するように説得され(実際は、舞さんを説得して、舞さんが僕を説得した)ので、仕方なく、流されて彼女を説得している。僕の前には、金髪で青い目、そして、縦ロールのこの国の王女様がいらっしゃる。その後ろには、やはり金髪で目が緑色……かなぁ、そうだと思われる顔にシワが多く、魔王のこととかで苦労しているんだなぁと思わせる風貌の王様と、彼女と瓜二つの顔で、それを少し色っぽくしたような王妃様が控えておられる。それらを取り囲むように、兵士達が毅然とした面持ちで(鉄火面で顔は見えないけど、雰囲気的に)僕のことを見ている。い、威圧感が凄い……。


僕の発言を聞いた、王様は眉をつり上げ心底不快そうにする。うーん、これは諦めてくれないか。まぁ、そうだよなぁ。他の国を一歩突き放すためには、この世界を救った英雄と結婚するのが得策だろうから。でも、そうなると僕が困るんだよな。彼がいないと仕事の二割が回らなくなっちゃうし。ほらほら、王女様も認めてくれてないみたいだし。はぁ、彼がこの世界の人間じゃなくて、異世界人でこの国の法律的なものに引っ掛からないこと分かってないのかな。僕が考え事していると、シワの多い王様が、重々しい雰囲気を放ちながら口を開く。


「だが、言い伝えではこの世界を救った勇者はこの世界のものと結婚すると言われている。」

「でも、それはたった一度のでしょう?彼は、そんなのに縛られませんよ。」


なんで、僕がこんなことしなきゃいけないんだ。だんだんイライラが募ってきたので、口調にもそれが現れる。王様は特に気にした様子はないが、回りの兵士の空気が重くなった気がする。今の発言って、不敬になるのかな?そうだとしたら、切り殺されたり、刺し殺されたりしそうで怖いんだけど。


「ふむ、確かに一理あるが……。」


一理どころじゃねーよ!!

ついあらぶった口調が出てしまうのを抑えて冷静になる。こういう話し合いでは冷静さをかいたら負けだ。落ち着け僕。落ち着いたら論破ぐらい余裕だ。そもそも、僕に非はない。勝手に生徒会長を召喚して、勝手に勇者にしたのは彼らだ。だから、こっち(僕たち)に非はない。大丈夫。


「だが、勇者の資産は我々の財政から出ている。彼を婿にくれてもよいはずだ。」

「彼を召喚したのも、彼を勇者にしたてあげたのもそちらの都合。そちらの都合のせいで僕の兄を渡すわけにはいきませんよ。」


にこりと微笑んで、僕の考え付く最高の正論(正解)を述べる。僕が発言した瞬間、重かった空気がさらに重さを伴って、僕にのしかかる。この重さはあれだ。小説とか、漫画でいう殺気。つまり、僕を殺すという明確な意思だ。重いなー。僕に向けられた殺気を感じ取って、舞さんがピリピリし始めた。まったく、僕を殺したら彼がこの国に婿入りすることがなくなるっていうことがわからないのかな?それとも、僕みたいなやつ脅せば素直に頷くと思ってるのかな?まぁ、どちらにせよ、人に殺気を向けるってことは、そういうことだって受け取っていいんだよね。


「陛下?この殺気は僕に向けられていると受け取っていいんですよね。つまり、僕を殺す気があると。」


微笑みを浮かべたままいい放つ。ただし目は笑っていない。これぐらいがいいよね。だって、こっちは殺される覚悟が出来てるんだから。殺す覚悟のないやつの殺気なんてきかない。そして、殺す覚悟があるなら、殺される覚悟だってあるんだよね。


「き、貴様ぁ!!先程から聞いていれば、陛下に対して数々の無礼!その罪万死に値する!!」

「へぇ。僕を殺すんですか。もれなく(英雄)を敵にまわすということですよ?」

「ぐっ……。」


先程まで、黙って聞いていた兵士の一人が大声で僕に向かって叫ぶ。考えなしで発言する馬鹿は嫌いだ。僕は異世界人なんだ。お前らの常識なんて関係ない。その、王様最高、陛下至上主義を辞めないからこんなバカが出てくるんだ。どうせ、お前らじゃ僕にすら勝てないよ。


「陛下、剣を貸してください。僕がその馬鹿をぶちのめしたら、この話はなかったと言うことで。」

「なっ、貴様俺を舐めているのか!?私は三番座席だぞ。」

「お前に話してねぇんだよ。黙って聞いてろ。」

「………。分かった。試合は明後日で構わないな?」


さっすが陛下、話わかる~。やっぱり脳筋の兵士とは違うね。国を納めてるだけはあるよ。僕のイライラを解消する場を設けてくれるなんて。脳筋(三番座席の兵士)は僕をみて言い返そうとしたが、王様に制され黙りこむ。それでいいんだよ最初から。最初から黙ってれば、君が負けることなんてなかったのに。

読んでくださってありがとうございます!!

やはりぐだぐだしてますね。次回、決闘か!?とか次回予告してみます。少し遅れましたねすいません。次もできるだけ早く投稿したいです。よろしくお願いします。

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