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生徒会副会長の受難  作者: 紫緑
生徒会副会長の至難
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ペアルック

――組素高校、文化祭二日目――


僕と舞さんは、風紀委員の行っている、模擬店の手伝いに来ていた。美化委員は、委員長と副委員長が指揮していたり、実際にしていたりしたが、僕と舞さんはやっていなかった――正確には手伝えなかったのだけれど。何故か生徒会長にカップル専用のイベントに出させられたからだ。しかも、見本としてなので、なんの見返りもないという。これが俗に言う社畜って奴か。違う?さいですか。


「それにしても、これ本当に着ないといけないんですか?」

「あぁ、当然だ。制服そのままの状態だと汚いとまでは言わないが、念には念を入れるべきだからな。それに、私たちは模擬店をするんだから当然だろう。」


僕が着るのを渋っているのは、昨日さんざんからかわれた、デフォルメされた熊が描かれた、北陽さんに渡されたエプロンである。僕の目の前には、僕のとは色違いの白熊が描かれたエプロンを着ている舞さんが立ちはだかる。勿論、熊さんエプロンを着たくないからと言って、逃走しようとしても、それはことごとく阻まれてしまうだろう。何せ、相手は、中学時代に、剣道女子の部で優勝している美少女。そう簡単に逃がしてくれるわけなく、また、僕ごときのスペックでは最初から逃げおおせるなんてことは不可能だということに、僕も気がついている。だが、それでも僕はこのエプロンだけは――彼女と色違いペアルックになってしまうこの熊さんエプロンだけは着てはならないのだ。もし、誰かにこれを見られた場合、特に舞さんの親衛隊(とかいてストーカーと呼ぶ)に見つかった場合、昨日のようにまた追いかけ回されることになる。それは僕としても望んではいない。無用な争いは避けるべきなのだ。というわけで、なんとしてでも着るわけにはいかない……!!


「さぁ、早く、着替えるんだ二心」

「うっ、くぅ、い、嫌だ!!舞さんの頼みでもそれは着たくない!!」

「何?じゃあ、私が着ているこのエプロンの柄の方がいいのか?」


そう言って、自分の白熊のエプロンを脱ぎだし、僕の目の前に綺麗に畳まれた状態で、差し出される。違うよ舞さん!?僕が言いたいのはそういうことじゃない!!むしろ、これを着た場合、昨日舞さんがこれを着ていることを知っている人が、僕たちの模擬店に来た場合、からかわれるに決まっている。


「どうした……?」


しかし、僕が熊のエプロンの柄の色に文句があると思っていた舞さんは、問題を解決したはずの白熊のエプロンを受け取らないのを見て、不思議に思ったのか、首を傾ける。そして、今日の彼女は昨日と同じでツインテールである。いくら美形を見慣れている僕だと言っても、それは彼女のひとつくくりバージョンだけだ。ツインテールバージョンは心臓に多大なる負担が……!?


「……分かった。着るよ!着ればいいんでしょう!?」

「うむ。やっと分かってくれたか。では、副委員長、よろしく頼むぞ?」

「……も、勿論」


僕が半ば自暴自棄になって叫ぶと、彼女は悪戯を思い付いた時の生徒会長のような笑みを浮かべ、つまり、明らかに何かを企んでいるような笑顔を顔に張り付けて、極めて朗らかに、僕の叫びを受け流すのだった。確実に生徒会長の悪影響を受けているその笑みに、僕は感想を抱くこともできず、返事もおざなりになってしまう。うん。…………絶対、こんなのおかしいよ。


――――


「よう、二心。来てやったぜ。」

「やっほー二心君、昨日ぶりーー♪」


鬱陶しい敬我と、敬我のそばにいるからかテンションの高い北陽さんが手を振って、僕の模擬店へと向かってくる。無心、無心。心を無にすれば、何も気にならないし、関係ない。今、僕は無我の境地にいるんだっ……!!そう、だから今の僕にはどんなからかいの声も聞こえないし、気にならない。


「あっ、二心君、私が舞ちゃんにあげたエプロン着てるーー。」


何も気にならないし、聞こえない。


「くっくっく、傑作だなぁ、二心?」


聞こえないし、気にならない。


「まさか、舞の服をお前が着てるなんてなぁ」


気にならない。


「これは、大ニュースって奴か?ん?」


……気に入らない。


「お客様。少し黙っていただけますか?」


にっこりと、笑みを浮かべ、敬我に恐怖を押し付ける僕。分かってくれたようで、何よりである。隣では北陽さんが爆笑している。見た目が美少女な分、生徒会長と同じような道をたどりそうで僕としては心配なのだが。まぁ、生徒会長と違って、彼女は優秀さを自慢したりしないだろうから大丈夫だろうけど。そういえば、生徒会長は、何やら今回の文化祭では今までしていなかった催しものをするとか言って言ったな。うん。不安だ。


「私は、二心の最近の歪みっぷりが心配だよ……。」


何故か、舞さんに心配されてしまった。舞さんは生徒会長のめんどくささを知らないから、そんなことを言えるのだろう。もう少し、僕の苦労を分かってもらいたいものであった。

読んでくださり有り難うございます。

打ちづらさが解消されない今日この頃でして、イライラしないようにちゃんと構成的なものを考えて打つことにしました。それでもやっぱりめんどくさいのですが……。


テストに入っているので次回の更新は遅れるかもしれません。

え?テスト勉強……?すいません、ちょっと何を言いたいのか乏しい理解力では理解できませんでした。というわけで、また、次回?

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