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生徒会副会長の受難  作者: 紫緑
生徒会副会長の至難
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話し合い

「あれ?ふくかいちょーだけっすか?」

「ん?あ、商村と積本か。」


舞さんの家で二度目の宣言をしてから、一週間と2日。テストまであと5日となったのだが、今日も僕は、副会長としての仕事を終わらせ(もとより、そんなものはほとんど存在しないのだが)テスト勉強をしていた。


「かいちょーはどこいったんすか?」

「あぁ、生徒会長?会長なら、副風紀委員のところに行ったよ。」

「なんで風紀委員長たる舞先輩のところでなく副風紀いい……あぁなるほどっす。」

「ちょっと待て、商村。何故、お前は僕を見て、生徒会長が風紀委員長ではなく、副風紀委員長のところへ行った理由が理解できる。今日は舞さん、学校に来てないからな?」


何故か僕を見てしきりに頷く、商村。隣では小さいながらも、コクコクと積本も頷いている。どうしてだ。僕のどこに答えがあると言うんだ。というか、こいつら僕の答え聞いてない。


「で、ふくかいちょーはなにしてるっすか?」

「僕は、見ての通り勉強だけど?」

「はー、真面目っすね、ふくかいちょーは。俺は、前日しかしないタイプっす。」


その言葉に一瞬殺意がわいたが、わざと言ったわけではないのだろうから許してやろう。どうせ、僕なんてお前たちと違ってハイスペックじゃないよ!!どうせ平凡だよ!!一夜漬けなんてしても、先ず間違いなくいい点数なんて取れない。僕はハイスペックな兄とは違うんだよ。大事なことだから2回言った。


「……商村君……。」


僕がジト目で、気づかれないように商村を見ていると、僕の視線に気づいた積本が、僕の心中を察したのか、それとも、僕の中の地雷を商村が踏んだことに気がついたのか、商村の心配をしている。ははっ、大丈夫だよ、積本。僕、全然気にしてないし。全然、泣いてなんかないし。


「あれ?ふくかいちょーなんで泣いてんすか?」

「べ、別に泣いてなんかないし!!朝飲んだ、ココアが目から出てるだけだし!!」

「……商村君。もう、やめてあげて……。」

「ゴフッ!?」


積本はそう言うと、商村の腹に一発拳を入れて黙らせたのち、気を失った彼を、ずるずると引きずっていった。商村……。その仕打ちにだけは同情してやる。積本が、悪い訳じゃないけど。寧ろ、俺を思ってやってくれたんだろうけど。助かったよ。積本。でも、もう少し、引きずりかたを考えてあげたらどうかな?いや、助けてもらった身で言うのもどうかと思うけど。起きたら絶対体の節々が痛い引きずり方されてたよ?大丈夫かな商村……。


「ふー。やっと、片付いたわ。」


積本と積本と引きづられていった商村と入れ違いになるように、生徒会長が生徒会室に入ってくる。いつ見ても思うんだけど、なんで皆その扉としては、使用用途が分からないぐらい重い扉を軽々と開けれるの?そういや、積本なんて片手で開けてたな……。えっ、うそ積本こわっ!僕なんて両手でやっと開けれるぐらいなのに、片手で、開けるって……。商村、ご冥福をお祈りするよ。僕が色々考えた末、心の中で商村に合掌していると、生徒会長は爽やかだった笑顔を苦笑に変える。


「なぁ、二心?さっき志乃が商を引きずって(連れて)いったんだが……。」

「気にしたら負けだよ。会長。」

「そ、そうか?いやそれならいいんだが……。」


彼と僕の名誉のために、本当のところは黙っておいた。いじられるのが嫌とかそんな私情はこれっぽっちも含まれてないよ。別に泣いたところを積本に救われたとか、気にしてないし。


「それより、話し合い上手くいった?」

「ああぁ、副風紀委員長との話し合いか?いや、これが全然。つーか、協力する気ねぇんじゃねぇかな?」


今日、生徒会長が副風紀委員長のところに行った理由は、風紀の強化、らしい。らしいと言うのは実際のところ僕もそんなに知らないからなんだけど、どうにも最近校則を守らない人たちが増えてるらしい。それに、暴力事件なんかも上がっているそうだ。そんなわけで、生徒会長は生徒会の仕事ではないのだけれど、風紀の強化の話をしに行ったらしい。風紀委員長たる、舞さんは今日はお休みで、風邪を引いたらしい。大丈夫かな舞さん……。


「――――ぁ、それで交渉決裂っと。って聞いてるか?二心。」

「え?あー、ごめんごめん。聞いてなかったよ。」


僕が風邪で休んでしまった舞さんについて考えを張り巡らしていると、生徒会長はいつのまにか交渉決裂になった理由をベラベラ喋っていたようだ。けっこう壮絶な理由っぽいけど、それ、僕が聞いても大丈夫なやつ?そんな風に、聞き流しを続けていた僕に天罰でも与えるかのように、生徒会長は口にした。


「あーっと。悪いけど二心、一緒に来てもらえるか?」

「は?」

「だから!さっきからお前は聞き流してたけど、副風紀委員長がお前を連れてこいって行ってんだよ。どうやら、前回のストーカー事件のとき、舞と一緒に行動できなかったの根に持ってるみたいだな。」

「それって……。完全に。」

「八つ当たりだな。」


苦笑しながら言う彼に僕は苦笑することすら出来なかった。えー。あれ、強制イベントみたいなもんだったじゃないですか…………。僕は見えない副風紀委員長に心の中で呟いた。

読んでくださってありがとうございます!!

最近、タイトルのネタが切れつつ有ります。初回投稿時に、基本的にその話を一言で要約したものにしよう!!何て思ったのがどうやら間違いだったようです。次回からはタイトル決めに苦戦しそうです。今回、若干会話文が多いかもしれません。

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