隠れ見の生徒会長
「あ、あれに乗ろう舞さん!!」
生き地獄。
今の僕の状態のことを指すと言っても過言なんじゃないかなぁ!?
回りの、舞さんへ向けられる、視線。そして、僕へと向けられる視線。その、視線の温度差が全然違う。舞さんへ向けられる視線は、温かいような、憧れの眼差しが多分に含まれている。僕へと向けられる視線には、嫉妬、憎悪など、負の感情が多分に含まれており、リア充爆発しろ!!と言う、気持ちがひしひしと伝わってくる。はぁ、これが僕の兄だったら、軽く受け流せるんだろうな。もしくは、舞さんに釣り合っていて、そんな視線が向けられることもないのだろう。だが、あいにく僕は、そう言う視線には余りなれていない(敵意ならまだしも悪意はね。)ので少しくるものがある。いや、僕、考え方を変えるんだ。あの学校の中でもレベルの高い美少女な舞さんと、遊園地でデー……ではなく、一緒に遊べるんだ。楽しむんだ僕。
「あぁ、お化け屋敷か。うむ。二心私のそばを離れるなよ。」
僕が、指で指し示した先にあったのはお化け屋敷だった。うーん、焦ったからと言って、その選択はなかったかもしれない。ここのお化け屋敷はかなり恐いと評判なのだ。僕の友達も、恐いって言ってたしなー。でも、舞さんに指差していった手前、いまさら止めるなんて言えないし。それに、舞さんが何とも頼りがいのある発言をしてくれている。本当なら、そういう台詞は男である僕が言わなきゃいけないんだろうけど、しかし、彼女を守れなかった僕が言うのも、おかしいわけで、彼女のその心遣いに嬉しくなりながらも、彼女に守られている構図に僕は、唇を噛み締めることしかできない。
―――――
「うわっ!寒っ。」
「恐さを出すためだろうか。確かに少し寒いな。」
お化け屋敷に入った僕たちは、まず最初に室内の温度に驚く。超寒い。冷房が効きすぎている。舞さんのいった通り、恐さを演出するためではあるんだろうけど、少し寒い。中は照明がほとんどなく、数少ない照明もその明るさに乏しく、この暗さに目がなれないと、歩くのにも一苦労だろう。僕は、舞さんに腕を取られながら、歩いていく。………。おかしい。何故だ、何故彼女との密着状態が上昇している。さっきまでは、確か、僕の左手と、彼女の右手を繋いでいただけのはずだ。僕としては、女子とするのはそれだけでも気恥ずかしい物があると言うにも関わらず、今はその状況を遥かに超える。何せ、彼女の胸が僕の左腕に当たっているのだ。意識をそこから剃らそうと意識するのに、脳の能力の六割は使用している。残りの四割は、彼女との会話に使用している。奥に進んでいくと、恐怖心を煽るようなことばかりが起きたが、それに反応してしまうと、意識が胸にいってしまうので、ひたすら他のことを考えていた。
「ふぅ、なかなかスリル満点で楽しかったな。」
「あっ。うん……。」
結局、僕はお化け屋敷を怖がることなく、出てきてしまった。お化け屋敷のことを説明してくれ?申し訳ないけど、ほとんど記憶にない。それほどまでに、腕に残る彼女の胸の感触が強烈だったのだ。前も言ったけれど、もう一度言っておこう。
男は……無力だ……。
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「さてと、次は何に乗ろうか、舞さん。」
僕はパンフレット見ながら彼女に訪ねる。先程までの彼女の行動のせいか、彼女を直視できない自分が恥ずかしい。くっ、駄目だ。彼女の方を向くことを首が拒否してやがる。
「そうだな、二心のおすすめはなんだ?」
「うーん、そうだね、やっぱりジェットコースターかな?かなり大きいらしいしね。」
僕の友達曰く、かなりはらはらするぐらいスリル満点らしい。さっきと似たような説明文なのは、まぁ、僕の友達は語彙力が余りない子なのだ。許してあげてほしい。かく言う僕も、彼と似たり寄ったりなもので、余り語彙力と言うのは豊富ではないのだけれど。彼は国語と英語が壊滅的な代わりに、数学の偏差値が奇跡の80をとる男だからな……。っと、彼女とデー…げふんげふん遊んでるに他の人のことを考えるは失礼だな、あとこの言い回しもくどいな。僕は、再び差し出された彼女の手を、自分から掴みジェットコースターへと向かった。
―――――
「一身?」
「げっ!バレた!?」
僕たちが、ジェットコースターへと向かうと、そこには生徒会長と生徒会会計の差野 火凛さんが。何故だ、解せぬ。て言うかバレた!?って完全に着いてきてたって受け取っていいのかな?まさか、僕と彼女が遊んでいるのを彼は、火凛さんとイチャイチャいや、火凛さんに限ってそんなことないか。彼は僕のことを隠れながら見ていたと言うことか。
「付けられている気はしていたが、やっぱりお前だったか…。」
どうやら、気づいていた様子の舞さん。マジで!?付けられている気がしていながらも、平然を装いながら僕に付き添ってくれていたの?やっぱり、舞さんは優しい。
「まぁ、見つかったもんはしょうがねぇか。一緒に乗ろうぜ、ジェットコースター。」
「チケット持ってたの?」
「ん?いや、なんか人助けたら、年間パスみたいなのもらってさ。二人ぶん。」
まさかの、僕の予感的中。しかも、舞さんにチケット渡したのはここまで考えてか。あれ?じゃあ、なんで年間パス持ってるのに、チケットも持ってるんだ?僕の中に沸き上がってきた質問だったが、僕が聞く前に兄が目でそれは聞くなと言っていたのでやめておいた。触らぬ神に祟りなし。って言うしね。
読んでくださってありがとうございます!!
一時間で気合いで書き上げました。ふぅ。
恐らく、あれ?なんか文章おかしくね?というところがあるかもしれません。あったらすいません。
因みに、舞さんと二心くんはテーマパークの定員さんに微笑ましい目で見られています。それはもう。本当。




