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生徒会副会長の受難  作者: 紫緑
生徒会副会長の災難
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生徒会会長の避難(side和宮 一身)

「あっ、舞さん。遊園地だけどいつ行く?」


その言葉に、風紀委員会委員長、刃羽 舞は、顔を赤くする。デートという単語に反応したのか、それとも二心が話しかけたからか赤くしたのか、俺には少し判断がつかない。場所は生徒会室、時間は放課後、つまり生徒会の仕事中である。にもかかわらず、俺の弟は、仕事もせずに、舞とイチャイチャしてやがる。くそぅ、今は仕事がないからって、やっていいこととやったら悪いことの区別ぐらいつくだろう。ほら見ろ、生徒会会計職の火凛だって、あきれて……ない!どうして、どうして目の前であそこまでイチャイチャされて、そこまで冷静に仕事できるんだ!?アイツおかしんじゃ……いや、アイツは優秀だからな、仕事に集中しすぎて、聞こえていないんだろう。決して、睨まれたから、そんな風にいった訳じゃないし!!まぁ、火凛は別格としても、後の二人は………。なんでそんな興味津々で見てんだよ!?商村なんか、あれが天然の女たらしっすか~とか言ってるし。別にあれは天然の女たらし出はないと思うがな。節度をわきまえているやつだから。それで、積本は積元でなんかメモってるし。普段半分しか開いていない瞼が全開なのはどういうわけだ。それだけ必死で何をメモっているんだ。というかメモ帳可愛いな。女の子らしいメモ帳である。俺が周囲を観察している間も、彼らは話を進める。どうやら、火凛も仕事を終わらせたらしく、学校の宿題を解いている。関わるつもりはないらしい。積元と商村はなんだかんだで、二人の話を聞いている。仕事はとっくに終わっているようだ。こちらに関わるつもりはないらしい。あれ?俺会長だよね。なんでこんなに疎外感を感じるんだ。というかなんで俺がこんなに突っ込んでるんだ。あぁそうか、二心が突っ込んでいないからだ。毎日これだけの両を捌いている(突っ込んでいる)とは、驚きを隠せない。俺でさえもう息切れ寸前なのに、これを楽々やってのけるとは……。恐るべし。さて、俺の仕事も漸く終わったし、彼女にはお引き取り願おうか。俺がそう思って席を立とうとしたとき、先に火凛が立ち上がり、こちらの席によってくる。二人は会話に夢中で気がついていない。


() () () () () () () () () () () () () () () () () () () ()


俺の耳元で彼女はささやく。確かに、舞が一緒なら、ストーカーを捕まえるのも楽になるし、二心のことを好いている舞ならば、こう言ってはなんだが二心を使えば引き込むのも容易いだろう。それに、二心の身の安全も確保できる。とはいえ、アイツなら、そこら辺のやつに負けるわけないし、杞憂なんだろうがな。え?女性である舞の心配をしろ?おいおい、舞は熊を素手で倒して、気配察知とか、漫画みたいなことを平然でやってのけるんだぞ?アイツが女の子なら、性別上男である、俗に言う男の娘でも女の子と言えるわ。むしろ、ニューハーフの方が女子っぽいわ。などと、余計なことを考えていたせいか、舞に一瞬睨まれ、その目と目があった。い、いや、き、気のせいだろ。俺の考えていることが分かるはずがない。しかも、ノーヒントだ。うん、気のせいだ。きっと、気のせい。むしろ、気のせいであってくれ。


「そういえば、舞さんはどうして生徒会にきたの?何か用事が?」

「あぁ、そうだった。そういえば忘れていた。」


どうやら、風紀委員会からの連絡があったようだ。そりゃそうだよな。委員会が生徒会室に入っていいのは、生徒会に何か伝えることがあるときだけだからな。生徒手帳に載っている校則にもそうかいてあるからな。因みにこの校則は、少し前の世代の生徒会が、委員会たちと中が悪かったときに作ったそうだ。生徒たちはよくこんな校則承認してくれたな。


「最近、ストーカー被害が出ているのだ。」

「「!!??」」


俺と二心の息の飲む声が重なる。最近忘れられがちだが俺と二心は双子だからな。重なっても別に不思議ではない。だが、似たような顔(というよりもほぼ一緒な顔)が同時に息を飲む様子って端から見たら少し不気味だな。そう思ったのだが、ここにいる生徒会の人間はそんなことでは不気味がらないので気にしない。風紀委員会にも話しが回っていると言うことは、他にも被害にあった人間もいるのだろう。確かに、うちの高校は顔の偏差値高いしな。改めて考えれば不思議ではないな。綺麗所は、そういう運命なのだろう。


「そういうわけで、生徒会からも一人出してほしい。」

「む、じゃあ、仕事のない副会長が行ってこい。」

「えぇ!?僕でいいの?むしろ、生徒会長の方がいいんじゃないの?」


駄目だこいつ!なんもわかってねぇ!!どうして、後ろから立ち上がる俺にたいしての殺気に気づかない。(いろんな意味で)鈍いにもほどがあるだろ!!そんなことしたら俺が殺られるんだよ。分かってくれよ!!平面上は穏やかにしかし、内心はハラハラしつつ、二心をストーカー捜索に駆り出せるよう、誘導する。さっさと頷けよ、二心。こいつわざとやってるんじゃないだろうな!?どうして、俺を推すんだよ。お前だって、本当は舞と行きたいんだろ?どうして頷かないんだよ!!


「だって、舞さんは女性だし……危ないじゃないか。」


駄目だこいつ!?(二度目)

そいつの強さはお前が一番よく知ってるだろうが!!剣道とかで、全国いってたんだぜ、その人。危ないことが起こる分けないだろうが!!むしろ、各クラブのキャプテンよりも高い戦闘能力を誇るそいつをどうやって倒すんだよ!!


「なら、お前が守ってやればいいだろ。もう、舞もあのとき(・・・・・)のことなんて気にしていないだろ。」

「………っ。それは…………、分かった。」


なんとか、二心に、彼女と一緒に行かせることを認めさせた俺。よく頑張った。例えどんな手を使ってでも、行かせなければならなかった。舞は、俺を一瞬睨んだが、しかしすぐに笑顔にかえ、これかのストーカー捜索(という名のデート)を始めるべく、二心を連れて、出ていった。行動早いな、おい……。

読んでくださってありがとうございます!!

久しぶりに、生徒会メンバー全員集合。見切り発車にもほどがある、ストーカー編。

因みに二心君は、イチャイチャしている自覚がありません。そして、わりと天然の女たらしです。

最近筆?が進みません……。気分転換に何か新しいのでも書いてみようかな………。なんて思う始末です。次回の投稿は、1ヶ月いないが目標でしょうか……。

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