差野家での話し事
「で?火凛さんが僕を巻き込むなんて珍しいけど、いったいなんでこんなことしたの?」
僕は、純粋に疑問に思ったことを口にする。生徒会長なら未だしも、火凛さんが僕を巻き込むなんて本当に珍しいのだ。しかも、用意周到に睡眠薬まで用意して、わざわざ僕に仕事を手伝わせて、仕事が終わったところで、用意したお茶に睡眠薬が入っているなんて一体誰が思うだろうか。すいません、混乱して文が崩れた。そんなことは(良くはないけど)置いてといて、部屋着であるらしい、ワンピースに着替えた彼女は、僕の疑問に答えるために、口を開いた。
「はい、副会長そのことなんですが……。」
彼女は、そこまで言っていい淀み、狼狽えるよな仕草をする。彼女は、生徒会長の方を向いて、なにかを確認し始めた。大方、巻き込んでいいかどうか、聞いているのだろう。そして、生徒会長は彼女のそんな視線に対して、大きく頷き、僕を舞い込んでもいいというサインを出した。僕は、その行動をみて思わず叫ぶ。
「ちょっと待って!!なんでお前が決めんの!?僕をどれだけ巻き込めば気がすむんだよ!?」
心からの叫び。しかし、僕の発言は彼の耳を右から左へと抜けていったようで、聞き入れてはもらえなかった。どうして、僕の意見は無視されるんだ……。というか、人の意見を無視するのが、生徒会長としてあるべき姿なのか?人としてどうなんだ?どうして僕の意見は聞き入れられないんだ?解せぬ。
「まぁいいじゃないか、俺だって参加するし。」
何処がいいんだ。僕にはなんのメリットもないじゃないか。いや、確かに、メリットだけを求めるのは、人としてどうかと思われるけど、だけどそれでもちっともメリットがないのは、いくら、巻き込めれ役の僕でも、了承できないし、了承する人なんてそれこそ数少ないお人好しぐらいではないだろうか。
「その顔は不服そうだな……。じゃあ、こんど昼飯奢るから。な?」
僕の顔色を読んで、そう答える生徒会長。しかし、昼飯奢るからって、そのお金は親から送られてきたもので、総合したら、僕に奢ろうと、奢るまいと同じ金額になるし、僕個人として見ればメリットだけど、和宮家としてはメリットがない。うーん。どうしようかな……。と、少し考えたところで、頼んできているのはあくまでも、火凛さんだということを思い出す。そうだな、火凛さんからの珍しい頼み事だしな、請け負っても構わないか。彼女が会計のお陰で生徒会は回っていると言っても過言ではないし。いつものお礼として働くことにしよう。うん、そうしよう。
「わかった。火凛さんの頼みだから請け負ってあげるよ。」
僕が、そう返事を返したことが意外だったのか、一瞬表情を崩す生徒会長。しかし、即座に表情を作り直し笑顔を浮かべる。そう、笑顔を。これまでに幾度となく見せてきた、悪戯好きの、そんな生徒会長の顔。異世界に行くときも、僕に少女の教室を案内させるときにも見せた、笑顔。
「ごめん、やっぱy」
「よかったー。これで二心が請け負ってくれなかったら、他に請け負ってくれそうなやつ他に誰もいないからなー。いやー、よかった。」
本能的にやめるという言葉を口にした僕だが、その言葉は、僕の兄によって遮られる。その口許にはたしかな笑みが浮かんでいるので、恐らくは確信犯だろう。だって、笑ってるし、笑ってるし!!火凛さんに助けを求めようようと思ったけど、そもそも彼女が僕に頼んでるじゃん!!嵌められた!!
―――――
「えーと、何?ストーカーに付きまとわれてるの?火凛さん。」
「はい。どうやらそのようなんです。」
僕が強制的に参加させられて三十分ほどたち、彼女の困り事を相談された。どうやら、彼女、何者かにストーカーをされているようなのだ。まぁ、確かに彼女程の美少女オーラを持つ、正統派美少女ならば、そのような出来事があっても不思議ではない。なんせ、美少女なんだから。しかし、ストーカーをされるとは恐るべし美少女である。僕の兄でさえストーカーされたことはないのに。僕の兄よりも先にストーカーされるなんてすごい。なんてのは不謹慎なので口を滑らせても言わないけれど(本当に彼女が困っているのに、そんなこと言う人間は人間性を疑うね、僕なら)でも、すごい。ストーカーとか始めて相談をされたわ。
「でも、どうして僕にそんなこと頼むんですか?」
「警察がまともに取り合ってくれないからだよ。」
「………?どういうこと?」
「だからさ、今のところ実害は受けてないんだって、何かをとられたとかそう言うの。そんな状態で警察に駆け込んでも、相手にしてくれないんだよ。だって、被害受けた訳じゃないんだし。」
へぇ?そういうものなんだろうか。彼がそういうと言うことは、そういうものなんだろう。僕は、法律とか、条例とか、よく分からないから、分からないけど。僕は、一人で勝手にそう思い込むことにした。
「じゃあ、どうやって捕まえるんだよ?」
警察が捕まえてくれないなら、僕たちで、どうにかしなければならないのだろう。一番手っ取り早いのは、現行犯を写真に納めることだろうけど。生徒会長は、僕の質問に答えるために口を開いた。
「そうだな。それを今から、説明する。俺とお前にしかできないーーー訳じゃないが、それでもできるやつが限られる、とっびきりの作戦だ。」
腹立たしいどや顔と共に、そういい放ったのだった。
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一週間ぶりの更新です。そんな、更新速度でだいじょうぶか?大丈夫じゃないも問題がある。というのが現在の駄作者の現状です。生暖かい目でお守りください。




