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ほんわかエブリディ

作者: 源雪風

以前投稿した、ほんわかエブリディを読みやすく一つにまとめました。

このお話は、思春期真っ盛りのかわいいチェリーボーイ大塚君と、その先輩の源雪風の会話を書きとめたものなのさ。

暇つぶしにでも、まったり読んでくだせえ。


雪風「大塚君、何やってるの。」

大塚「PSPです。」

雪風「へぇー。モンハンじゃん。」

大塚「ところでPSPって何の略か知ってますか。」

雪風「(知ってるけどあえて)何の略?」

大塚「ぷんすかぷんの略ですよ。」(にこにこ笑顔)

雪風「ちゃいまんがな。プレイステーションポータブルの略でしょ?」

大塚「えっ・・・・。」(固まる)

雪風「でも、ぷんすかぷんもいいねぇ。そっち採用。」

大塚「KYみたいに、流行らせましょうよ。たとえば『俺マジPSPなんですけど~。』とか。」

雪風「伝わりにくいなぁ。」(笑)

大塚「KYだって、僕は今まで、貴様よく生きてるなの略だと思ってましたもん。略せばいいってもんじゃないよ。PSPだよもうっ!」

雪風「おっ!早速使ったね。じゃあ私もつられてPSP!」


雪風「あ、今日マンガ研究部がある日だ。」

大塚「まんけんって、何をするんですか。」

雪風「本を読んだり、漫画描いたり。」

大塚「ラジバンダリ~。」

雪風「ちょ、ナイスタイミング!そしてちょっとネタが古い!」

大塚「で、何の本を読むんですか。」(興味津津)

雪風「図書館で借りた本。」

大塚「えー。せっかくまんけんに行くんだから、他では読めない本を読んだ方だいいですよ。」(にこにこ)

雪風「え、たとえば?言ってみな。」

大塚「過去の部誌とか。まんけんにしか置いてないでしょ。」

雪風「くっ、そう来たか。」

大塚「えへへ。」(にこにこ)


雪風「大塚君、ワルキューレ発動ごっこしようよ。」

大塚「それ、どうやるんですか。」(首を傾げて)

雪風「『ワルキューレ発動!』って叫ぶ。」

大塚「それだけ?」

雪風「それだけ。」

大塚「僕のターン!ドロー!ワルキューレ発動!」

雪風「ちょっと違うけど、まあいいや。私のターン!ドロウ!こっちもワルキューレ発動!」

大塚「だめだめ~。ワルキューレは、先に出した方しか効かないんだよ。」

雪風「小学生の屁理屈みたい。くすくす。」

大塚「ところでワルキューレって何ですか。お酒?」

雪風「ワルキューレってのは、天から来た女戦士。地上の強い男をスカウトして、天国での戦争に使おうとしている。」

大塚「で、ワルキューレを発動したらどうなるの。」

雪風「ヒトラーが暗殺される。」

大塚「何だ。たくさんの美少女に囲まれてわさわさするんじゃないんですか。」(落胆)

雪風「わさわさ!?まぁそっちの方が大塚君は楽しいだろうね。」


雪風「朝からずっと頭が痛かったのに、部活の時間になったら治っちゃった。」

大塚「拒否反応・・・ですか。」

雪風「かもね。さて、活動するか。」(笑顔)

大塚「今日は何をするんですか。」

雪風「まず、ねりけしで遊ぶ。」

大塚「出た!僕のライバル。」

雪風「英語の時間によく練っておいたから、よくのびるよー!!」

1メートルくらいのびる、ねりけし。

大塚「わー!すごい。さすが僕が認めた男。」

雪風「これ、男なんだ。ピンクでいい匂いだから女の子だと思ってた。」

大塚「ピンクでいい匂いのしょた系の男の子。キャラがかぶるんだよ。」(怒)

雪風「大丈夫。かぶってないから。第一、大塚くんのが練り消しより勝ってるよ。」

大塚「でも僕といる時より・・・・練り消しで遊んでる時のが楽しそうなんだもん。」(いじらしい眼つき)

雪風「じゃあ一緒に練り消しで遊ぼう!」

大塚「うん。」

練り消しをハサミで切り刻む大塚君。

雪風「ヤンデレか!」(ツッコミ口調)


大塚「僕、今からつんでれにチャレンジします。」

雪風「どれどれ!」

大塚「別にお腹空いてないんだからね。」

雪風「それは、やせ我慢。」

大塚「えっとえっと・・・。」

雪風「そのままの大塚君でいいじゃん。」

大塚「ふん!」

そっぽを向く大塚君。

雪風「どうしよう。」(慌)

大塚「・・・ありがとう。」(よそを向いたままで)

雪風「おっ!もしかしてツンデレ。」

大塚「今の何点くらい?」

雪風「82点。」

大塚「やったぁ。平均点を大幅に上回ったぞ。」

雪風「平均点なんて、あるのか・・・。」


雪風「教育という名の軟禁。」

教室でぐったりする雪風。

大塚「でも、無知という名の罪も怖いですよ。」

雪風「誰かの小説で『俺は世界に軟禁されてる』って書いてあった。」

大塚「まぁ行動範囲が広いからいいんじゃないですか。気の毒なのは昔のゲームのキャラです。ハチャメチャなルールと8ビットの体。・・・涙が出てきませんか。」

雪風「厭だ。そんな人生。ラスボスに何度もやられたりするんだよね。」

大塚「ラスボスがめちゃくちゃ強くて、人生の厳しさはゲームで学びました。」(笑)

雪風「それは、ゲームの厳しさだから。」

大塚「強いラスボスが生まれるのは、意地悪な人間が考えたからです。あながちゲームだけの厳しさとは言い切れませんよ。」

雪風「くっ。なるほど。・・・負けました。」OTL

大塚「さぁ涙を拭いて。」

雪風「な、泣いてないもん。」

大塚「ところで僕がラスボスだったらどうしますか。」

雪風「平和的解決に持ち込む。仲良くしようね。」

大塚「は、はい。」(照)


相撲をTVで見る大塚と雪風。

大塚「すもうって、えろいですね。」

頬を紅く染める大塚君。

雪風「い、いきなり何ぞや。」

大塚「だってお尻がかわいいですよ。」

雪風「わっ。本当だ。」

大塚「しかもぽよぽよした体が二つも。」

雪風「取っ組みあってる。」(苦笑)

大塚「まわしを掴んだときなんて、どきっとしませんか。」

雪風「ドキッ。」

大塚「電気代さえ払えば、外人のでも日本人でも、桃尻見放題ですよ。」

雪風「いかがわしい。その言い回しがとっても。」

大塚「僕は死に方が選べるとしたら、おすもうさんの下敷きになって死にたいです。」

雪風「どうして?」

大塚「冷たいベッドで死ぬより、最期ぐらい人肌のぬくもりで死にたいから。」


雪風は、アクエリオンのオープニング曲のCDを聞いている。

大塚「初めてアクエリオンのCMを見た時、すごくびっくりしました。だって『気持ちいいー!』ですよ。」

雪風「また下ネタかい。まぁ、あのCMには驚いたけど。BGMの『一万年と二千年前から愛してる~。』のインパクトもすごかった。」

大塚「あのCMを見るたびにドキドキしたのを、よく覚えています。」

雪風「CMの雰囲気が全体的にいかがわしいもんね。でもアクエリオンのストーリーは神話風で真面目だから安心して。」

大塚「え~。残念。」

雪風「でも、アクエリオンに乗ると気持ち良くなって叫びたくなるらしいよ。」

大塚「じゃあ僕、乗ってみたい。乗って『気持ちいいー!』って叫ぶ!」

雪風「私はエヴァンゲリオンに乗りたいな。」

大塚「エヴァンゲリオンは暴走するから、危ないですよ。」

雪風「じゃあアクエリオンでいいや。」(笑)

大塚「ところで、アクエリアスを飲んで、アクエリオンを当てようキャンペーンなんてどうですか。」

雪風「当たっても置き場所ないぞ。」

大塚「パジェロが当たったけど、免許と駐車スペースが無いから持てあます人みたいですね。」


雪風「この前BOOKOFFでアクエリオンの小説版を買っておけばよかったなぁ。でもまた川越行くのは遠いし・・・。」

大塚「世界は広い。またいつかどこかで巡り合えますよ。」

雪風「広いと、巡り合いにくいじゃん。」

大塚「あ、そっか。じゃあ日本は狭いから、また巡り合えますよ。」

雪風「世界は広いのに、日本は狭いんだね。とすると、日本でない世界がごっそりあるんだね。」

大塚「『世界は広い』の世界って、国々のことでしょうか。それとも個人的な世界のことでしょうか。」

雪風「大塚君はたまに難しいことを言うよね。とりあえず、世界を辞書で引いてみよう。えっと、①国々②個人の生活の場・・・大体大塚君の言ったことだね。」

大塚「結局どっちなんだろう。」

雪風「日本語って難しいね。」

大塚「久しぶりにまともな話をしましたね。僕ら。」

雪風「私たちの世界が少しまともになったね。」


大塚「僕には大きい夢があります!」

雪風「え?なになに~。」

大塚「僕だけの大奥を作りたいです。」

雪風「おっきくでたねぇ。」(笑)

大塚「様々なタイプの女の子を、日本各地からスカウトして、毎晩ウハウハします。夜伽を申しつける。なーんてね。」

雪風「でも大奥って、女の争いがすごいよ。うまくコントロールできる?」

大塚「それは考えてなかった。どうしようかな。」(悩)

雪風「一人に入れこんだりせず、みんなと順番に夜伽をすれば、少しは何とかなるかも。」

大塚「大変ですね。」

雪風「欲張りすると、後で報いを受けるよ。」

大塚「どうせ死ぬなら、打ち上げ花火のように一花咲かせたいんです。」

雪風「若いねー。」(遠い目)

大塚「僕と大して年齢が変わらないのに、今からそんなこと言ってどうするんですか。もっと野望を持たないと。」

雪風「野望の末が大奥ですか。」(笑)

大塚「そんなもんでしょう。」(笑)


雪風「♪デカ デカ デカ デカ デカレンジャー♪。」

大塚「わっ、なつかしいですね。いいなぁ刑事。なってみたいなぁ。」

雪風「なったら、どんな働きをするの。」

大塚「ストーカーのストーカーをします。刑事なら追跡調査ってことに出来ますから。」(笑)

雪風「そんなことに刑事の力を使わないで。裏で税金泥棒って言われるよ。」

大塚「大丈夫です。きちんとストーカーを現行犯タイホしますから。」

雪風「他には何する?」

大塚「被害者の女性の相談に乗って、恋に発展させる!」

雪風「うわ、したたかだ。ふられた女の相談に乗って、恋仲になる男子みたいだ。」

大塚「あ、それならやったことがあります。」

雪風「で、どうだった?」

大塚「女がふられた理由がよく分かりました。その女の人ひどくわがままな人でしたよ。」

疲れたように嘆く大塚君。

雪風「刑事より、ホストやってみたら。沢山の女の人と恋仲になれるよ。」

大塚「嫌ですよ。一人に愛されればそれで十分ですから。・・・・嘘。」(笑)


雪風「大きな小屋って、矛盾してるよね。」

大塚「今、僕を見て、小さな大塚も矛盾してるって思ったでしょ。」

雪風「思ってないよ。ところで、大池さんって名前の人がいたけど、大きな池って湖じゃない?」

大塚「池って大きな水たまりですね。」

雪風「確かに。水の量によって名前が変わると思う。地に落ちた涙→こぼした水→水たまり→池・沼・泉→湖→海てね。」

大塚「池と沼と泉については、綺麗な順に言うと、泉、池沼、沼だと思います。それにしても、ランク付けに、地に落ちた涙がある辺りが、ロマンチストですね。」

雪風「池、沼、泉にネッシーはいない。湖だけに、そういうのがいる。湖より海の方が広いからいそうだけど、どう思う?」

大塚「海にいたとしても、海底の奥深くに住んでいるから、見つかりません。しかし湖は浅いから、うっかりすると首が水面にはみ出してしまうんですよ。」

力説する大塚君。

雪風「私は客寄せだと思うな。例えば、日本海で海獣が現れても、日本海のどこかあやふやじゃん。困っちゃう。それに比べ湖なら生息範囲が限られているから、静かな湖畔の森の陰でずっと待ってればいいでしょ。そうすると待ち人のご飯代で、湖の周りのお店が儲かるじゃん。ただの嘘だよ。」

大塚「でも、でも~。」

反論を考える大塚君。

雪風「そういえば最近、ネッシーの話題でないね。」

大塚「ネッシーやすく冷めやすいんですよ。」

雪風「よっ!座布団一枚。」

大塚「ともかく、ネッシーはいます!」

雪風「もしかしてUFOとか幽霊も信じてるの。」

大塚「UFOと幽霊は、実在して欲しくないので信じません。でも、ネッシーは優しいし、怖くないから信じます。」

雪風「ネッシーを熱心に信じている辺り、大塚君はムーを読んでそうだ。」

大塚「昔は読んでましたよ。」

雪風「ところで、あの雑誌何でムーってタイトルなの。」

知っているのに聞く雪風。

大塚「むーって考えながら書いたから。」

雪風「ムー大陸から取ってんじゃん?」

大塚「むー。」


大塚「僕、ホストの練習がしたいです。先輩、お客さん役やってください。」

雪風「コントの導入みたいだ・・・。ま、ともかくやってみっぺ。♪カランコロンカラン♪(入店時の音)」

色目を使う大塚。

大塚「いらっしゃいませ~。さぁさぁ、こちらへどうぞ~。」

雪風を席へ導く動作をする大塚。

席に座る動作をする雪風。

雪風「じゃあまず、流れ星(カクテルの名前)をもらおうか。」

雪風の肩に腕を回す大塚。

大塚「えー。もっと酔いたいなぁ。ボトル開けようよ。ねっ。」

上目づかいで雪風を見る大塚。

雪風「じゃ、恵比寿麦酒一つ。」

大塚「僕はえびすじゃ酔いませんよ。(口をとがらせて)もっと美味しいのがいいな。(手を握って見つめる)ね、いいでしょ?(雪風の目を真っすぐ見る)」

雪風「じゃあポンジュースね。」(笑)

大塚「もうっ。いけずぅ。(えびす一気飲み)・・・どうですか。僕のホストっぷりは。」

雪風「♪可愛い顔してあの子割とやるもんだねと♪って感じ。」

大塚「よっしゃ。」

ガッツポーズする大塚。


雪風「空母って、字づらが好き。」

大塚「空君の母も空母ですね。」

雪風「空母は船なんだよ。体の中にたくさん飛行機を乗っけてて、まっ平らな背中からばびゅんって飛ばすの。」

大塚「子供を空に放ってる。」(笑)

雪風「可愛い子には旅をさせろってヤツですよぉ。」

大塚「母なる海の上に空の母である空母が浮かんでるね。海は姑だ。」(笑)

雪風「船は鉄製だから空母はかたぶつなの。海は大らかな放任主義だけど、怒らすと大変よ。」

大塚「海の支配下に沢山の海の幸までいるよ。」

雪風「海は社長か極妻でせうか。」

大塚「海の夫は山。しかも活火山。・・・てことは極妻でしょうね。」

雪風「空母、苦労するなぁ・・・。」(笑)


大塚「僕は、とっても実用的なプロポーズの言葉を考えました。言ってみるので、採点してください。」

雪風「わーったよ。言ってみい。」

大塚「あなたに僕を差し上げますから、僕にあなたを下さい。」

雪風「むむむぅ。それじゃ人がモノみたい。でも、一生懸命さは伝わる。」

大塚「で、何点ですか。」

雪風「私には、君に点数をつけることなんてできないよ。頑張ってやってれば、それでいいじゃないか。」

しみじみと大塚君を諭す雪風。

うるうるした目になる大塚君。

大塚「そうですよね。点数をもらうより、心の底から誉められる方がうれしいです。」

雪風「それにしても、さっきのプロポーズ、昭和の香りがするね。本からパクったの?」

大塚「いいえ。自分の脳みそで、現代の結婚制度を簡単にまとめてみました。」

雪風「いきなりハードでシリアスな話になったなぁ。」(苦笑)







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