第8話 運命はいかに…?
後で加筆します。
月曜日。妹にダル絡みされるという事が土日にあったが、どうにか避けて、今日も登校していく。母親とはもうほとんど何も喋ってない。ただ手当してくれるくらいだ。母親の務めを最低限果たさなければとでも思っているのだろうか。
今日こそいけるかと、早めに登校して屋上のドアを開けようとする。だが、やっぱり開かない。
仕方なく俺は、自分のクラスの教室へと戻って、自分の、机はまだしも椅子にまで書かれた落書きがある席に座る。机の奥には残飯が残っていてべちょべちょになっている。
ボロボロになったノートに教科書。もう慣れっこだった。未だに慣れないことと言えば…
「あっれ〜?熱湯かけたはずなのになぁ?なんでこんな薄いリアクションなんだ?」
俺の体に影響のあるいじめだった。熱い。すごく熱いんだが、頭がそれ以上に痛くなる。頭痛が、すごく頭を刺激してきた。
クラスの女子たちは外から眺めて、男子はいじめる。あっちからすると、自分たちの方が正しいと思ってやっているのだろうけど、全部間違えている。なんだよ。本当に、俺は浮気された方だと言うのに。
「おはようございます。」
気づくと先生がやってきて、ホームルームが始まっている。
「皆さんに伝えないといけない事があります。このクラスに急ですが、明日から転校生がやってきます。」
ザワザワと教室中が騒がしくなる。「女子かな?」「可愛いのかな?」「男子でしょ」「カッコいい人かな?」と言う声が周りから聞こえる。
そもそも、いじめがある事を知ったらショックを受けるかもしれないと言う事を考えないのかとは思ったが、どうせ俺なんかどうでもいいんだろう。ただのストレス解散の為の道具でしかないみたいだし。
「皆さん静かに。女子の皆さんには残念な情報ですが、転校生は女子ですよ。先生も見たけどね、結構可愛い子ですよ。」
男子から、大きな叫び声が聞こえる。俺の時代が来たとでも言わんばかりに。
その転校生は、どうせ俺の噂を知り、俺をストレスを解散させる為に、いじめるんだろうな。俺とは結局関わりはそこまで。どうせすぐ●●する身なんだし。
そんな考えがまだ間違っていると気づくのは放課後の事だった。
***
――修太目線――
聞く話だと、2-Cに転校生がくるらしい。いじめのことを知られたら困る。何せ、美少女だと聞いているからだ。
「どう、口説くか…」
俺は、新しい駒が入ってくることに正直うんざりしている。この状態を保てばいいものを、新しい駒が入ってくることで崩されても困る。さて、どうしたものか…。
俺は、過去一、悩んで悩み続けていたせいか、いつもより、先生に怒られる事が多かった。
***
――主人公目線――
授業中も、先生に相手されることもなく、お昼休憩も、一人で人通りの少ない階段で食べる事が多かった。今日は非常階段だ。
別に先生に見られても怒られることもないと言う事が確認済みなので、一人で静かに食べている。
近くで買ったあんぱんと牛乳を食べて終わり。最近は食べる気もない。教室に帰ってもいじめられるだけなので、予鐘が鳴るまでここにいることにする。
ちょっと寒い冬の晴れの天気。日光が当たって暖かく、気持ちのいい日。●●するのにも勿体無いかもしれないが、なんだか、今日が一番いいような気がする。
俺はまた、あの屋上へ繋がる階段へと歩いて向かっていた。人気の無いその階段を上がって、ドアノブを回す。神様に思いが伝わったのか、なぜか、鍵は空いていた。
「こう言う時だけ、神様は優しいのかな?」
俺はそう呟いて、屋上へと一歩足を踏み出す。
初めての屋上はいい天気だったこともあって、すごく眺めのいい、最高の場所だった。ここに一生住んでもいい。そうとも思った。だが、俺は今から、自殺しに行くんだ。
安全のためか、設置されている柵へと向かって歩き出す。すると、何処からともなく俺に声がかけられる。
「君、何しているの?」
そこに居たのは、同じ高校の制服を着た、見知らぬ顔の美少女だった。




