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episode1 バカンスという名の山登り

「ついたぁー!!!!」


「ハァハァハァ…つ、疲れ、ました。」

「もう…無理」


「やっほぉぉぉーーー!…かえってこないな」


「体力おばけ」

「ばけもん…」

「あぅぅ」


「あらら、皆体力ないんじゃない?ただ朝イチに飛行機に乗って三時間ぐらい山登りしただけじゃん」


目の前には息がたえ座りこんでる愛弟子たちの姿があった。


ここは香露唐山こらがらやまの別荘付近。

つまり幸は昨日の今日で突然修行しに行くよと言われゆうk…ヴゥン一緒にここまで向かったのだ。


「どうしてここまで来たんですか?というか学校は…?」


「わたしS級だから」


「職権乱用!」

「鬼畜!準備大変だったんだから!」

「何時間くらい飛行機乗ったら休みなく歩いて向かうしさ!」


「だから今のうちに身体休ませておきなって言ったのに」

《そう意味だとは思わない!》


「まぁまぁとりあえず家、入ろ?」

《……》



◇◇◇



家に入ったら部屋を割り当て各自準備を済ませリビングと思わしき所へ集まった。


「はぁそれで何故ここに来たんですか?」


「だから言ったじゃん。修行だって」


「でも今じゃなくてまいいはずです。夏休みでも…」


「うーん。だって簡単な方がいいでしょ?」


「それって、どういう…」


「はい!この話終わりっ!お腹も空いたしなんか作ろ?」


そう言って幸は立ち上がりキッチンへと向かった。


「話はまだ…!」


「まぁまぁ、楽。お腹も空いたのは本当だしまた後で話そ?」


「はい…」


「あ、僕手伝います。」


そう言って夏弥は、手伝うためにキッチンへ向かう。


残ったのは幸、夏弥を除く4人だけだった。


「まぁ、目的は気になるわな〜

修行目的ならわざわざこんな中途半端な時に来なくてもいいつうのに。」


「も、目的があるとかじゃない、ですか?」


雅の疑問に冬雪が答える。


「目的か〜…この時期しか取れない食材があるとか?」


「それならわざわざ私たちまで連れてこなくても」


謎は深まる一方である。




◇◇◇


「あの白柳先輩手伝いますよ」


「あの子たちと一緒に居なくてもいいの?」


「こっちの方が大変でしょうから」


「ふーん。ありがとう」


「何を作るんですか」


「フフフ。合宿と言ったらカレーでしょ!」


「あれ、でも材料は…」


「それは、準備してもらったからあるよ。ほら」


冷蔵庫の中にはルーや野菜がこれでもかと入っていた。


「えぇ…」


「まぁまぁ、つくろ」



◇◇◇


「…どうして僕たちをここに?」


「もう、そのことはさっき解決したでしょ」


「一方的にですよ」


「……」


具材を切る包丁の音が響く。


hardハードよりeasy(イージー)の方がいいでしょ?」


「そうでしょうか。まぁタダならたしかにそっちほうがいいと思いますが…それに見合う対価があるなら僕は前者を選びます」


「なんで?」


「hardの方が燃えるからですよ」


「ハハ。わかいねぇ〜



ねぇ…どうして穢が現れたのか考えたことない?」


「ありませんね。僕は生まれた時からそうだったので」


「そっか〜。じゃあさ、穢が人の手によって作られた存在だとしたらどう思う?」


そういった幸は顔を伏せていてどんな顔をしているのか見えない。


「人工的に作られたのしても僕な考えは変わりません。討伐する。それだけです」


「ふふ、成長したね〜

あの学年集会の件で一皮むけたのかな?」


「…やめてくださいよ」


入学当時は大切な人を守れるくらいの力があればいいって甘ったれた考えを持っていたのに人の成長は早いものだと幸は思う。


その後はとくに会話もなく黙々とカレーを作り皆で食べ明日に向け寝るのであった。




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