表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/23

episode1 狩人と穢


「あぁ、会議自体は、20時に始まる、今はっとーもう18時か…ギリギリだな」

「だよねぇー、まぁ私事じゃないから遅刻しても許されんじゃない?今から急いで乗って帰ればちょい遅刻でしょ」

「まぁ、そうだよな…よし急いでプライベートジェット機に乗って向かうぞ」

「おー!」





◇◇◇





19︰50 ある会議室


円形型の机を囲むように設置されている八の椅子。一見見てみれば同じに見えるがよく見ると違うところがある。


背もたれのてっぺんのある部分に切り抜きの飾りが付いているのだ。


北海道は、時計台とラベンダー。

東北は、大内宿と稲。

関東は、東京タワーと桜。

中部は、白川郷と紅葉。

近畿は、清水寺と藤。

中国は、嚴島神社とネモフィラ。

四国は、小豆島とコスモス。

九州沖縄は、シーサーとハイビスカス。


地方の有名な物が切り抜きとして椅子に飾られている。


少しでもその道に進んでいるものがいるとすればその美しさに目を奪われるだろう。

それほどその飾りは美しい。


その内席が埋まっているのは、4つ。


東北代表あまもう 明真申竜也たつや

中国代表 輝李万久宇羅てりま くうら

四国代表ひめみや 姫宮妃茉莉ひまり

九州沖縄代表すきか 犂夏莉れい

以下4名である。



杏椰あんや君とうい君がギリギリまで来ないのはいつもの事だけど大塚さんと幸ちゃんがこんな時間になっても来ないのは珍しいね〜」


そう発言したのは、輝李万久宇羅。

少し長めなミルクティーの髪をハーフアップにして結んでいる一見優男に見える男だ。

軽い言葉に軽い見た目で見る人が見たらチャラ男にも見えなくもない。


「幸ちゃんは、大塚さんの所に緊急要請がきて北海道へ行っているわ〜、さっき終わってそっちへ向かうって言う連絡が来たから少し遅れて来るんじゃないかしら」


そう答えたのは、犂夏莉。

碧みかがった艶のある黒髪を下ろしおっとりとした口調で喋る彼女は、お嬢様という言葉がピッタリだろう。現に涼しげな顔立ちは、いつも微笑みを絶やさない。


するとその時ある1人の青年が入室してきた。

艶のある漆黒とも言うべきサラサラとした髪に冷たい印象を与えるつり目ガチな目元、まさに美青年とも言える青年は、中部代表くろがね 黒峰憂うい


「久しぶりだね〜憂君、元気にしてた?」

「はい、久しぶりです久宇羅さん」


すると目立つ赤髪に整った人懐っこい顔立ちの好青年と言える青年、夜鴻杏椰やこう あんやが入室してきた。


「あ、杏椰くんも久しぶり〜元気?」

「はい!久しぶりです、久宇羅さん!勿論元気にしてましたよ!!久宇羅さんも元気でしたか?」

「もちもち〜、元気にしてたよ〜最近風邪が流行ってるみたいだから気をつけなね〜」

「分かりました!久宇羅さんも気をつけて下さい!」


「ハッ馬鹿だから風邪引かないだろ」

「あぁ、なんだと、お前なんて言った」

「馬鹿だから風邪引かないだろって言ったんだ、難聴かお前耳鼻科に行ってみたらどうだ」


「あ〜また始まった…」

「ホホホッ、若者は元気じゃの〜」

「ヒッェ!」

「これは元気なのかしら…?」


そう言い争う杏椰と憂は顔を合わせる度喧嘩する世に言う犬猿の仲だ。

その様子を見て呟く久宇羅に感心する明真申竜也、怯えて身体を丸める仕草をする姫宮妃茉莉、竜也の言葉に疑問を抱く犂夏。


どんどんヒートアップしていく杏椰と憂。


収拾が着くのは今から5分後に幸と大塚が到着した頃だった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ