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お姉様

三人が保健室にいるとき、教室での令嬢グループにて…


ヴィクトリア「はぁ…私は公爵家…なぜ侯爵家のサヤ・ラシュールがレド様の婚約者に…」


侯爵とは伯爵家の上位、公爵家の下位である。そのため、身分はヴィクトリアの方が上。


彼女はそのことをよく思っていない。もちろん、彼女の取り巻きである令嬢たちも。


「ヴィクトリア様は必ず王妃として国に有益なことをもたらしますわ!なのになぜ…」



社交パーティのとき、ヴィクトリアとレドは会っていた。


その時、ヴィクトリアは王太子であるレドに落ちた。


レドにアプローチするも断られ、気づいた時にはサヤが婚約者となっていた…ということだ。


ヴィクトリア「私が王妃になるにはサヤ・ラシュールを引きずり落とさないといけない…わかりますか?」


「もちろんですわ、ヴィクトリア様!あの女は婚約者になったにも関わらずレド様を拒絶しているとの噂も…」


ヴィクトリアは手に持つ扇をピシャリととじる。


ヴィクトリア「なおさら腹がたちますわ。私が王妃になるべき…!」


本来ならばヴィクトリアがレドの婚約者になる予定だった。しかし国王はサヤの実力を見込んで、身分の低い侯爵家を選んだ。


当時、周りは大反対だったがサヤの秀逸さを見ると皆口を閉ざし認めた。


ヴィクトリア「身分が全てのこの世界で、私を敵に回したことを後悔なさい。サヤ・ラシュール…」


不敵な笑みを浮かべるヴィクトリア。その影に気づかぬサヤたちは無邪気に話している。


サヤは無事回復し、授業にも復帰することになった。


ナラ「遅れた分は私もサポートしますわ!急いで復習です!」


サヤ「あ、そのことですが…私は予習していたので大丈夫ですよ。ご厚意に感謝いたしますわ、ナラ。」


ナラ「流石サヤ様です!私など足元にも及ばないですわ!」


サヤ「様はつけなくていいと…まあ、好きにお呼びくださいませ。」


二人で教室へ向かうと…


レイモンド「ん?二人とも、もう大丈夫なのか?無理して授業に復帰しなくていいんだぞ。」


サヤ「ご心配感謝いたします。私はもう大丈夫です。復帰しないと私が困るので…」


レイモンド「そうだな。じゃあ教室に入るぞ。皆のもの、席につけ!今日からサヤさんとナラさんが授業に復帰する。それでは授業に入る」


二人がいない間に貴族たちの顔つきが変わっていた。レイモンドが厳しいからだろうか?


はたまた…別の誰かの仕業か…


午前の授業が終わり、ランチをいただく。学食は無料で提供されて、メニューも様々だ。


ナラ「サヤ様とレド様のお二人…なにか悪い噂がたっているようです…」


サヤ「また?今度は誰の仕業かしら…私の悪役令嬢計画に近づいてく……」


目を輝かせて言うサヤにナラが尋ねる。


ナラ「あくやくれいじょう?何のことですか?」


サヤ「あ、気にしなくていいのよ。ランチをいただきましょうか。」


二人がランチを食べていると…


レド「ああ、それは問題だな…わかった。父上に知らせておく。」


レドと…


ヴィクトリア「感謝いたします、レド様…それと◯◯領地の不作について…」


二人が話しながら歩いてきた。


ナラ「サヤ様、レド様がヴィクトリア令嬢と歩いてますよ…」


サヤ「ヴィクトリア様?あの御方がどうして…」


二人がヴィクトリアの方を見ると、一瞬睨み返された。


サヤ「ヴィクトリア様…聡明で誰よりも領地のことを考えておられる御方…これはいいチャンスかも…!」


ライバル視するヴィクトリアとは反対に、自身が悪役令嬢になるため協力してほしいとまで思うサヤ。


ナラ「サヤ様はなぜそんなに憎まれ役をしたいのですか?」


サヤ「前に話しましたが、私はレド様には不相応ですの。ヴィクトリア様のような方ならレド様を支えられる。それだけですの。」


ナラは驚いた顔で…


ナラ「お二人は十分お似合いの婚約者ですわ!ヴィクトリア様にはよくない噂もききますし…」


サヤ「ナラ、噂で人を判断しては駄目よ?ヴィクトリア様がそうだとしても、国の未来を見据えていることに変わりはないわ。」


少し寂しそうにサヤは言った。


ナラ(なぜサヤ様はこんな考えを…?本当にお似合いの二人なのに…)


するとヴィクトリアがこっちに来て…


ヴィクトリア「あらサヤ・ラシュールさんにナラ・リナーラさん、私もご一緒させてもらってもよろしくて?」


サヤ「もちろんですわ、ヴィクトリア様…先程は何をお話になられていたのですか?」


ヴィクトリア「領地の不作等の報告ですわ。レド様から任されているのです。」


少し棘のある言い方。完全に目をつけられている。


しかしサヤは気づかない。


サヤ「ヴィクトリア様は本当に聡明な御方ですわ。国の未来を見据えていらっしゃる。」


ヴィクトリア「公爵家の務めですので…サヤさんは何をなさっていられるのですか?」


サヤ「悪役令嬢になるため奮闘しているのです!」


思わず自分の耳を疑う。


ヴィクトリア「…はい?悪役…?なんて?」


サヤ「悪役令嬢です!私はレド様に婚約破棄されて家を追い出されるのを目指しているのです!ヴィクトリア様、協力してくださいませんか?」


ヴィクトリア「そこでなぜ私が協力を…?そもそも、なぜ婚約破棄されたいのですか?」


サヤ「私はレド様を支えられるような人間ではございません。ヴィクトリア様のように聡明な御方が婚約者になるべきでした。なので…」


するとヴィクトリアは立ち上がり、大声で言う。


ヴィクトリア「お待ちになりなさい!あなたはこの国の王太子、レド・ナーリア様の婚約者ですのよ!自分の地位を自覚しなさい!色々言いたいことはありますが…まずはその低すぎる姿勢ですわ!もっと堂々となさい!あなたは未来の王妃なのです!」


ヴィクトリアがサヤに一喝する。


サヤは言われたことにハッとする。自分はあるべき姿であったか?王太子の婚約者としてよい振る舞いをしたか?と。


それに気づいたとき…サヤは…


サヤ「ヴィクトリア様…感謝いたします…私はふさわしい行いができておりませんでした。そこでお願いがありますの…私のお姉様になってください!」


ヴィクトリア「!?」

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