処罰
リナ「…なんで…なんで私を見てくれないの…?」
自問自答を繰り返す。
リナ「レド様がいなきゃ…私もう…!」
リナは廊下で泣き崩れた。
一方、レドはサヤを探して校内を回っているところだった。
レド「リナが知っているということは…リナに関係する場所か?調べてみよう…!急げ!」
廊下を駆け抜け、リナの自室へ向かう。
本来は男子禁制の女子寮だが、今はサヤの命が危ない。
レド「頼むから無事でいてくれ…」
部屋には鍵がかかっていたが、体当たりして強引に開けた。
すると…
レド「この扉は何だ…?」
聖女の力によって出現した扉を見つけ…
サヤ「レド様…うぅ…」
扉の中からサヤのすすり泣く声がした。
レド「サヤか!?今行くからな!」
扉を開けると…
サヤ「…レド様…?どうしてここに…幻ですか…?」
問いかけるサヤに返事をする。
レド「俺は正真正銘、レド・ナーリアだ。サヤ、待たせて悪かった…」
サヤ「本当にレド様ですの?…私、もう会うことはないと思って…ふえぇ…」
泣きじゃくるサヤをなだめながら、脱出方法を探す。
レド「大丈夫だぞ、サヤ。俺はここにいる。檻にはどうやって入ったんだ?」
サヤ「上から手が伸びてきて、それに掴まれてここへ…具体的な方法はわかりません。」
レド「聖女についての伝承でも…聖女を打ち破る術は書いてなかったしな…」
外せないか檻に触れようとすると…
サヤ「レド様!檻に触れては駄目です!怪我を負います!」
間一髪のところでサヤが止めた。
レド「そんな仕掛けまで…どうやったらここから…」
キラッ
レドの手がまばゆい光に包まれる。
まるで聖女の力のように。
レド「これはなんだ…?暖かいなにかを感じるが…」
サヤ「私には覚えがありますわ!これは王族しか使えない究極の力では…?私、昔話で見たことがあります…王族には眠れる力があり、真の願ったときのみそれは使えるとか…」
レドはそっと檻に触れる。
暖かい光が檻を包み…消えた。
二人は眩しさに目をぐっと閉じる。
しばらくして…二人が目を開けると…檻は消えていた。
サヤ「レド様…檻が…」
口を開いた時にはレドはサヤを抱きしめていた。
レド「よかった…本当に…!」
サヤ「レド様…泣いてますの…?」
レド「…そうだよ…君がいなくなるなんて、考えもしなかった…もう離れないで…」
サヤ「私も、もう二度と会えないと思って…レド様、私はあなたを愛しております…!」
レド「…俺も愛してる…ずっとずっと、サヤだけを愛してる…!」
二人はそっとキスをした。
固く抱きしめあい、二度と離れないと心に誓った。
リナ「…あんたのせいよ…!全部…」
ぶつぶつと何かを呟きながらリナが迫る。
その手には…ナイフ…
リナはサヤをめがけてナイフを振り上げ、走ってきた。
グサッ
ナイフが刺さり、ポタポタと血が滴り落ちる。
リナ「そんな…!レド様…!!」
サヤを庇い、レドが刺されたのだ。
レドは倒れる。ドクドクと血が地面に溜まっていく。
レド「腹…か…」
リナ「レド様!しっかりして…こんなつもりじゃ…」
サヤ「…リナ様、聖女の祈りを使えば…レド様を助けられます…どうか…」
頭を下げ、懇願する。
サヤ「私の命など、どうなされてもいい…レド様を…レド様を助けてください…!」
リナ「私があなたに死ねと言っても、あなたは聞くの?」
サヤは頷く。
サヤ「私の命の処罰などどうでもいい!レド様を助けて!」
リナは祈った。
どうか、レドが助かり…一生サヤと共に国を繁栄させられるように…
自分からは聖女の力を剥奪してもかまわない…
そうリナが願うと…
リナの体から聖なる光が抜け、レドの体に入っていき…
レドの刺された傷は消えていった。
レド「っっ…サヤ、無事か…?」
サヤ「私のことなどどうでもいいのです…レド様…生きていてくれて本当にありがとうございます…!」
レド「リナ…君の処罰は重い。わかっているな?」
リナ「承知しております…どんな罰でも、私は受け入れます…二人の仲を引き裂き、殺害しようとしたことは、一生をかけても償いきれません…」
サヤ「リナ様、レド様を助けていただきありがとうございました…」
再びリナに頭を下げる。
リナ「サヤ様はお優しいのですね…でも、私は罪人です。あなたは頭を下げてはいけない。もう、聖女の力は宿っていません。ただの小娘です。」
二人を見つめ、リナは頭を下げた。
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