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13 仲良くするつもりはない!

 

『 あはははは! 最高だよレン!! こんなナヨナヨとした、男らしくない大っ嫌いな私の容姿を、逆手に取って口撃手段に出来るなんて! 考えたこともなかったよ 』


 自室に戻るなり、堪え切れなかったのか頭の中でコルネリウス王子の大爆笑が響き渡った。


「大嫌いなんて勿体無い! コルネリウス王子は、女のわたしから見ても羨ましいくらい綺麗なんですよ。もっと成長したら、綺麗でカッコ良い男の人になるのが確定だろうから、わたし楽しみにしてるんですからねっ」


 思わず、身体の主導権を奪うくらいには意気込んで王子に伝えた。伝えずにはいられなかった。だって、アイドルなんて目じゃないくらいの綺麗な容姿を嫌ってるなんて、残念過ぎる!


『 カンナは、私の姿が好きなのか? 』

「勿論! 国宝級イケメンになる思うわ!」


 すかさず答えると、主導権がまた蓮に移った感覚があった。


「顔は、良いって話だからな!」

『 良いのはレンも認めるのか 』

「武器になるくらい良いのは認めるよ。この顔だったらぜってーグミ食べるだけでも、下手な歌一発撮りするだけでもバズる! 利用しないのはむしろ勿体ない。」


 ギスギスしているような、けどどこか認め合っているような不思議な会話が繰り広げられる。


『 認めてはくれるのか 』

「けどソレと、コレは別だからな! 慣れ合うつもりはないぞ」

『 望むところだ 』


 なんだかわたしだけが取り残されて、オトコノコ同士だけで何かを分かりあっている……。


「ちょっと、ずるいわ! わたしも仲間に入れてよ。同じ身体にいるんでしょ!」


 思わず叫ぶと、男子2人が揃って笑う気配がする。


「一緒だったな」

『 あぁ、一緒だ。だが、きっと手に入れて見せる 』

「させねーから」


 また2人だけで分かり合い始めた蓮とコルネリウスに「わたしにも分かる様に説明しなさいよ―――!」と訴えたけど、やっぱり2人は笑って誤魔化す。


「また2人だけで! こんなので3人仲良くやっていけるのかしら! もぉ!」


 そう言うと2人は「『仲良くするつもりはないから良いの」』なんて声を揃えたのだった。







 女子のち王子ときどき男子!! 異世界転移で、気弱王子を成り上がらせたらドキドキ展開が待ってました!

 《完》

お読みくださり、ありがとうございました!

この小説を書くにあたって目標としたコンクールの規定文字数が12,000文字でしたので、ここで一区切りとさせていただきます。


3人が協力し、成り上がりの片鱗を見せたコルネリウスはこれから更に人心を集めて、王太子レースに参戦出来るまでになって行きます。


さらに、好きな気持ちを隠さない王子コルネリウスと、不器用だけれど好意を匂わせる反応を見せる蓮の気持ちを受けて、環奈の気持ちも揺れ動きます。


そのあたりのお話は、機会がありましたらまた何れ٩(*^∀^*)۶

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