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第4回「下野紘・巽悠衣子の小説家になろうラジオ」大賞

BADENDまみれの令嬢に転生したけど大丈夫、私天才ですので。

作者: 黒銘菓

 今しがたなろうラジオでお便り、読まれました。

 ・グラフィックが最高

 ・キャラクター造形が緻密

 ・操作性が解り易い

 ・ただしBADENDがクソ多い

 それが『バロックレディークロニクル』神ゲー兼クソゲーである。

 「で、その主人公になった訳ですか。私、マズくね?」

 このゲームの主人公、クラウディア=キャンベルの死に方は三桁を超える。

 暗殺・食中毒・事故・爆死・病死・ショック死…制作側に多分殺人鬼が居る。

 ゲームなら何度死んでも同じだけど、今の私、転生的な状態。セーブ無いとマズい?




 ゲーム内だとクラウディア=キャンベルは身分の低い少女で、とある理由で貴族の学園に行く事になった。

 そこで色々殺される事になるけど、入学当日に先ず死ぬ。

 貴族学園の謀略で刺客が入り込んで、ついでにクラウディアは殺される。

 回避方法は『レベルを上げて返り討ちにする』のみ。そして何故かこの世界にレベルが無い。つまり回避法が無い。

 「両方死ね。」

 そして現在、そのイベントに到達した私ともう一人の元へと毒ナイフが迫る。相手はプロの殺し屋。私達は学園に来たばかりの小娘。

 魔法が使える様になるのはかなり先!丸腰!このままBADENDか?否、違う!

 圧倒的弱者を蹂躙する強者には一つだけ弱点がある。弱者だけが出来る一撃がある。

 「カウンターパンチ!」

 「ブゲッ!」

 油断した毒ナイフの間を縫って顎に拳骨が入った。弱者だけの特権。それは油断した相手への渾身の一撃!完全に、入った!

 「あなた…武術が出来るのですね。」

 標的だった女の子が伸びた刺客と私を交互に見てキラキラした尊敬の目を向ける。

 「いいえ、私は武術なんて習った事はありませんわ。」

 「え?でも今の動き、怖い人を倒す位強い……」

 「私は、ただのステゴロの天才ですのよ。」


 目障りだと因縁を付けてきた上級生の闇討ちには罠を使って返り討ち。翌朝まで吊った。

 「私、罠猟の天才ですの(わな猟免許取得済)!」


 流石に特級危険害獣に喰われかけた時は本当に死を覚悟した。

 でも、皆様は粉塵(ふんじん)爆発って知っていますか?

 「私、こう見えて爆発物の天才ですのよ!」

 後ろでまき散らされた小麦粉に火が着いて、私の影が真っ赤に染まった。危険生物が爆散した。


 こうして、製作者の殺意を掻い潜ってクラウディア=キャンベルは今日も生き延びていく。

 「(あっぶ)なっ!」

 今日も今日とて狙撃されたけど大丈夫。

 「私、ゴルゴ1ヨを全巻読破している殺し屋相手の天才ですの!」

 彼の手口を知っていれば弾丸位なら頑張れば避けられる。

 学園の名前、『バロック』は音楽の時代区分で使われるワードで、主人公の名前の由来はクラヴィーアとチェンバロ。ピアノのプロトタイプの様なものです。

 ちなみに、何故そんなものが出て来たのかは忘れました。

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