不思議ちゃん取締役
掲載日:2021/06/23
この会社は良い会社だ。
環境が整っている。
設備が充実している。
独自の制度がしっかりしている。
上司がやさしさを持っている。
あまり縛られない働き方が出来る。
でも、ここには不気味な存在がいる。
現場監督みたいな立ち位置のギャルだ。
10代だろうと思う。
派手な格好をしている。
疑問をズバズバと言ってくる。
取締役という役職らしいが、
集中は確実に削いでくる。
ほっぺを膨らましたりもしてきた。
肩をツンツンしてきたりもした。
どこかしらの遠い星から来た、とも言っていた。
残業をしないと、いけなくなってしまった。
どうしても、終わらせないといけない仕事。
一人で残っていると、不思議ちゃんの取締役が来た。
「今日はお帰りください」
「いや、でも」
どうしても、やらなければならなかった。
僕は、しょうがなく抵抗した。
すると、不思議ちゃん取締役は、案を出してくれた。
そして、色々と手伝ってくれた。
パソコンの入力はプロ並みだった。
アイデアは、独創的だった。
「これはどうかな」
「はい」
アドバイスにより、あっという間に仕事が片付いた。
不思議ちゃん取締役は、作業を終えると、カタカナの長ったらしい星の名前を言い、そこに帰ると言い残し、帰っていった。




