とある村の村人は小遣い稼ぎで石炭を掘り出す
今日は友人とツルハシを片手に山へ遊びにきている
「ジョン?これで山の壁を叩けばいいのか?」
『そうそう、そんでこの黒い石を袋に入れていくんだ』
意味がわからないといった感じで質問してくる友人
「この石が本当に小遣い稼ぎになるのか?」
『なるんだよ、雑貨屋に持っていけば高く売れるよ!』
皆がへぇ、とツルハシで山の壁を叩き始める
すると石炭がバンバン採れてきた。
袋は小一時間で一杯になった。
『よし皆、雑貨屋に売りに行こう!』
マジで荷車ないのはキツい!前世現代人だった俺には完全に苦行だぞこれは。皆は普通なのか文句も言わずに持ってきてる
雑貨に到着、店主のドーグさんに声をかけた
『すみません!前に言ってた石炭を持ってきたんですが!』
店の裏からドーグがドタドタとやってくる
「えぇ!?本当に持ってきたのかい?」
どうも前に話したことは冗談かなんかだと思われていたらしい、ドーグに袋を渡すと
「こ・・・これは!本当に石炭だ!」
俺はちょっと得意げに
『だから言ったでしょ?まだ皆持ってきてるよ』
ドーグはさらに驚愕して目を見開いている
「本当だ、じゃあこれ全部買い取らせて貰うよ」
『お願いします』
皆石炭が売れて小遣いが入ったのでホクホク顔だ
しかしドーグは更にホクホク顔だろう、だってこれはかなり高値で売れる
石炭取りは1週間に一回、袋に一杯分だけとしたが
時間の割も良い為皆文句は言ってこなかった。
これで鉄鉱石が採掘可能になり、周辺の銑鉄を行える村と取引出来れば、鉄資源の確保が可能になる。
そうなれば、色々と革命が起こせるぞ
そんなこんなで1週間後
商人のアキナイがやってきた
「ジョン君!周辺の村や町にポンプの話をしたら10台分の予約が来たよ!価格も私達が話して値段の5倍以上ぶんどることが出来た。」
ええ!?10台5倍って相当な額になるな、ハンマさんは10台くらいなら、まずは対応できそうだし。
『そんなに話をつけて来てくださったんですね、ありがとうございます。』
アキナイがさらに付け加えてくる
「あとは坑夫募集の方だけど、北の地域で坑夫をやっている集落があってね、そこの人達が10人ほど来たいと言っていたよ。もう既にこちらに移動を始めてるけど良かったよね?」
ええー!?アキナイさん流石だな、そんな所まで話をつけているとは。この前石炭で得た小遣いから少しアキナイさんに渡しておく。
「え?ジョン君には敵わないな、遠慮なく受け取っておくよ」
そこにドーグさんが石炭を持ってやってきた。
「アキナイさん、いつもお世話になっております」
アキナイさんは営業スマイルになり挨拶を返した
「いえいえ、ドーグさんこちらこそ、本日は何かご入り用ですか?」
「実は石炭を売りに出したいのですが、良い取引先はありませんかね?」
アキナイさんは営業スマイルを崩して破顔していた
こんな何もない寒村から坑夫が移住する前に少量とは言え石炭が出てきたのだから嬉しい誤算なのだろう。
「ジョン君?これももしかして君が?」
アキナイさんはかなり頭が回る、回りすぎて怖い時があるくらいだ
『そうです、ハンマさんにツルハシを作ってもらって村の友人と掘ったんです。』
「そうですか、これはビックビジネスの予感がしてまいりましたよ?」
アキナイさん少し笑顔が黒いです、坑夫を雇ったという事でこの先の見通しが立ってきたのでしょう。
「ドーグさん、ジョン君早速打ち合わせを!」
その場で石炭の売買についての打ち合わせがなされた
これもドーグさんにお願いして、かなり良い取引が
出来そうだった、ドーグさんも笑顔が隠し切れていなかった。
その後遅れて来た、ハンマさんにポンプの状況を説明したら、最初はあまり話が入って来なかったのか、ぼぅっとしていたが、現実に帰ってくると早速工房へと走り去っていった。
あとは買い物に来ていた村長を捕まえて坑夫の話をすると
「え?マジで?家準備せんといかんね、山のほうに」
とか言ってこちらも嬉しそうにしていた。
「おーい!カナヅチ!カナヅチはいるか!?」
村長が叫ぶと後方から大工のカナヅチさんがやってきた、相変わらずそれらしいネーミングだな
「家が10軒必要になった!すぐに取り掛かってくれ!」
カナヅチも驚いたようだが
「家!?何年も最近作ってなかったからな!腕がなるぜ!」
とか言ってこちらも工房へと走って行ってしまった。
カナヅチさんにはあとでお願いしなくちゃな、あれの製造を
その次の日
カナヅチさんは既に山の近くに家を建てる準備をしていた、それを横目で見ながら友人達と石炭堀りにやってきた。
『3人ここで石炭掘っててくれ、あと二人俺と隣の真ん中山について来てくれ。』
友人二人と真ん中山を目指して歩き出した。