006 魔法の練習をしよう
「あかんあかん・・・
このままナイフ1本やったら、早々に死んでまうわ。
こりゃ、魔法も練習しとかなあかんな〜」
よく見るラノベなんかでは、イメージが大事とか、呪文を覚えるとか、いろいろあるけど、魔力とかはなんとなくわかる気がする。ホームでお湯を沸かしたりする時に魔石に触った時の感覚だと思う。あとはそれをどう扱うのか。
手を前に出し「ファイヤーボール」と呟くと火の玉が飛び出てきた。
「ギャー!!火事やー!!!!!」
水を出すには「ウォーターボール!!!」と叫び消火する。
「あ〜ビックリした〜!!!……………こんな簡単に魔法って使えるんかいな!!
ちゃんと練習しとかなあかんわ。下手したら放火魔やんか」
火はあかん、森の中やったら風や、風の魔法といえば、ウィンドカッターか?
考えた途端、風が自分の周りを切り裂いていった。
「ギャーーー!!!……自分が切れるわー!!!」
考えるだけで魔法になるなら、あとは的に当てる練習をすれば良いのか。
30mくらい離れた木に手をかざし、ウィンドカッターをイメージすると、木がバッサリと倒れた。
「うわ〜ここまでダメージ大きかったら、魔物も一発ちゃうん?……よし、ちょっと試してみよか」
近くに魔物がいないか確認してみると、ポツポツと地図に赤い印が見える様になっていた。これって魔物の印かな。
地図作成ってのは便利だな〜、なんてことを思いながら魔物の風下を確認しながらから近づいて行く。
ウルフがいたので、気付かれないようにウィンドカッターで首を切り落としてみた。上手く切り落としたが、カッターで切るより弓矢みたいなイメージの方がいいかも、なんてことを考えウルフを見つけては魔法を試してみた。
結果、ウルフはウィンドアローで眉間を打ち抜いた方が毛皮が綺麗に残るかも、という結果になった。
一応、火と水と風は試したが、他にもいろんな魔法が在るだろうから、少しずつ試してみたい。
すぐに思い付くのは、土や氷、雷、回復等で、土魔法で石つぶてを投げてウルフを倒し、氷魔法ではウルフを氷漬けにしたり、すぐに思った様に出来るようになった。
雷魔法は、火事になったら困るので、場所を考えて確認する事にする。
回復魔法は、自分の指先をナイフで切って試してみた。痛かったが、すぐに治ったので「これからは、腹を刺されても、大丈夫だー」と馬鹿なことを考えた。先ずは刺されないようにしないとね。
私が一心不乱に魔法の練習をしている間に、シロもウルフを狩っては私のところへ持ってきて、アイテムボックスへ入れてくれと言うように「キューン」とないてはつぶらな瞳で私の事を見るので、取ってくるごとに目一杯良くやったと褒めてからアイテムボックスに仕舞い込んだ。
しばらくはシロのご飯の心配はしなくて良さそうだ。
あとは生活魔法も覚えたほうがいいかもしれない。
よくラノベで魔法でチョチョイと服の汚れや体の汚れを落としたりしているし、コップに水を入れたりしてるシーンがあったから、そんなことができると水がない時に便利やと思いそれも練習してみる事にする。
服をきれいにするイメージをしているとできたみたいで、服についていたカレーのシミまで綺麗に取れたみたいや。
なんて便利なんや魔法、もっと色々やってみたいもんや。
倒したウルフは全て、アイテムボックスに入れてあるので、解体さえすればいつでも食べられる様になったのだ。
今日は朝から、カロリーメイトしか食べていないので、凄くお腹が空いた。
自覚すると我慢が出来なくなったので、草原まで移動して、ホームを取り出しウルフを二匹解体した。
血抜きをして、皮を剥ぎ、内臓と魔石を取り出した。ウルフの解体は二度目なので上手くいった。
一匹のウルフのお肉を切って、味付けを如何しようか迷ったが、採取していた塩の実を、お皿に入れスプーンですり潰すと塩が出来たので、塩を使った。
焼くのにフライパンが無かったので、森で取ってきた木で串を作り、お肉を刺してコンロで炙って食べました。なかなかジューシーで美味しいお肉だったので、これからの食事が楽しみになった。
もう一匹のお肉は味付けは無しで、そのままシロにあげたら嬉しそうに尻尾を振りながら食べていた。
しかし太らない様に気をつけねば、40才になってウエストが無くなってしまうのはとても悲しいことだから。(T ^ T)
ここまで読んで下さりありがとうございます。
誤字脱字報告や評価を頂けると嬉しいです。
宜しくお願い致します。