003 これからの計画
落ち着くために、とりあえず広い場所を探してホームを出そう。
その前に、まず武器になる物を装備しとかないと、また死んだら洒落にならん。
アイテムボックスの中の旅行カバンを探ると中にサバイバルナイフと包丁が入っている。
これらは私が旅行に行く時の標準装備で、旅先で釣りをして捌いて食べたり、山菜を採ったりするのにナイフや包丁は必要やから。
身を守る装備としてはやっぱりサバイバルナイフか、包丁は置いとこう。
上に羽織るのは春物のトレンチコートぐらいしか持ってきていなかったから、一応羽織っておく。
パンプスを運動靴に履き替えて、あとはウエストポーチも持っておこう。
誰かにアイテムボックスを見られて、狙われるとかよくラノベとかでもあったからなぁ、大丈夫とわかるまではつけといた方がいいやろう。
これで大丈夫かな。
装備 : トラ柄のシャツ・トラ縞のスパッツ・運動靴・ウエストポーチ・春物トレンチコート・サバイバルナイフ
なんか心許ないけど、これ以上はどうしようもないので諦めよう。
ステータスに探知魔法や地図作成とあったのでそれがどうゆうものかを確かめてみる。
地図作成のことを考えていると間の前に地図のようなものが出てきた。
しかし現在地と自分の見える位置しか表示されていないので今度は探知魔法のことを考えてみる。
すると地図の中にチラホラと赤い点が見えるようになった。
赤い点はなんやと思っていると、どうやら鑑定が発動したようで魔物が写っているようだ。
地図は自分で見たものがキチンとした地図として表示されるようで見えていないところは探知魔法で魔物を探りながら移動したほうが良さそうや。
地図を見て、周りに警戒しながら、それなりに広い場所を探す事にする。
今私の周り、200m程は魔物はいないようで、よく見ると南に100mほど行ったところは森が切れているようだ。
「そしたらシロ、行くで!付いておいでや!」
「ウワン!」
シロに声をかけてから一緒に走っていくと、ウエストポーチに入れておいたホームのケースを取り出し、すぐにホームのスイッチを押してホームを出す。
しかし若返ったせいか何時もより走るのが速いし、息も切れない。
若いって素晴らしいーーーー!!!
少し興奮しながらホームの中にシロと共に入った。
「ほんまに何も無い」
入ってすぐがリビングでその奥がキッチンのようだ。
リビングには貯金箱みたいな箱が置いているだけで、窓にはカーテンもないし、ただの四角い部屋だった。
キッチンの確認をすると、流し台だけしか無い。
このままでは、夜寝る時にベットも布団も無い。
コンロや鍋類、食器も無いから、料理も出来ない(インスタントラーメンも作れない)
シロの餌もドックフードが少しあるだけなので、絶対に足りないだろうし、どうにかしないといけない。
これからの計画をしっかり立てんと、餓死するかもしれん。
ホームの取説を出して、ポイントの交換品の確認をしよう。
【魔石は魔物の種類によってポイントが違います。
青いスライムなどの弱い魔物はいっぴきで1ポイント。
先ずはスライムを倒してみましょう。
青いスライムはナイフや魔法の練習にもちょうど良いです。
剥ぎ取れる品は魔石と青い水玉。
青い水玉はよく使う錬金アイテムです。
交換品
3ポイント・・・食器セット・小鍋
5ポイント・・・1口コンロ・中鍋・ヤカン・換気扇
7ポイント・・・2口コンロ・大鍋・布団セット
10ポイント・・・冷蔵庫・ベット・トイレ
20ポイント・・・お風呂・部屋追加
30ポイント・・・リビング拡張
今のレベルでは以上です。】
こりゃどうしても、青いスライムとやらを狩らなきゃいけない。
80ポイントも有れば今日の寝るところはどうにかなる。
食べもんは旅行カバンに入れといた食品を食べればいいか。
その後を如何すべきか、このままここに留まってホームを強化していくか、人の居る所を目指すか。取り敢えず今すべき事してベットとお風呂とトイレを手に入れるんや!!!
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