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001 プロローグ

異世界でユルユル生活してみようのリメイクです。

最初はそれ程変わっていませんが、これから宜しくお願い致します。

 

「異世界転生って、夢や無かったみたいや」



 真っ赤な太陽と、黄色い太陽が、空にあるのを見て、ここは地球とは違うと分かった。

 その場に座りこみ、何故こんな事になってしまったのかを考えてみる。



 今日からゴールデンウイークだったから、家族旅行に行こうとしていたけど、出かける間際に弟に仕事が入り、父がギックリ腰になり、母が病院に付き添い、旅行は中止にしようと思っていたら、母が「お父さんは、私がみるからシロと一緒に旅行を楽しんでおいで」と言ってくれた。

 悩んだけどなんとなく旅行代金がもったいない、なんてことを考えてしまった為、「じゃ旅行代金分楽しんで来るわな〜」なんてもったいない精神を発揮してしまった。

 愛犬シロを連れて家を出た。


 

 シロとバス停まで行き、でっかくて重い荷物を持ちながら、バスを待っていた。

 バスを待っていたのは私だけじゃなく、可愛い女の子を連れた親子がいた。女の子はお母さんに「ねえママ〜、これからどこに行くの〜」と楽しそうに尋ねていたけど、お母さんの方は辛そうに女の子を抱き締めながら「出来るだけ遠くに行きましょうね。北海道のお爺ちゃんの所でもいいし、九州の美佐江叔母さんの所でもいいし、雪乃ちゃんはどこがいいかな?」となんだか誰かから逃げてるみたいな感じに見える。



 そんな時、ふと嫌な視線を感じて親子の向こう側を見ると、大きななナイフを持った男が彼女達のすぐ近くまで迫っていた。

 咄嗟に二人を突き飛ばし男と対峙するが、女の子が「パパ‼︎」と叫んだため、ビックリして気がそれてしまった。

 その隙に私は男に腹を刺された。


「キャー!!!!! あなた、何てことを・・・!!!」



「うるさい!!!

 お前が俺の可愛い雪乃を連れて出て行こうとするからだろう!!!」



 自分勝手なことを言いながら母親の方に襲いかかろうとしていたので、私は背後から羽交い締めして「何すんねん!!!そこのお母さん、早く逃げて警察呼んで!!!早く子供を逃がして!!!」と叫ぶ。



 お腹が痛いのを我慢して時間稼ぎをしようと頑張ったが、いつものような力が出ない。私は中学の頃に変質者に襲われてナイフで刺されて以来、近所の修造お爺ちゃんや元アメリカ軍にいた外人のマークおじさんに「女の子も体を鍛えな危ないからな〜」など言われていろいろ防衛の仕方を教わっていたがやっぱり稽古と本番じゃ心構えが違うのか、上手くいかない。



 まだ男はナイフを持っていたので取り上げようとしたが、力が入らずそのまま何度もナイフで刺された。

 シロも私を助けるために何度も男に噛みついていたが、その度にシロも男に刺されていた。

 やっと騒ぎに気がつき、駆けつけた近くにいた人たちに男は取り押さえられたが、私とシロはそのまま死んでしまったようだ。だって自分を見下ろしているんだものこれって幽体になってるっぽい。まるでよく読む小説のようだよ。



 私は私の身体が、だんだんと冷たくなっていくのを見つめながら、両親が自分が死んだ事で哀しまなければいいけどと、呆然としながら考えていた。



「お姉さん、チョット良いですか?」自分の目の前にいきなり現れた金髪の青年は私が見えているようだ。



「ナンパはお断りや」



「ナンパではないですよ〜・・・そんな邪険にしないせください」やっぱり見えてるんだ。



「人が感傷に浸っている時になんのようや?」



「それは申し訳ありません。実は百合さんにお願いが有りまして。異世界から参りました」



「異世界? なんのこっちゃ?」




「異世界ってヤッパリ、ラノベとかによくある異世界転生とか、勇者召喚とかのやつ?」



「そうですね、勇者召喚とかじゃなく、転生の方ですね」



「もしかして生まれ変わるの?」



「いえいえ、そのまま行ってもらいたいですね〜。行ってくれるととても助かるんですよ。

 百合さんって実はこの地球のエナジーをとてもたくさん溜め込む体質だったりしてまして、このまま行ってくれると私の世界のエナジー500年分位助かるんです。かと言って地球ではぜんぜん関係ない位なんですけど」



「その世界ってどんなとこなん?」これは聞かなきゃいけないことだよ。



「名前はトゥルーディア、剣と魔法が主流の世界で、文明的には地球の中世ヨーロッパって所ですね」



 剣と魔法か〜。行ってみたいけどな〜。でもこの年じゃすぐ死ぬな〜。



「あんな〜、私も行きたいけど今年でもう40才になるねん。今の体力やったらすぐ死んでしまうやろ。せっかく転生できても、意味ないやん」



「大丈夫ですよ、私の世界から、あなたの事はよく見えました。


 有栖 百合

 40歳 独身(家事手伝い)

 誕生日 3月3日

 鍛冶屋の娘

 中学の時に変質者につけまわされ刺されて以来、武道を嗜んでいる(その為若い男が嫌いになる)

 趣味 読書 料理 裁縫 ガーデニング 日曜大工 漢方医学 陶芸 ガラス細工 鍛冶 等 母に誘われ何にでも挑戦していた。


 ですよね。



(あんたはストーカーか?)



「ここまで多趣味ですと、良いスキルを持てると思うし、それでも不安でしたら、そうですね〜今の経験値使って好きにスキルを選んでみますか?

 経験値と言っても身体で覚えたものは無くならないで、年齢的なものを使いますから。今持ってるスキルは読書好きということで、異世界言語、異世界文字、今まで培った様々な経験を踏まえて錬金術と後は武道からは武芸百般と言う所でしょうか。ただしあまりレベルは高くは無いですが」



 それじゃあ若返るということか?それは良いかもしれない。



「じゃあよく聞くアイテムボックスとかは有る?それと私の旅行バックの中身も持って行きたい。いろいろ入ってるから。

 後、どこでもゆっくり休めるようにいつでも出し入れできて移動可能な家とかあると助かるし、家にアイテム作成出来るような作業場があると良いね〜。

 アイテム作成の時のレシピ集も欲しい、それと鑑定、鑑定とかすぐ出来へんかったら、直ぐ毒とかで死んでまうから。

 それと魔法も出来たら全属性魔法、それに迷子にならん様に地図も欲しいな〜それとシロはどうなんねん。

 あの子は私を守ろうとして殺されてんで、あの子は私の家族の一員やねん。」と思うがままに言ってみた。



「うん大丈夫そうです。ただ(ホーム)は初期は料理くらいしか出来ないですね〜。

 でも結界を付けておくので百合さんとシロ以外は入れない様になってます。

 それ以外のスキルは大体レベル5くらいで魔法関係はレベル3くらいです。アイテムボックスはレベルMAXで無限に入る様にしておきました。

 地図は付けますけど一応自分が行った所が見える様になる様にしておきます。その代わりに迷子にならない様に探知魔法も付けました。

 それと旅行カバンの中身はアイテムボックスに入れています。

 現金は向こうのお金と交換しておきます。

 あとシロも一緒に行ってもらいますこの子もいいエナジーの運び屋になりそうですし、向こうであなたの従魔として登録しないといけないですね。

 向こうに行くとチョット体質というか種族とゆうか変わってしまいますから。

 それは行ってからのお楽しみということで。

 こんな感じで、だいたい使う年齢は25才分ですね」



 とゆう事は15才か、若い様な気もするけど良く見るラノベでもそんな感じだしええか〜。



「分かった。そしたら行ってみるわ。私は向こうで何したら良いのん?」



「生きていてくれさえすれば良いですよ。向こうで出来るだけ長生きして下さい。ついでに私の加護も付けておきますので、向こうに着いたら〈ステータス〉と言ってくれれば、自分のステータスが見れます。

 それじゃ、頑張って下さい」



 その言葉と同時に、私の目の前は真っ暗になり意識を失った。

 


 

 

読んで頂き有難うございます。

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