第4話 『夢への衝突』
春の光が差し込む朝、娘は決意の表情でキッチンに立つ。
「ママ、私、パパみたいに仕事ができる人になりたい!」
母は驚き、少し戸惑いながらも優しく言う。
「そうね…でも、焦らなくてもいいのよ。あなたにはまだ時間がある」
娘は首を振る。
「違うの!私はもう待てない。パパみたいに、早く仕事で人を笑顔にしたい!」
母は深く息をつき、静かに答える。
「でも、そのために無理をすると…また体や心が辛くなるかもしれない」
娘は強く目を光らせる。
「分かってる。でも、パパが教えてくれた勇気、私に伝えたいの!」
放課後。
娘は学校の図書館で、蒼が生前やっていた仕事や夢に関する資料を広げる。
友達も手伝おうと近づくが、娘は少し突き放す。
「私、一人でやるから!」
友達は少し寂しそうに頷く。
でも娘の目はキラキラと輝き、誰も止められない情熱に満ちている。
夜、家に帰った娘は母に向かって言う。
「ママ、分かってほしい。私、パパの夢を私なりに叶えたいの!」
母は涙ぐみ、少しだけ声を荒げる。
「分かるわよ!でも、あなたを守りたいのもママの愛なの!」
二人の間に、一瞬、重い沈黙が流れる。
窓の外、桜の花びらが揺れる。
春の風が、二人の心をそっと揺らす。
その夜。
娘はベッドで一人、手帳を広げる。
「怖い…でも、やるしかない」
母もリビングで静かに考える。
「彼女が自分の道を選ぶ時が来たのね…」
母と娘、二人の心にはそれぞれ不安と愛がある。
でも、それが絆の深さの証。
怖くても、ぶつかっても、前に進む勇気を二人は持っている。
春は、終わらない。
そして、家族の愛と夢も、少しずつ咲き続ける――。




