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異世界魔王とOLの日常が想像以上にドタバタで困る  作者: 白月つむぎ


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第38話 魔力の芽は“感情”? コタツ会議で判明した衝撃の事実

 後日、各々が仕事を終え帰宅して、リビングのコタツに集まっていた。

 静かな空気の中、タヌロフがみかんを置き、胸を張る。


「タヌロフ、今日いっぱい調べたたぬ。そしたら分かったたぬ。日本には……微弱だけど、魔力の“芽”があるたぬ」


「芽……?」


「人間の“気持ち”たぬ。嬉しい、楽しい、誰かを想う……そういうのが魔力に変わることがあるたぬ」


 タヌロフが言い終えると、ルカくんが静かに頷いた。


「はい。向こうの世界ほどではありませんが……みのりさんたちの生活圏にも、微量の魔力反応がありました。きっと……みのりさんの周りにいる人たちの“感情”だと思います」


 みのりは、胸の奥がそっとつままれるような感覚を覚える。


「……感情?」


「そうだ。倉田さんや、ご両親、商店街や町内会の方々……日々向けられてきた温かさが、魔力として残っていたのだ」


 魔王が腕を組みながら口を開いた。


「つまり、こちらの世界にも魔力の“芽”は存在していたということです。ゲートを開くにはこちらからの魔力も必要になりますが……完全なゼロからではなく、既に使える“源”が芽吹いていたのです」


 ルカくんの落ち着いた声が部屋に広がる。


 みのりはこたつ布団をぎゅっと握った。


「なんか……すごいね。そんなの全然分からなかった」


「人間が感知できぬのは当然だ」


 魔王は肩をすくめつつ、優しい目で続けた。


「されど……この世界が、みのりを大切に想っておる証でもあるのだ」


 胸がじんと熱くなる。

 嬉しいのに、寂しい。

 帰れる可能性が近づくほど、気持ちは複雑な色を帯びていく。


 そんなみのりの表情を見て、タヌロフがみかんをそっと差し出した。


「みのり、気持ちは混ざってていいたぬ。悩んでいいたぬ。タヌロフ、みのりの味方たぬ」


 みのりは少しだけ笑い、みかんを受け取った。

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