第18話:呪われたおじちゃん~中編~
・・・ユキお姉さんの話はこうでした。
ご友人のマヒルさんはユキお姉さんのお友達で、つい最近・・職場の友人の誘いでホストクラブとやらに出向いたそうです。
その時にとあるホストさんに一目ぼれをしてしまい、気に入られようとあれやこれやとそのホストさんにいろいろと貢いでしまったそうなのです。
・・・しかしあくまでもホストクラブは色恋営業。本気になってしまってはいけない物なのですが、マヒルさんはあっという間に・・そのホストさんに強い思いを抱くようになってしまいました
・・ユキお姉さんの忠告も聞かず、ホストさんが自分に夢中になるようにと様々な手をつくし・・それが先日ついに限度を超えてしまい、お店側から出禁を言い渡されてしまったそうなのです。
ユキお姉さんは一安心したそうのなのですが・・マヒルお姉さんは諦めませんでした。
それどころかなんと・・そのホストさん相手に逆恨みをしだしてしまったのだそうです
「・・・で、その結果丑の刻参りと言うわけかい」
ユキお姉さんからある程度の事情を聞いた後、新座さんが腕を組み苦々しくつぶやきました。
「イタチのおじちゃん・・それはなんなんですか?」
「やれやれ・・白饅頭にこんな話するのは酷だが・・仕方ねぇな。これも神鹿修行だと思ってしっかり聞きやがれ。」
そう言うと、新左さんは私に丁寧に教えてくれました。
・・丑の刻参り。
夜中の二時に誰もいない神社に入りその中にあるご神木に相手への恨みや怒りを込めて藁人形を作りソレを五寸釘と金づちを使ってご神木に打ち付ける呪いなのだと、新左さんは教えてくれました。
「・・元は宇治の橋姫伝説が原型らしくてな・・丑三つ時に頭に松明を括り付けて憎い相手を思いながら・・釘を打ち付けるのさ」
「ご神木さんがかわいそうです・・・」
「そこなのか白饅頭よ・・・まぁ、神鹿修行中のお前さんからすりゃあそうか・・」
「イタチのおじちゃん、まひるお姉さんを捕まえてお説教しましょう!」
「そうしたいのはやまやまなんだがなぁ・・・」
そこまで言うと新左さんはまた困ったように首をかしげてうなり私を見つめてきました
「なぁ、白饅頭・・・おめぇさんこの奈良市内にどれだけ神社があるとおもう?」
「はっ!そ、それもそうですね・・・」
新左さんの言葉に私はなるほどとうなずきました。確かにこの奈良市内は神社仏閣が多く点在しているのです。
それをさすがにたった二匹で探し当てるのは中々しなんの業でありました・・
「・・いや、待てよ・・・」
「どうしました?イタチのおじちゃん・・」
「・・人間どもの話じゃあ、力の強い神社でやれば確実に成就するだとか・・・!」
その言葉に幼い私も思わずある場所を思い出してお互いに顔を見あわせました
「「春日大社だ!!」」




