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恋に不慣れな私たち  作者: ネネ
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<女サイド>愛子の場合

高橋愛子、28歳、独身。

愛子という名前はみんなに愛される子になりますようにという思いからつけたらしい。


あー今日もハズレだったな、と愛子は思う。


マッチングアプリで知り合った人とご飯に行った帰り道。


そもそも写真と顔違いすぎるし、お会計も払わされたし。


そもそも初めてご飯食べるっていうのにしゃぶしゃぶ選ぶ?

知らない人と鍋つつくのとかハードル高すぎだし、なんにもしてくれないから野菜入れたり肉入れたりあくとったりしなきゃいけないし。


しかもさ、好きなタイプ聞いてるのに「俺、寂しがり屋な子無理なんだよね〜」って。

私が寂しがり屋だったらどうするつもりだ。

私は好きなタイプ聞いてるのに、初対面に関わらず無理なタイプ言う人が無理だわ。


あーお母さんお父さん、ごめん。愛子という名前をつけてもらったのに誰からも愛してもらえそうにありません。

つらい、夜の暗さも相まって本当つらい。

なにが一番つらいかって、恋人を必死で探してる自分が一番つらい。

毎週金曜にマッチングした人と会ってご飯行って、好きな人を作ろうと頑張ってる自分。

そもそも好きな人って頑張って作るものだっけ?

若い頃は自然に人を好きになってたのになぁ。

こんなに人を好きになるのは難しかったんだなぁ。


そんなことを思いながら、きっとまた明日になれば来週末に会う新しい人とやりとりをするのだろう。


恋って"する"ものではなくて"落ちるもの"なのになぁ、なんてことを考えながら家まで帰る道のりは先週の金曜となにひとつ変わらないのであった。

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