サクラレ大樹林
ソーマ共和国へと向かっている途中も安全とは言えない。険しい谷や、火山とくに「サクラレ大樹林」は強力な魔物が多く生息している。普通サクラレ大樹林を通る場合最低でも一個大隊、つまり1等星が率いる部隊が1つと2等星が率いる部隊が5つ。これほどの戦力を用いなければ安全に通ることはできない。しかし今の国の現状人手を割くことができない。そこで1等星の中でも強力なもの冬の大三角の1人のシリウスの名を持つロイドに命令が下ったわけだ。そんな状況だから仕方ないのか…なんて思いながらサクラレ大樹林の入り口に到着した。
「みんな!ここからは決して気を抜くことがないように。サクラレ大樹林の中には1等星をも凌ぐという魔物も生息している。無駄な戦闘は避けて行くぞ。いいかカガリ?」
カガリとは2等星の「ウェズン」の名を預かる戦闘好きの危なっかしいやつで髪は金色で身長は160センチくらい。胸はまだ育ってはいないが、目が大きく可愛らしい外観をしている。にもかかわらず魔物を見つけるとすぐに飛びかかり問題を起こすのでロイドも頭を悩ませている。ただ実力は折り紙つきだ。
「はいはーい。分かってますよロイド隊長。戦闘を避ければいいんですよね♪ じゃあ1発で仕留めちゃえばいいわけだ!」
「お前なぁここがどんだけ危険な場所か分かってんのか…?エリアボスと呼ばれる魔物は2等星の中の戦闘に特化したルクアのお前でも倒せるか分からないんだぞ?」
エリアボスとはサクラレ大樹林には強力な魔物のナワバリがありさのナワバリの主のことで強力なエリアボスは時に1等星をも凌ぐこともある。
「ははーん。私の実力を舐めすぎですよ隊長!戦闘に関して言えばメンヨルで私に勝てるのなんて夏の大三角と冬の大三角と総大将の7人だけですよ!」
戦闘に関してといったのはそれぞれのルクアには得意不得意があり、戦闘に特化した戦闘型、魔力が膨大で魔法に特化した魔法型、ものを作ることに特化した創作型がある。それに加えて1等星の中でも持っているものが少ない全天型といって、3つの能力に加えて全天でそれぞれ異なる能力を秘めている。ちなみにロイド全天型である。それぞれの能力を合わせて協力する事で強力な部隊になるのである。
「たしかにカガリの強さは分かってるよ。でもさっき言った通りここは危険なんだ。頼むから油断はしないでくれよ。」
やれやれという感じでロイドはカガリに言った。
そんな話をしている内に魔物が出始めるエリアに到達した。周囲からは殺気、食欲などいろいろな感情を感じ、辺りは暗く木々が生い茂り遥か遠くに一本の大木が見える。その大木を中心として近づいくほど強力な魔物が出現する。周囲を警戒しながらロイド達は歩き始めた。そして歩いている内にここに来る者がぶつかる最初の壁にぶつかるのだった。
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